アトピーの自分なんて、嫌いでした。

アトピーに対してのこれまでの思いと、今の思いを書いてみようと思います。

20代は、アトピーを盾にしてずっと過ごしてきたように思います。
「アトピーのせいで」「アトピーだからできない」と、すぐ諦めることが多く、努力することから逃げていました。
疲れたりストレスがかかると悪化するからと、言い訳ばかり。
炎症がひどく出た日は、仕事を休むこともしばしばあったし、
気持ちも落ち込んで、泣いてばかりいました。

ただ、仕方なかったかなと、正直思っています。
ひどい炎症が出てもがむしゃらになれるほどの強い気持ちは、昔も今も持ち合わせていないからです。

20代半ば頃、友人に「グラフィックデザイナーとしてどうなりたいのか、目標や将来の夢は?」と聞かれたことがありました。
私は「デザインでどうなりたいというものはない」「アトピーをまず良くしてから」と答えました。
その友人は志の高い人だったから、驚いたような、残念がられたような、そんな表情をしていたのを今でもよく覚えています。

炎症がひどく出たときに鏡を見ては、私なんて、、、と思う日々。
20代後半にもなると、周りの友人達はそれぞれの職場や環境で形を成してくる頃だったので、それに比べて私は、、、と劣等感でいっぱいになって塞ぎ込み、アトピーである自分が嫌いでした。
そして、そこから抜け出す努力をする気力も少なく、そんな自分も嫌でした。
今でも、あの頃何かに一生懸命になっていたら、仕事にしてももっと追求していたら、今や将来が違ったのではないかという思いや後悔に縛られているのかもしれません。
この疾患ありきの私の人生なのだという思いが強くあります。

前回のnoteに書いたように、父を見て気持ちが切り替わってからは
試行錯誤もしてグッと炎症が良くなってきたので、アトピーとの向き合い方や気持ちも少しずつ変わっていきました。

ただ、40歳を前にしても人と比べたり、炎症次第でいまだに一喜一憂してしまう時もあります。個性だと開き直れるほどになれたらいいのに。

とはいえ、症状がまだ出る以上受け入れるしかなく、やがてアトピーとどれだけうまく付き合って暮らしていこうかという考え方になり、今ではずいぶん気持ちが楽になりました。
前向きな気持ちになれるのは炎症が小さくなってきた事も大きいですが、生活の節制を弱めた事もあると思います。
食事節制をしっかりしたり、きちんと治すことだけを考えた生活をしたら、きっともっと良くなるでしょう。
でも、我慢の多い生活を続けていたら、生活が楽しめず気持ちが苦しくなっていきました。

少しの炎症、このくらい大丈夫!と自分に言い聞かして、
たとえば間食をとったり、ときには夜更かしをしたり、、、そんなユルさを良しとしたら、やがて嫌いだった自分から解放された気がします。
「アトピーのせいで」「アトピーだからできない」と考えていた事とは逆に、アトピーの事を考えない時間を増やして、自らが心地良い、楽しい嬉しいと感じられる生活をしていけたらいいのだと思い直したら、少し楽になりました。
ストレスを減らすことはアトピーに良いとされています。
何かに集中している時間は痒さもないし、炎症の赤みを鏡で見て落ち込む事もありません。
集中できる内容がアトピー改善自体にも繋がるならなおさらいいので、
それを見つけて増やしていきたいです。

アトピーと暮らすこと、
そうやって生活していって、心地よくアトピーを治していけますように。

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