右脳型と左脳型について
論理で動くか、感覚で動くか、というのは人によって違うし、それは手相の頭脳線の長さからもある程度わかります。私が考えてみたいのは、超一流の棋士は、論理で動くけれど、感覚も優れているのでは?ということです。
今は亡き米長邦雄永世棋聖は、『人間における勝負の研究』の中でだったか、インタビューでだったか、「弟子を取るときは算数の成績を見ます」とおっしゃっていました。算数及び数学ができない人は、棋士としてはダメだそうです。確かに藤井竜王・名人は、幼い頃からナンバープレートの4つの数字を計算してゼロになるようにしていたそうだし、なんとなく私はスポーツの基本は足の速さ、というような感じで、将棋の基本は算数なのかもしれない、と思っていました。(関係ないけれど藤井竜王・名人は俊足で、50メートル走が6秒8だったそうです。)
しかし、先日の王座戦挑戦者決定トーナメントで指された「6四銀」とか、棋聖戦第三局で指された「9七桂」とか「8六玉」などの手は、プロ棋士の誰も予想しなかった手で、こういうのは直感というか、感覚でしか見つけられないのではないか?という気がします。閃きがあって、それを論理的に辿っていける、という能力があるからこそ、天才の巣窟である将棋界で、さらに抜きん出ることができるのではないでしょうか。藤井竜王・名人の手相をぜひ見てみたいものです。