一応は、自分の能力と気力の限界を感じたため、ハーヴェイ本の最初の方を読んだまとめというか、感想を書きたいと思います。 ハーヴェイは、一応は近年、マルクス主義者として括られがちですが、学問を志した当初からそうだったわけではなく、1970年代前半にマルキストへ転向したようです。また、基本的には革命論者ではなく、むしろ、資本主義の問題点を探り、それへ主にはブルジョワジー、または労働者階級が行った対処を紹介することで、読者に考えさせるスタイルを採っていると思われます。 ハーヴェイ
デイヴィッド・ハーヴェイの邦訳本で、管理者が持つ4種類の文献。 地理学基礎論は邦訳が完成されずに中途で出された難関、都市と社会的不平等は全然中身は難しくて簡単ではない、空間編成の経済理論は出版社が潰れていて分量が多い、都市の資本論は一番簡単だが前の著作を理解していないとちんぷんかんぷんになりそう、という特徴がある。
笹島秀晃氏は、「都市と文化の社会学ーー企業家主義的都市論から文化生産論へ」、『都市とモビリティーズ』(ミネルヴァ書房、2023年9月)所収、において、都市分析の仕方については、自治体とそれに結びついた企業を軸にする企業家的な分析ではなく、国家や社会運動の組織などを分析の単位にするべきだとしている。これは、特に、笹島氏が研究した、売買春の防止やそれに伴うアートプロジェクトが行われた、横浜市の黄金町での調査において、そうだと思ったからだとしている。 また、海外の事例に関しては、
自分が管理するFacebookの都市論のグループとXのタイムラインに次のような文章を投下したのでnoteにも投稿してみます。 神野直彦氏の論考、「ポスト工業化時代の都市ガバナンス」岩波講座 都市の再生を考える2、神野直彦編著『都市のガバナンス』(岩波書店、2005年6月)、に関して管理者の考えを簡単にまとめます。 時代背景的なことを考えると、2005年6月に出されたものですので、1990年代末から2000年代前半の日本の治安の悪さや経済状態の悪さが前提になっていたと思われま