#16 英語に欠かせない国語力の話
こんにちは、なおきまです。
今回は英語運用において意識したい「国語力」の話を書いていきます。
普段の英語学習、TOEICや英検をはじめあらゆる検定試験、実務環境。
あらゆる場でとても大切なこと、というか不十分だと致命的な失敗に繋がる可能性さえあります。
ここでは、英語を運用する上で「絶対に」なければならないと言える部分にのみ絞って書きます。
なお、記載を簡潔にするために「読む」ことを例に書いていきますが全てに当てはまります。
普段から実践されている方は再確認として。
目次を見てピンと来なかった方はぜひ意識するきっかけとして。
ご利用いただければと思います。
書いてあるまま理解する
文章はまず、「文字通り理解」しなくてはなりません。
どういうことかと言うと、
「5年前の製品Aの売上は1億円、製品Bの売上は2億円だった。この5年間で製品Bの売上は期待ほど伸びなかったものの、製品Aの売上は5倍になった。」
という文を、
「製品Aの売上が製品Bよりも大きくなった、と読んではいけない」ということです。
AとBの売上の比較なんてされてないのに、勝手に比較するのはNGです。
文章にないことを勝手に想像して結論付けることを「誤読」といいます。
また「売上の伸び(倍率)はAの方が大きかった」と読んでもいけません。この文からはAが5倍なのがわかるだけで、Bについては言及がありません。Bの期待は10倍、実際は6倍(12億円)で期待外れだったのかもしれません。
「だったらこんなBが悪そうな書き方しないよね」というのが罠です。逆にそういう雰囲気があるところが試験では問われ、書いてある通り読めた人と読めていない人の選別が行われます。仕事では大きな勘違いを生む原因になります。
検定試験などで、「できたと思ったのに予想以上に点が悪い」という時など、このような間違え方をしていることがあります。きちんと読めてないと、引っかかってしまいます。
引っかからないためには、ありのまま読むしかないのです。
そしてそれは思ったよりも難しいことを意識しておくことが大切です。
情報周辺を理解する
こちらは書いてあることに加えて、「得た情報の分析と深い理解」になります。
ここでは読んだ情報と自分の知識を比較対照してその背景、なぜこのような文章が書かれたのか、などを明らかにしていきます。
「5年前の製品Aの売上は1億円、製品Bの売上は2億円だった。この5年間で製品Bの売上は期待ほど伸びなかったものの、製品Aの売上は5倍になった。」
という文を読んだ時、
「たしかBの売上は6億円だったから3倍か」
と持っている知識と比較したり、
「Bへの元々の期待と今年の売上は?」
「今後の予測や期待は出ているかな?」
と調べたりします。
あるいは、
「Bの売上の伸びについて満足できない結果だった、ということはテコ入れがあるのか?それともまさか撤退か?」
と今後の予測をしたり。
「え、B好きだったのに。販売中止になったら嫌だなぁ…」
という主観の入ったものでも場合によっては可です。
読み解く中でこの過程なくして文章を真に理解することはできません。実際はそれでも難しい文章はたくさんあります。
ちなみにこれら一連の作業は、前項で述べた「勝手な想像による誤読」とは異なります。「そうかもしれない」「どういう意図だ?」という可能性や書き手の意図を念頭に置きながら内容を読み解くことと、「そういうことだ」と性急で誤った確信を持ったまま読み進めることとは全く違います。
どうすればよいのか?
それでは、どのように読んだ文章を考えていけばいいのかという疑問が出るかもしれません。
「『書いたまま理解する』と書いた直後に『周辺情報との比較対照や予測をする』なんて真逆のことが書いてある」と思われたかもしれません。
これは非常にシンプルで、
「これは書いてあること、これは私の知識、これは予想…」
と常に仕分けられた状態を脳内で維持することです。
そうすれば物事をありのままに見つめることができ、勘違いや誤読を減らせます。
シンプルとは書きましたが、簡単にできるものでもありません。
意識して、少しずつ、気が付いたらできるようになっている。
そんなものです。
でもこの意識が大切です。
検定試験で、仕事で、普段の生活で。
この見方ができると見方が大きく変わります。
検定試験で引っ掛かりにくくなります。
仕事で情報や状況を正確に把握できるようになります。
普段の生活でも、情報をより正確に理解でき、踊らされなくなります。
今、目の前にあるものは何か?
これをしっかりと直視して、情報を分析していきたいものです。
この記事がそれを意識するきっかけになっていれば幸いです。
以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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