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【大火傷】ようやく治りました。【全治2か月】

2月5日の夜に鍋ごと熱湯をひっくり返して、両足首から先に大火傷を負ってから2か月。重症だった右足も、ようやく靴を履けるようになった。
実はまだ足の甲はわずかにチクチクするし、くるぶしのあたりまで広範囲にやや赤みが残っているが、とにかく無事に2本脚で歩行できるのは本当にありがたい。皮膚の復元力は、じれったくなるくらいにゆっくりだけれど、確かに働いてくれている。

(たくさんの方々からご心配の優しい言葉をかけていただき、ときにはお見舞いまでいただいてしまい、恐縮しております。本当にありがとうございました。)

朝、目が覚めて起き上がれて、立って歩くことができる。普通に飲んだり食べたりできる。歩いて移動することができる。どこも痛くない。五感がちゃんと機能している。それだけで充分すごいことなのだと思う。

思うように原稿が書けないので、ふらりと近所の遊歩道に行くと、小さな川に沿って、枝垂れ桜がいい感じに咲いていた。染井吉野の満開時のような派手さはないけれど、ひっそりとはかない雰囲気には独特の風情がある。

脇の方のけもの道に入ってみた。ここはお気に入りの隠れ家のような場所で、ホッと一息つきたいときには必ずやってきて、しばらく立ちつくして、茂みをのぞき込んで友人のカマキリがいないか確認したりするのだ。いまは小さなクモくらいしか見当たらないが、若い新芽が出始めたばかりの低木や草むらの空気は気持ちいい。土の中の生き物の気配がある。
季節柄、足元にはハナダイコンが薄紫色の花を咲かせていた。



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