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愛に溢れた良書。
知らず知らずのうちに事実と異なる世界の見方をしている私達に警鐘を鳴らしてくれる一冊。
上から目線な指南書ではなく、それは人間がもつ本能の特性故なのだと体系立てて説明してくれている。ユーモアに溢れ、時にシビアなエピソードもまじえながら。
感動したのは、目から鱗の10のファクトフルネスはもとより、著者の人間味と情熱溢れる生き様だ。本の趣旨はあくまでファクトフルネスであるものの、医師として少しでも多くの命を救おうと世界中を奔走した彼の自叙伝であるようにも感じた。
今は亡き著者が家族の協力のもとにこの世に遺した名作、あとがきを読みながら涙を禁じ得なかった。
日本語訳も素晴らしく、訳者の上杉周作さんについて調べていたら予想とは裏腹にアメリカを拠点に活躍する若きプログラマーの方だった。彼のnoteやブログなどを拝読するにつけ、彼もまた人として余りある魅力の持ち主であることを知った。
ファクトフルネス。
シンプルな装丁も手伝って一見ドライに思われがちなこの一冊だけれど、実はそんじょそこらのラブストーリーとは比にならないほど真の愛に溢れていた。