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【旅打ち】佐賀競馬_2023年8月

この記事は 【旅打ち】小倉競馬_2023年8月 の続編です。


競馬の”ダブルヘッダー”考

以前からやってみたいと思っていた「同日に二つの開催競馬場に行く」というお遊び。まぁ「朝イチの1レースだけ観て次に行く」ということであれば、例えば12月の阪神→中京とかは可能です。

例えばこんな感じで

しかし、ここで「1か所につき半分以上のレースは観ること」(即ち最低6レース)という制約を加えた場合に同日で二つ行くのが可能になるのはどこかと考えると、次のような組み合わせが考えられます。

ケース① 第1試合:JRA札幌 第2試合:帯広

JRA札幌(1~6R)→帯広ナイター(7~12R)

デカい北海道ながらも毎年7~8月の土日は昼が札幌、夜は帯広と開催日が固定されていますので可能と言えば可能。ただしせっかくの北海道をこんなにせわしく過ごすのはややもったいない気もします。

ケース② 第1試合:JRA中山 第2試合:大井

JRA中山(1~6R)→大井ナイター(1~12R)
【今年は残り9/17と12/28限定かと思います】

ケース③ 第1試合:浦和 第2試合:大井

浦和(1~7R)→大井ナイター(6~11R)
【今年は残り9/19, 21, 22限定かと思います】

南関東には中央・地方合わせて6つの競馬場がありますので近郊区間の移動で2か所訪問することが可能。ただし基本は競合を避けるように開催日を設定していますので年に数日しかチャンスはありません。

ケース④ 第1試合:JRA小倉 第2試合:佐賀

JRA小倉(1~10R)→佐賀ナイター(6~12R)
【ルート2を選べば小倉メイン11Rも観戦可能】

そこで出てくるのが九州ですが、小倉競馬場のアクセスの良さは言わずもがな、佐賀競馬場も新鳥栖駅からタクシーに乗れば10分足らず。そして小倉と新鳥栖は新幹線一本で繋がっていますので列車の時間がバッチリとハマればケース②③の首都圏並みの高速移動が可能。しかも2月と8月の土日であればだいたい両場の開催日が重なりますので、ダブルヘッダーに臨むチャンスは大きいと言えます。よって今回はこのケース④にチャレンジしてみました。

2日目/2023年8月19日(土)(つづき)

小倉競馬場→佐賀競馬場への移動

上記ケース④のルート1を想定して小倉では準メイン10Rまで滞在しようかと思っていたのですが、7Rまでやってとにかく馬券が不調。しかも外し方がかなりヒドかったのですっかり戦意喪失です。

そのような中、スマホをいじっているとあと1時間で佐賀1Rのスタート時刻を迎えることを知り、これはもう地方競馬派であるワタシにとってアウェー?の小倉からホーム?の佐賀へとっとと移動したくなりました。あと、小倉駅で少し用事も済ませたかったので、早めに佐賀競馬場へ移動することに。

13:25発走の小倉7Rを見届けてからモノレールに乗り、13:45にはもう小倉駅に到着。本当に小倉競馬場のアクセスの良さは素晴らしいものがあります。

そこから約1時間後の14:43発さくら鹿児島中央行だと新鳥栖まで1本で行けますが、小倉駅での用事は割と早く済みましたしこれ以上特にやることもないので14:14発のぞみ博多行に乗車。すると幸運にも博多では6分の乗換時間でつばめ熊本行に接続。

よって新鳥栖には14:48に到着し、そこからタクシーに乗って15:00ちょうどには佐賀競馬場へ到着することができました。タクシー代は1600円と思ったより安かったですし、小倉競馬場からはドアツードアで1時間30分といったところでしょうか。これは小倉駅で多少用事を済ませてのものですので、やはり両競馬場間の移動はそれなりに便利で手早いなという印象です。

佐賀競馬場(ダブルヘッダー第2試合)

佐賀競馬場は昨年9月以来11か月ぶりの訪問。「うまてなし」をテーマにファンサービスがとても盛んで、いつ来てもそのおもてなし感やワクワク感の止まらない良い競馬場です。

これが個人的に最もワクワクするアングル
この鉄火場感の残る雰囲気もたまりません
今年2月のウマ娘コラボで用いたものが飾られていました
ビジョンが大きく、とても観やすい競馬場です
(このあたり高知や園田が見習ってほしい…)
クソ暑いので有料指定席(500円)にしました
右端の出っ張りが4コーナー方向を少し遮っているのが残念
これら展示物は有料指定席エリアに入らないと観られません

この日の佐賀競馬は第2Rから参戦。相変わらず当たりませんが外し方は先ほどの小倉競馬よりも全然マシで、惜しい馬券もありました。7Rが終わったところでお腹が空きましたので何か食べに行くことにします。

