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観たり、聴いたり、のまとめ

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深く心にのこった音楽、映画、などを徒然に。
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#心理セラピー

弾き手、ではなく聴き手

前回のポストの続き、だったりする。本当に「心に響く音楽」とはどういう演奏だろう、と思いをめぐらしてみた。自分が演奏することはまず考えない。孤島に一生残される羽目になり、一つだけ持参できれば、どの音楽を選ぶだろうか、という質問。 やはり、私にとっては、バッハ (J.S. Bach) だろう。 上のリンクは、音楽史上最高レベルの傑作だと讃えられている「マタイ受難曲」のアリア、「神よ憐れみたまえ」だ。数あるビデオから選ばせていただいた。このバージョンは、「映像の詩人」と呼ばれ、

ほんとうに心に響くピアノ演奏とは

続行中の心理セラピーがついに、「ピアノ・ネタ」に行き着いた。 ピアノ、か・・・。70年、80年代に子供時代を過ごした日本の方々には分かってもらえると思う・・・。あの時代には、5歳、4歳くらいからピアノを習う羽目になった人たちも多かった。我が家では、私が習い始めたのは5歳半くらい、だった。 なぜ、「我が家」という単位なのかというと、私の意思で始めたわけではなかったから。すべて、当時の「親の期待」によるものだった。当時のトレンドでも、「ちいさな女の子だったら、ピアノだね!」と

トラウマ:「規律と勤勉」重視、プロイセン式教育の原点をドイツ映画で観る

トラウマについて、書いておきたいことがいくつかある。 まずは、下のクリップを観ていただきたい。ドイツ語だが、口調と重苦しい雰囲気だけでもほとんど伝わる。とりあえずは、このポストの下に意訳を書いておく。それより、子供達の表情に注目していただきたい。 これは、厳格なプロイセン時代を舞台にしたドイツ映画「白いリボン」(2009年)のシーンだ。この映画は、第一次世界大戦勃発とともに終結し、後味がとても悪い。奇才ミヒャエル・ハネケ監督の反ファシズム・メッセージがひしひしと伝わってく