詩 チョコの艶は均衡Ⅰ
ほのめかす乳のような、ささくれ、指
うん。白さに負けて、冬のカメラが
実にスマートフォンのそれが
見つめていたらしひ聖性のそれ(it Ⅱ)
君の光にあなたは不安をする
金色の肯定に 灰色の禁則が 始まりを告げ
無糖コーヒーをすする
――ぼくたちに大きな均衡が架せられている
そして、第二の冬に
孤児たちが、バイバイ、と告げている
サヨウナラ さようなら
砂糖を入れよう
君の光にあなたは不安をする
ほだされた貝殻、猫の目に、チョコの艶
物語は不在なのさ
もう、神は死んだんだって
でも、大地は、チョコの艶のようで
君の光にあなたは不安をする(Ⅲ)
ほのめかす乳のような、ささくれ、指
――ぼくたちに大きな均衡が架せられている(Ⅳ)