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【T.R.G.E】ドラフト会議2024感想

プロ野球シーズンオフ最大のイベント、プロ野球新人選手選択会議=ドラフト会議2024

24日に無事終了し、支配下69名、育成54名の野球選手にプロ野球への門戸が開かれた。

我らが東北楽天ゴールデンイーグルス(T.R.G.E)は、大学生野手でトップクラスの評価を得ていた宗山塁選手(明大)の交渉権を、5球団競合の末勝ち取った。

来期だけでなく、今後長く楽しみが持てる結果で、今江前監督解任ショックも若干和らぐものとなった。

とはいえ、100点満点かと言えばどうだろう?

宗山の獲得については、長い目で見ればなんの文句もない。

とりあえず来季、どういう布陣で宗山をデビューさせ、かつ新人王を狙わせるべく活躍させるかが当然鍵になる。

主戦場になるだろうショートのレギュラーは、今季村林がその地位を確立したと言って間違いない。
重要にもかかわらず、近年なかなか固定出来なかったポジションにようやく現れたレギュラー。
順当にいけばそこに挑むことになる。

しかし、いずれのポジションも、厚みがあって悪いことは何もないので、このことはまた改めて別に記事にするつもりだ。

2〜4位で投手を指名したのも納得。

全国区の名のある投手ではないが、そこはスカウトの手腕を信じたい。

2位德山一翔投手(環太平洋大)が先発型左腕
3位中込陽翔投手(徳島IS)がリリーフ型右腕
4位江原雅裕投手(日鉄ステンレス)が起用タイプはわからないが本格派右腕

と、バランスはまずまず。

5位吉納翼選手(早大)は大砲型の外野手で、今のT.R.G.Eに欠けるピースを埋める可能性を秘める。

6位陽柏翔ヨウ ボウシャン選手は台湾出身で俊足が持ち味のユーティリティー内野手らしい)。昨季の盗塁王・小深田が今季は走塁面ではパッとせず、足で育成から支配下を勝ち取った辰見(鴻之介)も、まだ頭角を現すまで至っていない。その点にどこまで足で切り込めるか。そして足を活かすだけの打力を兼ね備えられるか。

育成1位岸本佑也選手(奈良大付)はまさしく素材型なのだろう遊撃手。ちょっとショート多い(読売ほどではないが)けれども、ショートができる野手はどこでもできるという持論からすると間違っているわけではない(浅村も大阪桐蔭では鉄壁のショート)。

以上、支配下6名+育成1名の7名について交渉権獲得。
育成が1名なのは、3軍なんかを持たないチーム編成と、現状の育成選手の数を考えれば妥当。

ただ、引っかかるところもある。

内訳として、投手3名、内野手3名、外野手1名となった。
年齢層が高くなっている投手と内野手の布陣に比べ、小郷、辰巳、田中和の中堅、島内、岡島のベテランに加え、武藤、中島といった若手有望株、吉野、前田のこれからの若手と外野手はやや飽和状態。内野手登録の阿部、伊藤裕、鈴木大、渡辺佳も外野に回れる(回される)ことを考えると、このバランスは違和感がない。

一方、捕手の指名がなかったのは減点ポイントだと捉えている。
今季1軍でマスクを一定被ったのが太田、安田、石原で、この3人は盤石だが、他が堀内、田中貴のベテランと水上、江川の育成組。育成2人の支配下があると考えても素材型(で、できれば強打)の捕手を指名してもよかった。
その点では、箱山遥人選手(健大高崎)が指名漏れしているが、どうだったか。一部報道で人間性が云々言われているが、有望ながら指名漏れという結果を受けての事後報道でもあるだろう。もったいなかったのでは。そうじゃなくても、他に捕手をリストアップしていないはずはない。戦略としてどうだったんだろうか。

あと不満があるとすれば、宗山は別格としても、野手4名(育成含む)のうち右打者は育成1位の岸本だけ。
ただでさえ計算できる右打者の獲得が課題のチームなはずなのに、いくら個々のポテンシャルに問題ないとはいえ疑問を禁じ得ない。

もしや、FA戦線やトレード戦略で捕手、計算できる右打者を獲得する見込みや構想があるのか?
吉野、前田の成長を見越しているとしてもやはり支配下に1人、いや2人ほど内外野にそれぞれ右打者を入れてほしかったところ。

とはいえ、ドラフトの答え合わせは早くて5年後と言われている。
それも、現有戦力や今後の新加入選手との化学反応もあってのことなので、とにかく今は、交渉権のある7名全員の入団と、怪我無き活躍を切に記念するのみ。

日本シリーズはこれからだが、来シーズンに我がT.R.G.Eがその舞台に立てるよう、ルーキー以下若手の飛躍とともにチームの勝利を祈念する。
一ファンにできる最大の貢献としての応援を、2025も。

あぁ、それにしても、宗山のプロデビューが待ち遠しい。

まずは日本シリーズ、パ・リーグの圧倒的覇者・福岡ソフトバンクホークスにセ・リーグ3位からの下剋上・横浜DeNAベイスターズが挑む熱き戦いに注目だ。

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