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五十嵐威暢さんの美術館「かぜのび」
「かぜのび」は北海道新十津川町にある、旧吉野小学校を改修した彫刻家・デザイナーの五十嵐威暢さんのアトリエ兼ギャラリーで、カフェ・ショップなども合わせて一般公開されています。
名古屋にあった五十嵐さんの作品、『こもれび』を見て、ああ、私の好きな五十嵐さんの空間、「かぜのび」についても書きたいなぁと思い出しました。
記事はこちら「五十嵐威暢の導き」
新十津川の中でも、外れの方にあってあまり目立たないけれど、田園に囲まれて気持ち良い風が流れる素敵な場所にあります。
まず、外に103個の地元で取れた石と、鉄のフレームがたたずんでいます。
人口の減少により小学校が統廃合され、103年の歴史を閉じた吉野小学校。
「103年という歴史をどう象徴的に作品に込めるかというのが命題でした。たまたま吉野でダム工事を行っていて、そこから出てきた石を103個積み上げています。」(五十嵐氏)
入り口に入る前から思いのこもった惹かれる展示。
なんだか、ノスタルジックな雰囲気も醸し出しています。
《思い出せない白の伝説》
「かぜのび」のなかでも私が一番好きなもの。題名も素敵。
横21 x 高さ3メートルの大きな作品。全て五十嵐さんの手によって作られたテラコッタの造形は、1列1列すべて違った表情です。
この作品を見ると、北海道の冬の雪景色を思い出します。とても寒くて厳しい季節だけど、どこか優しさもある。
近くで見ると、手みたいな影の形が愛らしい。山みたいだったり、雪玉みたいだったり。見ていて飽きません。
《ゆ・ふ・る・じ》
「かぜのび」のなかで最も印象的なものはこちら。
さきほどの《思い出せない白の伝説》よりもさらに大きい、横12×縦9×高さ4.6メートルの作品。体育館に、どーんと設置されていて、外からも中からも自由に見ることができます。
向こう側が透けて見えるので小学校の体育館や窓が背景になって、色んな角度から楽しめます。
合板に様々な模様が切り抜かれていて、どの形も遊び心が。植物のようなもの、海の生き物みたいなもの、よくわからないものも。
かぜのび
所在地 北海道樺戸郡新十津川町吉野100-4(旧吉野小学校)かぜのび
開館期間 5月〜10月
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
開館時間 10:00–17:00
入館料 200円(小学生以下は無料、ただし大人の同伴が必要)
駐車場 あり
お問合先 0125-73-2600 または 090-3391-7989(藤島)
極寒・豪雪地帯のため冬季は休館中。暖かい時期に、是非。
さゆり
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