どうせ歩くなら重要伝統的建造物群保存地区01【竹原その1】
「安芸の小京都」と呼ばれる広島県竹原市は
江戸時代の古い街並みが良く残されており
国により「重要伝統的建造物群保存地区」に
選定されています。
というからには
普通に西国街道の宿場町だと思ってましたが
広島県の地図に
西国街道を描き込んでみると
は? 掠ってすらないですがな。
偽りがあってはなりませんので
姑息にもタイトルを急遽変更することにしました。
「どうせ歩くなら重要伝統的建造物群保存地区」!
ちなみに重要伝統的建造物群保存地区は
国内に129あるようです。(令和6年8月現在)
先日所用で広島へ帰省しました。
まっすぐ帰るのもつまらないので
そうだ竹原行こうと福山で途中下車。
こだまに乗り換え三原で下車。
三原は瀬戸内海に面し
古代から海上交通で栄えた街ですが
現在でも、山陽自動車道、山陽新幹線、JR山陽本線・呉線
おまけに広島空港などなど。
県内の陸・海・空の交通拠点をひとりじめしております。
つまり交通の便がとってもよいところなのです。
このあたりは中世から小早川氏の本拠地でした。
毛利元就の三男、隆景はこの小早川氏に養子として入り
1567年に沼田川(ぬたがわ)の河口の島を石垣で繋いで
三原城を築城します。
満潮時には城が海に浮いて見えたため
三原城は別名「浮城」と呼ばれました。
三原駅の北隣には隆景公園と隆景像。
三原城は築城以来、小早川氏・福島氏・広島藩浅野氏の支城として栄え
廃城になった後も珍しく焼失もせずに残っていたのですが
明治に鉄道を通すために本丸、二の丸が取り壊されました。
石垣や門などは港の建設資材に使われほとんどが姿を消しました。
城跡の中に三原駅がありJR山陽本線と新幹線が貫通しております。
あまりに近すぎませんか?
ちなみに天守台への入口は駅の中です。
この三原城址のすぐ北が西国街道なのですが
先を急ぐのでまた次の機会に歩くことにします。
ちなみにその機会が来るかどうかはわかりません。
駅前のバス停から竹原方面のバスに乗ります。
三原から竹原までの所要時間は約1時間10分
運賃は1040円、停留所の数60。
ろ、ろくじゅう? ゼロ1個間違えてない?
ちょっと不安になりながらバスに乗ります。
ですが!
このバスの旅がなんとも素晴らしかったのです。
見てください。この景色。
何だか船に乗っているみたい。
瀬戸内海の多島美を堪能できる路線としては
呉線(三原〜呉〜海田市)が有名ですが
芸陽バスはその呉線とほぼ並行しつつ
呉線よりもさらに海岸線ギリギリを走ってくれます。
真っ青な空とキラキラ反射する海面が
何とも美しく
その景色を目に焼き付けたい一心で
ひたすら窓にへばりついていた1時間でした。
やっぱり瀬戸内海はいいな。
優しくて心癒されます。
そうそう。60の停留所。
確かに60個あったにはあったのですが
乗ってくる人も降りる人もほとんどいなくて
こっちもノンストップ状態。
幸せなひとときでした。
そんなこんなで竹原に到着。
竹原の重要伝統的建造物群保存地区(街並み保存地区)は
現在の市街地の東側にあるので
三原からバスに乗った場合は
竹原駅の二つ手前の「新港橋」停留所で下車すると便利です。
と、バス内でアナウンスがあったのであわてて降りたのでした。
ちなみにモバイルsuica使えました。
ここから街歩き開始です!