<証明>実数a, bに対して、「a+bi=0」ならば「a=b=0」を示せ。
パターン1.実数は2乗すると0以上になることを用いる
<証明>
$${a+bi=0}$$ より
$$
\tag{1} bi=a
$$
両辺を2乗して、
$$
\tag{2} -b^2=a^2
$$
ここで、$${a,b\isin\Reals}$$ だから、
$$
\tag{3} \begin{equation}
\left\{ \,
\begin{aligned} a^2\geqq0 \\ b^2\geqq0 \end{aligned}
\right.
\end{equation}
$$
よって
$$
\tag{4} \begin{equation}
\left\{ \,
\begin{aligned} a^2\geqq0 \\ -b^2\leqq0 \end{aligned}
\right.
\end{equation}
$$
(2), (4) より、
$$
\tag{5} 0 \leqq a^2 = -b^2 \leqq 0
$$
よって、
$$
\tag{6} \begin{equation}
\left\{ \,
\begin{aligned} a^2=0 \\ -b^2=0 \end{aligned}
\right.
\end{equation}
$$
ゆえに、
$$
\tag{7} a=b=0
$$
<証明 終>
パターン2.b≠0であることと仮定すると矛盾することを用いる(背理法)
<証明>
$${b\not =0}$$ と仮定すると、
$$
\tag{1} i=-\cfrac{a}{b}
$$
$${a,b\isin\Reals}$$ より、
$$
\tag{2} -\cfrac{a}{b}\isin\Reals
$$
これは、$${i}$$ が虚数であることに矛盾する。
よって、
$$
\tag{3} b=0
$$
このとき、$${0\cdot i=0}$$ なので、
$$
\tag{4} a=0
$$
<証明 終>
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