このオープンエアなクソ暑い食堂で・・・
チャーシュー麺を選択。500円と安くてウマい!
食べ終わって食器を返しに行ったら店のおっちゃんから
「梨を剝いたから食べて行き~」とサービスいただきました。
この週は琵琶湖競艇と「しがさが」コラボを実施しており、
マスコットのビナちゃんが出張してきていました
鮮やかなナイター照明

馬券のほうは第10Rになってようやく当たり。続く11Rも当たったのでこの日のトータルとしては負けですがなんとかボーズだけは回避することができました。この「一つだけでも当たる」というのでどれだけ精神的に救われたことか・・・。

友の会バス

最終12Rを終えると時刻は20:45。ここからはゲートを出てから左手に止まっている「友の会バス」にて久留米へと撤収します。

地方競馬場への送迎バスは運行設定されていない帯広・川崎・笠松を除いてすべて無料なんですが、唯一の例外がここ佐賀競馬場。そして面白いのはその形。

それは「友の会」という団体が西鉄バスを貸切っていることになっているため、乗車の際は運賃箱ではなくガイド?的なおばちゃんに300円を払ったり、運転手さんが「ご乗車ありがとうございます」ではなく「お疲れさまでした」と声掛けしてくれるなど、何とも興味深い形態が採られています。

ちゃんと運賃案内板も「貸切」表示に

この友の会バスは15分ほどでJR久留米駅に到着(次の西鉄久留米まではさらに10分ほどです)。最寄りが福岡県と言うのも面白いものです。

久留米駅名物のからくり太鼓時計

ホテルを求めて山口県へ

現在時刻は21時過ぎ。普段ならここ久留米市内のホテルに投宿といったところですが、何故かこの日の久留米は軒並み宿泊料金が高かったり空室がほとんど無い状況。ならば博多まで移動するかと思い福岡市内を検索したのですがそこも同じ。最低1万円は出さないと宿泊できません。これは困った…

そこで西へ西へと安いホテルを求めて検索していった結果、最終的にたどり着いたのは徳山(山口県周南市)のホテルAZ山口徳山店。1泊5,280円と安めである上に楽天トラベルのポイントが1400ptほどあったのでそれを使い、3,880円で泊まれることになりました。

徳山には博多以遠に向かう新幹線としては最終の21:32発さくら406号広島行がありますのでそれに乗車し、22:40に到着。朝8時半に新門司港に着いてから小倉・佐賀ダブルヘッダー、そして山口県へ移動という長い一日が終わりました。

博多から結構お客さんが乗ってきました
ホテルは古いですがまぁこんなものでしょう。値段的に十分。

3日目/2023年8月20日(日)

意外な驚きに満ちた周南市

このホテルAZ、九州を中心にチェーン展開しているホテルということでこれまで全く知らなかったのですが、無料朝食がウリのようですね。東横インのおにぎり・味噌汁レベルを想像していたらそれをはるかに上回るバイキング形式だったので驚きました。

これで無料とは・・・素晴らしい!

充実した朝食を終えてチェックアウトし徳山駅へ向かいます。昨晩は気付きませんでしたが、なんかモダンでスタイリッシュな駅であることに軽く驚きます。

右上の文字にご注目

駅というよりは明らかに「図書館」の文字が目立っていますし、まだ朝8時台でしたがもう開館していることにも驚きです。

図書館ってこんなにスタイリッシュなものだったんだ…

そしてさらなる驚きは、TSUTAYAと一体化していること。

どこまでが図書館でどこからが書店なのか分からなかった…
このテラス席でゆっくりと読書も可能

あとで調べてみると、カルチュア・コンビニエンス・クラブが指定管理者となって運営している図書館のようですね。

図書館としては9時半の開館ですがTSUTAYAとしては8時からのオープンにつき、9時前でも図書館エリアの本は閲覧が可能でした。なんだか仕組みを完全には理解できていませんが、本屋が図書館を運営しているケースを初めて見ましたのでそれはそれは大きな驚きでした。

この素敵な図書館で終日読書に耽るのも良さげと言いますか、それを目的にまた徳山を訪れたくなったほどです。いや、徳山には競艇がありますのでそれとのセットにも興味が湧いてきました・・・(やっぱ旅打ちか)。

途中下車して呉へ

「驚き」というワードを何度も使ってしまった周南市・徳山を離れ、9:10発の新幹線で広島へ移動。まっすぐ帰るのもなんかもったいないですし、JRの乗車券は途中下車ができますので前から行ってみたかった呉へ行くことにします。

