【ひいおばあちゃんの人生から学んだ、正義と悪】

【ひいおばあちゃんの人生から学んだ、正義と悪】
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正義と悪はあるのか？
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僕たちは正義と悪の対立を好みます。
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誰かを敵視すれば、
思考がハッキリします。
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正義が決まれば、
やることもハッキリして、
心の拠り所にもなるでしょう。
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何かと判断の指針にもなるはずです。
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きっと僕たちが矛盾を嫌う
生き物だから、だと思います。
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でも、家族の歴史を聞けば聞くほど、
「正義」と「悪」
「善良」と「不良」
「マジメ」と「非真面目」
の境目が分からなくなります。
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例えば極端ですが、
ヒトラーは、
たくさんの人を殺した、
悪の根源ですよね。
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でも子供時代、
父親から毎日DVを受け、
愛に希薄で、常に怒りが隣り合わせの
家庭環境に育ち、
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そんな彼が
唯一認められて
存在価値を感じたのが、
戦争、政治、演説
だったそうです。
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彼にとっては、
ユダヤの血を絶やすことが
完全なる正義と
信じていたそうです。
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彼は、お金や女性にも
興味がなく、私利私欲を捨て
国のために
すべてをそこに費やしたと
聞きました。
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虐殺したのは、
明らかに悪、
でも歴史の背景や
人間が起こした連鎖を知ると、
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そうなってしまったことが
必然にも感じます。
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逆に、
「世の中を明るくした張本人」が
実はプライベートや
見えないところで、
大きな罪を犯していたり、
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「社会的地位の高い人」が
家族や子供をほったらかしにした結果、
彼らの人生がグチャグチャになった
という話も聞きます。
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あるいは、家庭を大事にしすぎて、
社会に全く価値を提供
出来ず死んでいく人も
もしかしたらいるの
かもしれません。
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誰が正義か、
誰が悪か、
一概に決められないと
いうことを強く、感じます。
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（…と前置き長くてすみません!!）
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ここからやっと本題ですが、
我が家のひいおばあちゃんは
88歳の米寿になります。
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先日ステージ4のガンが発覚し、
療養中です。
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僕にとっては義理のおばあちゃん。
妻の母を生んでくれた方です。
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おばあちゃんは戦時中に生まれ
子供時代に田舎に疎開。
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お父さんは海軍の軍医で
戦時中も戦後も、
家族のそばにおらず
常に働いていたそうです。
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〜〜〜〜〜
僕：
おばあちゃん
家族って何だと思いますか？
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ひいおばあちゃん：
親子とか家族って言ってもね。
そんな気持ちはないね。
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会話がなかったのよ。うちは。
もう生きるのに必死。
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夜は毎晩、空襲警報で
親と話す機会もなかった。
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姉弟とも遊んだ記憶もないよ。
〜〜〜〜〜
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後で知りますが、
ひいばあちゃんの
お母さんは
幼少期(3〜7歳)に
両親を亡くし、
その後、若くして結婚、
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しかし
旦那さんから毎日のように
「お前は馬鹿だ」と
罵られていたようです。
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母が可愛そうと思い
愛に希薄だった、
ひいおばあちゃんは
中学卒業後、
数年働き、
仲人の紹介で結婚。
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旅館を営む家に
嫁ぐことになりました。
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ところが、
旦那さんとの関係は良くなく、
結局家を出ていきます。
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〜〜〜〜〜
ひいおばあちゃん：
2年半、
嫁いだ家に住んだけど辛くて、
1歳半の娘（妻の母）をおぶって、
家を出たのよ。
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そしたら、当時の旦那が
「離婚をするなら
その子を置いていけ
ウチの子だ」
と言ってきた。
​
結局、子供を置いて
家を出た（離婚した）んです。
〜〜〜〜〜
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今でこそ
離婚する人も増えましたが、
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当時は我慢して
働くのが当たり前、
ましてや
子供を置いて離婚というのは
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大げさかもしれませんが、
犯罪者扱いくらいの
非難を受けたのでは？
とも想像します。
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妻の家族には
赤ちゃんを置いて家を出た
ひいおばあちゃんを
「許せない」
という言葉を残す人も
いるようです。
​
残された子供
（妻のお母さん）
にとっては、
想像できない悲しみも
あったと思いますし、
一生心に残るものです。
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もしかしたら、
ひいおばあちゃんの
記憶が曖昧になっていて
事実ではない部分が
あるのかもしれません
​
でも離婚をした事実、
これは
「子供を置いて逃げた」
とも捉えられるし、
​
「離婚をして、
子供は旦那と
旦那の後妻に育てられた」
とも捉えられます。
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それが正しいのか、
間違っているのかは、
僕にはわかりません。
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人は誰しも善と悪を
兼ね備えていて、
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誰が正義か、悪かというのは
考えるだけ無駄なのでは、
無いか、とも
思ってしまいます。
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この文章を書いて
投稿すべきかを
とても迷いました。
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妻にも読んでもらいました。
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僕は直接の血縁関係ではないし、
傍から見ると、
これを書く資格はないのかも
しれません。
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でも、このような連鎖が
あること、起こりうることを
もう一度見つめたい、
見つめてほしいと
思って投稿しています。
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人間の歴史も
家族の歴史も
正義と悪が入り混じり、
​
複雑なことが重なって
色々なことが起こったりして
続いているなと思います。
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そして今いる僕たちが、
過去から続いている生命を
続けている最中だということは
間違いありません。
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お読みいただきありがとうございました。

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