楽しみに待とう。待つを愉しもう。
いつの頃からか、待つということをしなくなった。
待たなくてよい時代である。
なんでも速い。
便利最高。そう思う。
しかししかーし、
待たなくてよくなって、便利になって、自分の時間は増えたのか。
極端な例だけど、
洗濯板から乾燥機付きドラム型洗濯機になって、やったー!その分ひまになったー!
となったのか。
ほとんどの人がそうではないと思う。
なぜだろう。
便利になればなるほどせわしない。
いつの間にか一日がおわり、一週間が過ぎ、季節は流れ、また年を重ねる。
なぜだろう。
それはきっと、待たなくなったから。
欲しいものがあればネットで探し、ぽちっとすれば翌日それが届く。
なんだってすぐに買えちゃう。
行きたい場所があれば車や飛行機でぴゅんと行ける。
どこだってすぐに行けちゃう。
子どもの頃は?
誕生日とかクリスマスとか、夏休みとかお正月とか、楽しみに待った。
お金もないし、そのときがくるのを楽しみに待った。
長かった。
でも、そのときがきたときの喜びは濃かったっけなあ。
多くの人が時間を相対的に長く感じる日常のシーンの1位は"電子レンジの前で待っているとき"らしい。
わかるー
そう、"待つ"と長く感じるのだ。
ここが人生を味わうポイントになるのではないか。
先日、大きめの買い物をした。
即日発送可能だったんだけど、ひと月先に届くようにお願いした。
到着までそれについて調べたり、あれこれ想像しながら楽しみに待っている。
そうしたら物欲もあんまりなくなった。
日々がなんだかわくわくするような感じがする。
やってみてね。
楽しみに待つ。
そのときを待つ。
人生を味わおう。