広島駅にて。さすが電車もカープ色。

広島駅からは在来線(呉線)に乗り換え。呉までは約40分です。

車窓からの景色が良い路線でした

なんか踏切トラブルとかで広島駅の発車が15分ほど遅れたのですが単線でのすれ違いが省略されたため呉駅に着いた時は6分遅れぐらいまで回復していました。

呉駅に到着

ここで、昨晩の徳山駅同様に今日も呉駅で途中下車する訳ですが、ちょっと分からなかったのがその途中下車の可否。

事前の調べで「海田市→三原間は並行している山陽本線にも呉線にもどちらに乗っても良い」という特例ルールを把握していたので、それならば山陽本線経由の切符でありながら呉線に乗っても良かろうと思っていたのですが、問題は帰りは広島までバックして新幹線に乗るつもりだったので「さすがにそれは途中下車にはならないだろ」とも思っていたこと。

案の定呉駅では改札機に切符を通すとエラーが出ました。自動精算機に切符を投入してもエラー。そこで駅員さんに相談すると「帰りはこのまま在来線で三原まで行き、そこから新幹線だと途中下車扱い。広島までバックなら広島-呉の往復料金を別途支払い」ということでした。やはりそうか。

呉→三原の在来線移動はかなり時間がかかる上に三原はこだまが1時間に1本しか停まらない駅ということで、これは新大阪まで帰る身としては厳しいものがあります。それならば往復1,020円を払い全ての新幹線が停まる広島駅まで戻ったほうが良いため、ここは迷わずに追加運賃を支払うことに。

右下のスタンプ通り、広島駅で途中下車したことにしてもらいました

DASH/J-PLACE呉

ということで、ちょっとだけ旅のスキルが上がったような気がしながら海側へと続く歩行者回廊を歩いて行くと見えてきたものがコチラ。

おぉ、場外馬券売場ではないか!(知ってた)

もちろん旅打ち中ですので迷わずに入ります。

観戦用の座席もありますが、あまり広くはありません
J-PLACEとしてはメインレースだけ発売
高知競馬の推し馬・推し騎手の記念馬券を調達
それにしても記念馬券として買うとホント当たらない…

DASH/J-PLACE呉では水沢競馬の中継が始まっていましたがさすがにそこまでは手を出さずに観光開始。やはり呉と言えば大和ミュージアムです。

大和ミュージアム&てつのくじら館

大和ミュージアム全景
この日は日曜日ともあって多くの入館者でした
さすがに10分の1モデルはデカい!
最大射程42kmの46センチ主砲。これもデカい!
引き揚げ品の数々
映画「男たちの大和/YAMATO」を観てワンワン泣いたので、
こういう展示には心が震えます
琵琶湖に不時着した本物の零戦もありました
ウマ娘始めてからこういう萌え系にはあまりグッと来なくなったなぁ…

この大和ミュージアムは正式名称が「呉市海事歴史博物館」ですので大和以外にも呉市の造船業・製鋼業を中心とした歴史に関する展示も豊富で、非常に見応えのあるところでした。

しかしまだまだお腹いっぱいにするつもりはありません。ミリタリー関係は「ちょっと興味がある」ぐらいで競馬や鉄道と比べるとオタク度は全然ありませんが、すぐ隣にでっかい潜水艦が見えているのだったら行くしかありません。海上自衛隊呉史料館(愛称:てつのくじら館)です。

潜水艦あきしお
自衛隊の広報施設ですのでお金は取られません
潜水艦以外では機雷掃海に関する展示が主でした
瀬戸内海にまで米軍の機雷が敷設されるなんて、
そりゃ勝てる訳がないだろうとシンプルに思った次第
潜水艦あきしおへの入口(中は撮影禁止)。中の狭いこと!
閉所が苦手なので自分には潜水艦乗りは絶対に無理

このてつのくじら館もなかなかの見応えで大和ミュージアムよりは人の入りが少な目でゆっくりと観ることができましたが、それにしても親子で来ていたキッズが「この掃海艇の能力はスゴくて○*¥#!$■・・・」と親御さんに熱心に語っていたのが印象的でした。キミのほうがスゴいよ。

そんなこんなで時刻は13時半。まだまだ呉には観るものがありそうですが今夜は18時過ぎに高知と佐賀で重賞レースがあり、それは家で晩酌しながら観たいのでここで撤収することに。この後は広島までバックして新幹線に乗り、のぞみでサクッと帰阪して今回の旅が終わりました。


ワタシの旅打ちは可能な限り競馬場と城や博物館をセットとする方針であることや、念願の「ダブルヘッダー」ができましたので今回は大満足の旅となりました。

今回のように場外馬券売場を絡めれば旅打ちの幅というか行先も広がると感じましたし、半年に1回ぐらいしか行きませんが競艇も生で観るのが好きなので(あのエンジン音とスピード感がたまりません)、次の旅打ちは9月韓国(コリアカップ・コリアスプリント観戦)になりますがそれ以降も色々なところへ足を延ばし、見聞を深めていきたいと思った旅でもありました。

今回の旅行記は以上です。ちょっと長くなってしまいましたが、今回もここまでお付き合いいただきありがとうございました。

今回の旅で一番グッときたもの。昭和の香り。
(ホテルAZ山口徳山店にて)

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