今更ながら、渋谷区の「脱ハロウィン宣言」の理由について考えてみた
2023年に渋谷区は脱ハロウィン宣言をしたことが気になったので記事を書いてみた。
渋谷ハロウィンは、毎年10月末に渋谷で開催される大規模なハロウィンイベントである。近年は、世界中から多くの観光客が訪れるようになり、渋谷の街は多くの仮装をした人々で溢れかえっている。
しかし、近年では、渋谷ハロウィンによる騒音(物見遊山的に経由して大通りを通り過ぎる改造車・改造バイクユーザーを含む)やゴミの放置などの問題がマスコミに取り上げられている。
渋谷区は、これらの問題を解決するために、2023年は渋谷区は脱ハロウィン会場宣言をした。具体的には、以下のような規制が実施される。
路上での飲酒や喫煙の禁止
ハロウィン関係のスポットの閉鎖
道路での交通規制の実施
僕自身、若者文化の文脈でのハロウィンは先進国のカルチャー文化として有名なイベントであり、全否定するつもりはない。しかし、近年の渋谷ハロウィンは、一部の参加者の迷惑行為や治安の悪化など、深刻な問題を抱えているのも事実である。(話は脱線するが、筆者は過去に何回か渋谷区と池袋のハロウィン会場に行ったことがある。)
渋谷区の決断は、これらの問題を解決するための苦渋の決断であると言える。渋谷ハロウィンの本来の意義を守りながら、安全で快適なイベントにするために、今後もさまざまな取り組みが求められるだろう。
渋谷区の決断には、松濤地区などの高級住宅地住民に対するある意味の忖度もあったのではないかと推測する。渋谷区は、同じ渋谷地区にある高級住宅地の住民の支持を維持するために、ハロウィンによる騒音やゴミの放置などの問題を解決する必要があったのだろう。
また、渋谷ハロウィンは、2010年代になって世界的に有名になったイベントである。渋谷区は、ハロウィンによる治安の悪化などが国際的なニュースになる可能性を懸念し、規制を強化したのではないかとも考えられる。
渋谷が脱ハロウィン宣言をしたことは筆者自身も驚いている。しかし、ハロウィンイベントが存続できている池袋などとは異なる都市構造(池袋も歓楽街付近に住宅地があるが、さほど有名な高級住宅地というほどでもない)などを考えると致し方のない決断だったのかもしれないと思った。
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