世界で生きるチカラ~国際バカロレアが子どもたちを強くする④~
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「二十一世紀スキル」とは?
10年前にこの本を読んだ時に初めて見た言葉の1つが【二十一世紀型スキル】です。
二十一世紀型スキルを提唱したのは「ACT21s」という、企業や国などからなる教育団体で、新たな時代に必要なスキル、およびそれを養うための教育とは何なのかが研究された結果生まれたものだそうです。
二十一世紀型スキルは【考え方】【働き方】【仕事や学習のツール】【世界に生きる】の4つのカテゴリニー分かれています。
この4つのカテゴリーの中にさらに10のスキル。
坪谷先生は10年前に書かれたこの本の中で、「デジタルネイティブと言われる世代には水道や電気と同じくらい欠かせないインフラとなっているのです。ただし、それがもろ刃の剣であることを多くの親が知っています。」と書かれています。
たくさんの情報にアクセスできるがゆえに誤った結論にたどり着く可能性があるということ。
だからこそ、自分で考えて判断する力が欠かせない。
その力をきちんと身に付け、自らの可能性が開かれた広い世界正しくアクセスすることができれば、自ら進む道を模索できるようになる。
「こうした情報ツールを武器に自ら考え、仲間とともにより良い答えを見出す力」これが21世紀型スキルなのです。
10年前の私は完全に目から鱗…
そして、10年たった今、ITはまさに生きていくのに欠かせないと言っても過言ではないほど生活に密着したものとなりました。
調べればすぐに、どんなことでも情報を見つけることができます。
便利な反面、どんなにフィルターをかけて、有害な情報が子ども達の目に入らないようにしたとしても、誤った情報や不要な情報は入手出来てしまう時代です。
この本を読み返し、いかに【自分で考えて判断する力】が大切かを大人でも実感している日々です。
(フェイクニュースがあふれる世の中…大人の私も自分で考えてしっかり判断しなければ…)
子どもたちに「多様な選択肢」を与えられる親になる
1冊を通して坪谷先生が書かれているのは「国際バカロレアは世界の教育のトレンドである二十一世紀スキルを養うだけでなく、知識だけに偏らない人間力をも育み、国の制度を超えて学ぶことができる、「世界標準の教育」」ということでした。だから公教育にこそ国際バカロレアを導入し、より多くの子どもたちに世界標準の教育を受けさせてあげたい。とも書かれていました。
「幸せになってほしい」と願うことと「親の価値観を押し付ける」ことは大きく異なります。
偏差値の高い大学に行けばよい。いい会社に入ればよい。ではなく、個性と長所を見極めて、本人が幸せとやりがいを感じられる分野は何か、それをどこで学ぶのかを、子どもたちの声に耳を傾けてサポートしていく。
親の価値観ではなく、多様な選択肢を与え、色々なことを経験さることで、自ら学び、考え、探求する力を育てたい。
10年ぶりに読み返し、さらに強くそう思いました。
子どもは社会からの預かりもの
息子が生まれて数年後、元日本代表の本田圭佑選手が自分のお子さんについて語っていた言葉…
僕は子供は社会からの預かりものやと思っている。皆さんに貢献し、喜んでもらえるような立派な大人に育てたいです。
これを聞いた時も目から鱗でしたが、その後に読んだこの本の結びにも
子どもたちは未来を担う宝です。むしろ私たちは、その貴重なものを社会から預かっていると考えるべきでしょう。子どもたちが個性と強みを生かして世の中に貢献できるようになるまで、私たちは子どもたちの力を信じ、見守っていく責任があるのです。
子どもは親の所有物では当然なく、子どもたちには子どもたちの人生があり、親の私が願うことはとにかく幸せに自分の人生を楽しんでほしいということ。
そして、この10年の間、子どもたちは心身ともに元気で、好きなことを見つけては挑戦する日々を過ごしてくれていることを嬉しく思っています。