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なぜ引越を決めたか? ー地下の見知らぬ住民ーBordeaux

引越ししました。

以前と変わらずボルドー市内のでの引越です。ボルドー中心街までは自転車で10-15分くらいなのですが、少し離れるだけで、こんなにも静かなのかと驚きます。

以前住んでいたアパートは、ボルドーの the 中心街だったので、カフェも沢山あったし、デパートに行くにも徒歩圏内だったので便利だったけれど、仕事の荷物が増えた分、手狭になってきたり、大きな窓な分、すべてが丸見えで、お向かいさんの視線が気になったり、週末は、学生さんやヤング達のパーティ騒音で眠れない日々が続いていました(フランス人の若者って、みんなで大合唱することが多い。0時過ぎても元気に大合唱)。


アパート内に車を駐車していても、窓ガラスを破られた日もあります。目の前のご近所さんは、泥棒に入られて玄関の扉が壊されちゃってるし。



アパートの地下駐車場には、知らない住民が住んでいることも発覚しました。

旦那ちゃんが「こんなこと言ったら、怖がるかもしれないけれど、地下に行くたびに、誰かがいる気がする」というので、しばらく私が地下に行くことはなかったんだけれど、どうしても荷物を取りに行かなければならず、ある日、ドキドキしながら足をはこびました。

真っ暗な中足を進めていると、突然、ババッと誰かが出てきて、心臓が口から飛び出しかけました。

「僕は工事のものです。誰も使っていない物置の扉を壊して、人が住んでいたことがわかったので、その扉の工事をしています。心配しないで。」との説明。

タイミングの良く住民男性も地下に降りてきたので3人で話をしていたら「あ、僕はその彼に会ったことあるよ。別に悪戯するわけでもないからそっとしておいたんだ」という返答。

ものすごいびっくりして、フランス人の友人数名に話したところ、「フランスでは、そんなに珍しいことではないよ。お家がない人が、地下の物置に住ませてもらうとか、意外とある話。彼らは悪さをするわけじゃないから見守ってあげて」というのがフランス人のスタンダードな反応でした。

もちろん弱者に意地悪するつもりはないけれど、自分の敷地内に知らない人が住むだなんて、考えこともなかったから、本当に驚きました。

そして、普段は、小さなことに文句ばかり言っているフランス人なのに(例えば、車の運転中、大したことでもないのにクラクションを鳴らして、相手を怒鳴り散らす確率は、女性でも男性でも日本の30倍くらいだと思う)、こういうことに関しては、すごく寛大な人が多いです。

フランス人が許せること、許せないこと、怒りの沸点・・私のそれとは違う時があり、フランスに来て三年経っても、まだまだ彼らの感覚を掴みきれない毎日です。


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