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#21 すぐ教材に飽きてしまうあなたへ

こんにちは、なおきまです。

今回は、英語学習で多くの方が直面する「何となくできたところで教材に飽きてしまう問題」に対する解決法を提案したいと思います。

多くの資格や科目の学習で「1冊をしっかり身につけること」の重要性が強調されています。1冊を完璧にして、次のレベルに行くことで効率の良い、網羅的な学習ができるというものです。

たしかに、英語に限らず多くの資格の対策書をみても1冊しっかりやれば合格が可能なものがたくさんあります。「これ1冊で合格!」「網羅率95%!」みたいな文言も多く、実際私もFP3級やITパスポートなどの基本的なレベルの検定は本1冊で合格しています。

とはいえ、実際はどうでしょうか?

・読んで内容もわかるし、7割くらいは覚えた。
・何となくわかるし、この教材はもういいかな?
・本当は完璧にした方がいいのはわかるけど…

このように思いつつ、教材を繰り返すのが億劫になり、詰めきれない方も多いでしょう。

教材を徹底的にやり込むことはとても大変な作業であり、飽きてくるという意見も非常によく理解できます。

飽きてやめてしまって、ちょっとした罪悪感を持ったり、「自分はダメな奴だ」など自己嫌悪に陥る方もいるかもしれません。

しかしそのようなネガティブな気持ちを持つ必要は全くありません。皆様はご自身で「勉強しよう」と思って取り組んでいます。勉強を継続することは大変なことですから、その道を選ぼうとした皆様においてはぜひ自信と誇りを持って欲しいと思います。

勉強したいけど、どうしても1冊を詰めきらないという方はぜひこの記事を読み、学習の参考にしていただければと思います。

もちろん1冊を完璧に仕上げられたらそれに越したことはありませんので、この記事の内容は、「すぐ飽きてしまう」という方のための次善の策として読んでいただければと思います。

それでは本題に入っていきましょう。

本記事の著者:なおきま

医師。某科の専門医、日本医師会認定産業医。医学部時代の短期留学で語学の重要性を痛感し英語学習を開始。英語関係の検定・資格としては英検1級、TOEIC LR990 & SW400、国連英検 特A級、工業英検1級(現 技術英検プロフェッショナル級相当)、全国通訳案内士、英単語検定1級、JTFほんやく検定1級(医薬・日英)、ビジネス通訳検定TOBIS 1級、TOEFL iBT 114点(MyBestScore 116点)、EPT (英語発音テスト) 87点などを保有。

2024年3月大手通訳学校の同時通訳科を卒業、不定期ながら2023年から海外招聘講演等の通訳を務めている。


【導入】なぜ教材に取り組むのか?

では、そもそもなぜ教材に取り組むのか、考えてみましょう。

「純粋に楽しみたい」「仲間と勉強会をする」など、細かく分かれば色々な理由があると思いますが、基本的には「何かできないことを、できるようにする」ことに他ならないはずです。

すなわち、あるレベル帯の内容を習得することが教材に取り組む目的です。そのために玉石混交の無数の教材の中から皆さんはテキストを選び、取り組むわけです。

逆に「何かできないことを、できるようにする」ことが目的であれば、必ずしも特定の1冊である必要はないということでもあります。

そして身についているのであれば、必ずしもその1冊も終わらせる必要はない、ということでもあります。

今回はこのような前提で、飽きてしまった時の対処法をご紹介します。

① 同レベル、別教材

同じ教材を繰り返して飽きてしまう時の方法の1つは、シンプルに同レベルの別教材を使うことです。Evergreenに飽きたらジーニアス総合英語を読む、英検1級英単語大特訓に飽きたら英検1級の単熟語EXをやる、などです。

同じ内容でも教材によって解説の仕方が少し違うこともあり、理解が深まったり、新鮮さが長持ちしたりが期待できます。新しく始めたものも飽きるのであれば、元に戻って交互に繰り返すといいです。

② 1つ上のレベルにチャレンジ


2つ目の方法は、完成度7割だと本来は良くないかもしれませんが、1つ上のレベルに行ってみることです。

例えば難しい教材を使う、時間制限を厳しくする、などです。

苦手な部分が顕著に出ますから、そこを補強しているうちに下のレベルの内容も強化されることがあります。跳ね返されたことがいい薬になって、改めて元のレベル帯を取り組もうというモチベーションがアップするかもしれません。

本来は完成度9割くらいで次のレベルのイメージなので、どうしても教材を詰めきれない場合は試してみて、自分に合うか判断してみてください。

③ 問題演習

最後に問題演習を増やすことです。大学入試や英検、TOEICの問題集などを通して自分に足りないものを補強していきます。テキストを読むよりは能動的な作業になるので飽きにくいと思われます。

間違えた箇所は明らかに理解できていないところ。しっかりと復習することで濃淡ある学習が期待できます。

一方で、問題は特定の範囲のごく一部を問うものに過ぎませんから問題が解けることと理解して使えることは全く別物だということを忘れないでください。

必ず参考書と問題集を併用し、苦手な分野はしっかり網羅的な説明を読むことをお勧めします。問題を解くだけにならないように気をつけましょう。

【まとめ】いつかは1冊をやり込めるように

最後になりますが、改めて「1冊の本をしっかり取り組むことが勉強の基本」ということを強調しておきます。

総合英語書にせよ単語帳にせよ、大抵の本にはそのレベル帯の内容がきちんと紹介されており、まずそれを身につけることが最短です。

特に大学受験や国家試験のように期限が決まっている場合、時間が最も重要なリソースになるので1冊をやり込める胆力が勝敗を分けることもあります。

方法①のように複数の本を使えば時間がかかりますし、②のように背伸びしすぎれば基礎が弱いままそのレベル帯を通過してしまったり勉強が辛くなったりします。③は理解を促進するために取り入れることができますが、解けてできた気になってしまわないか注意です。

でも途中で投げ出してしまうくらいなら、もう1冊追加したり少しチャレンジして、多少時間がかかっても知識が頭の中に入っていく方が余程いいです。それぞれの方が、自分のペースでどこまで歩いていけるのかを考えるのが大切だと思います。

以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。読んでくださった皆様の学習が少しでもうまくいくことを祈念しております。

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