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2025年韓国競馬施行計画
2025年初に韓国馬事会(KRA)より2025年度競馬施行計画が発表されました。
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本稿では昨年同様、原文の章立てに従いながらその内容に対し解説・考察を交えつつご紹介していきますが、過去稿(下記リンク)にて申し上げた通りフルにご覧いただくには有料とさせていただきます。
本稿単体では200円と設定させていただきますが、マガジン 韓国競馬施行計画 [2023-2026] をご購入いただくと来年分(200円)と併せて300円でご覧いただけます。
なお、無料/有料パート間での内容のバランスを取るため、原文の章立てに従うとは言いつつも「II. 2025年重要な制度改善事項」と「III. 2025年施行概要」の順番を入れ替え、「I. 基本方針」と「III. 2025年施行概要」は無料、それ以外は有料とさせていただきますので併せてご容赦のほどよろしくお願いいたします。
I. 基本方針(1p)
「基本方針」となっていますが今回の施行計画に関するサマリー的なものとして、1枚に纏められています。
1.ついに出て来た「永川競馬場」の文字!:ブロック型循環競馬具現に向けた未来形の競馬施行体系確立
永川(ヨンチョン)競馬場(@慶尚北道永川市琴湖邑)が2026年3月に完工しますが、競走馬は釜山慶南競馬場の付設厩舎から永川開催のたびに送り込む形となるため、釜山慶南・永川の2場を「嶺南(ヨンナム)圏域」としてブロック化することになりました。
この”循環型競馬”の実施に向けて今年度より嶺南圏域という概念を用いて立案・公表したのが今回の競馬施行計画となります。個人的にはやっと「永川」の文字が出てきて今からワクワクです。
2.新馬戦拡充:産業持続可能性確保のための競馬施行計画立案
馬主の競走馬購入意欲を高め、内国産馬の生産に還流すべく新馬戦を拡大すると共に新馬戦出走インセンティブの新設や出走奨励金の引き上げを通じ、競馬関係者の安定的な活動を図るための施策を実施します。
3.ゲートクルー廃止?:競馬の商品性強化を通じた顧客満足度の向上
「”韓国型自力発走制”の段階的導入により競馬公平性の向上及び国際水準の発走システム構築を図る」とあり、ゆくゆくはゲートクルー/発走補助員無しでの発走に転換する模様です(詳細は後述しますが、公平性についてはゲートクルー有/無の両論がありますので個人的には何とも言えないところです)。
騎手の節内移動を解禁し、サラ系・済州馬間で騎手免許制度を統合することにより人的資源の活用度を高め、時期別に弾力的な番組編成を行うことで多頭数での競走数を増やし、競馬番組としての魅力度を高める取り組みが行われます。
4.競走馬能力強化を通じた産業価値の向上
短距離リステッド2競走を新設することにより(11/30グランプリG1当日開催のKRAスプリント@ソウル/嶺南)、コリアスプリント以降下半期の短距離優秀馬選抜体系を改善し、ドバイRCなど国際舞台への出走可能な優秀馬選抜を行えるような取り組みが行われます。
海外調教馬との競争機会を増やすことで競馬の国際的スポーツとしての地位を向上させるべく、当該競走当たり海外調教馬3頭までが出走できる「国際開放競走」(JRA的に言うと○国際)が増えることになりました。これまでのSBSスポーツスプリントKG3、YTN杯KG3、トゥクソム杯KG2、KRAカップクラシックKG2の4競走に加え、グランプリKG1、釜山広域市長杯KG2、ソウル馬主協会長杯KG2、Owners' Cup KG3の4競走が新たに開放されます。(「国際招待競走」はコリアカップG3/KG1とコリアスプリントG3/KG1の2競走で変わりありません)
III. 2025年施行概要(9~10p)
1.施行期間:2025年1月3日(金)~12月28日(日)
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今年度より「2025年競馬施行体系」として上のような図が掲載されています。おおまかな季節カレンダー程度の理解で良いかと思いますが、一点注目すべきは1~2月にドバイレーシングカーニバルが明記されていることです。
12~2月は日本と同じく通年開催しながらも重賞開催が無く、「外へ出ることばかりでなく、ゆくゆくは外からも呼び込めるようもっと番組編成を充実させるべきでは?」との思いがこれまでにありましたが、今般この図が掲載されたことにより、実質的に韓国競馬は欧州のように9か月間のハイシーズン制であってオフシーズンは海外へ出ていくというスタンスが明確になったものと考えます。
2.開催日
基本的にソウルは土・日曜日、嶺南圏域(釜山慶南)は金・日曜日、済州は金・土曜日に開催されますが、下記日程のみ休止されます。
① 2025年01月31日(金)~02月02日(日):旧正月(全場)
② 2025年07月25日(金)~07月27日(日):酷暑期休止(釜山慶南)
③ 2025年08月01日(金)~08月03日(日):酷暑期休止(済州)
④ 2025年08月08日(土)~08月10日(日):酷暑期休止(ソウル)
⑤ 2025年10月10日(金)~10月12日(日):中秋(全場)
![](https://assets.st-note.com/img/1735880000-KvJqcojmHyEQT4Pu9LxVn2BZ.jpg?width=1200)
年間開催日数はソウル・釜山慶南が98日(前年比±0日)、済州は97日(同+1日)となっています。
3.開催時間
<昼間開催>
金曜日:1R 11:00 / 最終R 18:00(釜山慶南・済州)
土曜日:1R 10:35 / 最終R 18:00(ソウル・済州)
日曜日:1R 10:35 / 最終R 18:00(ソウル・釜山慶南)
<春季ナイター開催:2025年04月05日(土)、12日(土)>
土曜日:1R 12:30 / 最終R 20:00(ソウル)
<夏季ナイター開催:2025年08月29日(金)~10月04日(土)>
金曜日:1R 14:00 / 最終R 21:00(釜山慶南・済州)
土曜日:1R 12:30 / 最終R 20:00(ソウル)
ナイター開催は2024年の春季4週間+夏季4週間から春季2週間+夏季6週間へと変更されますが、春季は「土曜日のソウルだけ」につき実質は4月5日(土)と同12日(土)のみです。KRAは「벚꽃 야간경마(”夜桜競馬”)」と銘打っていますので本当にその時期だけ、その趣旨に沿ったナイター開催ということなのでしょう。クソ暑い夏季ナイター期間が2週間延ばされたのは歓迎ですね。
なお、下記記事でも述べておりますが9月7日(日)のコリアカップ・コリアスプリントは昼間開催になりますのでご注意ください。
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