ほったらかし投資の3つのメリット
前回までにお伝えしてきたように、投資の3原則を守りながら、資産配分を最適にすることで、しっかりとした資産形成が可能となります。
あなたの資産運用の目的である「お金のことで困らない豊かな老後」を得るために、あとは学んだことを行動に移すのみです。
本日は、資産運用をスタートし、それを継続していくために大切な「運用のしくみ化」についてお伝えします。
ほったらかし投資「3つのメリット」
しくみ化とは、なるべく手間をかけずに「ほったらかし」で資産運用を続けるための仕組みをつくることです。
ほったらかし投資の3つのメリットについて、ひとつずつ説明していきますね。
①仕事や生活への支障がない
ほったらかし投資では、最初に積立計画を立てて、毎月一定額を自動で積み立てる設定をします。
一度設定すれば、普段は何もしなくても大丈夫です。
「運用状況のチェックは必要ですか?」というご質問も良くいただきますが、私は「半年ごと、あるいは1年ごとの見直しで十分」とお伝えしています。
手間がかからないから、仕事や生活への支障がなく、自分の大切な日常に集中できるのが一つ目のメリットです。
②投資判断の失敗を避けることができる
人間の脳は損失に対して過剰に反応するという性質があります。
たとえば、「宝くじで一万円当たったときの嬉しさ」と、「財布に入れていた一万円札を落して無くしてしまったときの悲しさ」を比べてみてください。
多くの人は一万円札を無くした悲しさのほうが、ずっと記憶に残りやすいと思います。
本能的に損失を避けようとして冷静な判断ができないために、投資判断の頻度が高いほど失敗しやすくなる、と言われています。
ほったらかし投資は投資判断の頻度をなるべく少なくする方法なので、判断ミスする可能性も減らすことができます。
③資産寿命を延ばすことができる
3つ目のメリットはとても重要なことですが、ちょっとイメージしにくいと思いますので、事例で説明します。
あなたが65歳のときに1,000万円のお金を持っていて、そこから毎年50万円ずつ取り崩して生活費の足しにしていくと仮定しましょう。
▼銀行預金の場合
もし、1000万円の全額を銀行に預金していた場合は、
毎年50万円を取り崩すと20年後、85歳のときに預金残高は840円になります。
この840円というのは、預金金利が0.001%のとき、預金残高から得られる利息の総額です。20年でたったこれだけとは寂しいですね、、、
▼投資資産の場合
一方で、あなたが1,000万円を投資資産として保有していて、投資資産は平均で年利4%ずつ増加すると仮定します。
このとき、資産残高は100歳時点で300万円残っている計算になります。
毎年50万円ずつ取り崩しても、残資産は運用して毎年4%ずつ増えているので、結果として資産が減りにくくなるのです。
資産が減りにくくなる効果のことを、「資産寿命が延びる」ともいいます。
実際には、投資資産は年利4%ずつ増えるわけではありません。
単年では4%より大きく増えることも有れば、マイナスになることもあります。
増えたり減ったりしながら、20年という時間軸でみると平均化されていくイメージです。
かならず4%になるわけでもなく、もっと良いかもしれないし、悪いかもしれません。
20年間でマイナスになったことは無いという過去の実績を根拠に、「老後もほったらかし投資を続けることで、資産が長持ちする可能性が高い」といっています。
私のもとに資産運用の相談に来られる方の多くが、
「もっと早くからやっておけばよかった」と仰います。
そんな皆さんに、資産運用は生涯続けることができることをお伝えすると、「何歳からでも遅くないんだ!」と前向きな気持ちになっていただけます。
誰にとっても、残りの人生で一番若いのは今この瞬間です!
資産運用に興味を持ったこの機会に、正しく最初の一歩を踏み出していきましょう。
次回は、投資初心者におすすめの「NISA(つみたて投資枠)」についてお話しします。
あなたがいよいよ資産運用を始めようとしたとき、ほったらかし投資の強い味方となってくれるのNISAのつみたて投資枠です。
その理由をお伝えしますので、ご期待ください。
それでは、次回もよろしくお願いいたします!
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