誰かの好き
この世界で働くようになって
自分の声を自分で
耳にするようになってから
自分の声が
思ってたのと違って
なんか
好きじゃなかった…
普段は、そんなこと
あまり気にしないが
頭の片隅には薄っすらあって
悩むほどではないけど
ちょっとしたコンプレックス
ただ、歳を重ね
テレビや舞台で
仕事をする機会が増え始めると
私の声を褒めてくれる人が
周りに、ちらほらと
現れ始めた
最初は、
よくあるお世辞や社交辞令と
受け流していたのだけど…
隅田さんの声を聴いて
次のこの仕事
オファーしました。とか
隅田さんの声、聞き取りやすくて
耳障りがいいですね。
と、音響さんに言われたり
演出の方からは、
声に、ほどよい粘着があって
滑舌がよくて聞きやすい。と、
言ってもらえたり
嘘みたいに
べた褒めしてもらい
声に対して
嬉しい評価をくれる方が
多くなってきて
少しずつ
自分の声が好きになってきた
自分が 好きじゃない
それって、
他の人にとっては
スゴく好きだったりして
自分の ただの
思い過ごしだったり
理想とのギャップなだけで …
そんな、言うほど
捨てたもんじゃなかった。
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