亜熱帯

アイスがおいしい季節になりました。というか、もうアイスしかおいしくない。そもそもアイスは一年中うまい。

人と話しているときに、しょうもない嘘をつく癖があります。しょうもなさすぎてまずバレない嘘、真実だろうが嘘だろうが、相手がなんのダメージも受けないような嘘です。
たまたま通りがかったコーヒー店を指さして「ここでバイトしてたんだよね〜」みたいな、どうでもいい嘘です。
そういう、別にたいしておもしろくもなんともない話をそのまま信じてくれる相手を見ていると、なんだかほっとするような、微笑ましいような気持ちになるのです。趣味が悪い、と思います。

最近、卒業に思いを馳せることが増えました。卒業して、この町を出ていく………想像すると、不思議な気持ちです。しょうもない嘘を安心してつくことができるような相手は、新しい町ではもう見つけられないかもしれない。そう考えると、少し寂しくて不安な気持ちがします。

ケッペンの気候区分において、日本はほとんどの地域が温帯に属しています。北海道・東北は亜寒帯で、南西諸島は亜熱帯に属します。
亜寒帯と亜熱帯はそれぞれ、温帯と寒帯、温帯と熱帯の両方の特徴を持っている気候らしいです。

新しい生活に馴染むのは難しいかもしれないけれど、どこに行ってもいくつになってもグラデーションで、いまの自分と、大切な人と、町と、繋がっているような気がします。いまいるここは亜熱帯で、これからもっと暑いところに、あるいは寒いところに、行くことになるけれど、しっかり地続きになって、繋がっている……

本当はそんな気はしないけど、そう思い込んで、なんとかかんとか、やっていけたらいいかな、と思っています。