実家消滅 2 完全消滅
実家が消滅してから1週間が経過した。
仕事終わりに車を走らせて、車の窓ガラス越しにぼんやり光る
旧実家を見た。
もうこの家は他人の家で、自分が帰るべきところではないのだ。
悲しさはもちろんあったが、父親が第2の人生のスタートを
切ったのだ。そう考えるとどこかスッキリしていた。
『自分も頑張らなきゃ‥』と小さく拳を握りしめた。
例え実家がなくても、過ごした日々は心の中にあり
決して自分の中から消える事ない。
そう。だからこんな事が起こるなんて思わなかった‥
自分の予想を遥かに超