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アベンジャーズ/エンドゲームの感想(超ネタバレあり)その2

その2では主要キャラクターについて思った事を書き殴っていく。

キャプテンマーベル

今回圧倒的に一番強くて一人だけパワーバランスが狂ってる。つけられるハンデとしては全宇宙のパトロールに忙しいので、いざという時いないという部分だけ。MCUの中ではスティーブン・セガール的な位置の人。

サノスにヘッドバットされた時さすがにふらっとする位はあるかと思いきや首が全く動かずびくともしないのは笑った。とは言えインフィニティストーンの力を使われるとぶっ飛ばされていたので「IW」のガントレットサノスには例え前回居たとしても勝てなかった気もギリギリする。

しかし完全に「銀河の守護者」ポジション取られてるし今後のガーディアンズの立場は?っていうのが気になる所。

単品作の方の感想はこんな感じ。

ネビュラ

マーベルロゴ直後の社長とのやりとりが優しくて、それが切ない。
恐怖に支配されていたとはいえサノスの部下として働いてこんな事態を招いた事を終始申し訳なく思っている気がして、だからラストの自ら彼女自身を殺す展開も不本意とは言え前に進む為の通過儀礼的な行動にもなっていると思った。

2014年版ガモーラと素直になれさえすれば仲直りが出来たけど、当の本人である自分はこの時点では変われないのを最初から分かってる感じがして胸が苦しくなる。

ロケット

IW直後のネビュラとの再会シーンで、ガーディアンズ1作目でグルートを亡くして悲しむロケットにドラッグスが背中を撫でるのと一緒の構図でネビュラと手を繋ぐシーンが泣かせる。家族が居なくなった事もあるけど、サノスを父に持つ彼女の苦悩も含めて寄り添っている。

あとインフィニティ・ウォーから引き続きのソーとのコンビも最高。今回ソーのケツを蹴っ飛ばす役割は彼じゃないと務まらなかった。特にハルクと一緒に励まして再びアベンジャーズに呼び戻す所はとっくに決心出来てるのに踏み出せないソーに「船にビールあるぜ」って一番言って欲しい言葉をかけられる優しさにまた涙。
ガーディアンズ2の時から時系列的には確か8年位経ってる訳だけどクイルと喧嘩を繰り返していた彼がここまで誰かを思いやることが出来る様になっているのに感動してしまう。
本当優しくなったなぁ、ロケット。
まあアスガルドでソーの頬をひっぱたく所とか急にスパルタで笑えるんだけど。

マジでクイルより全然船長の風格があるし、ナイフで闘うべきなのはロケットだよ。ガン監督解雇前の情報ではガーディアンズ3はロケットの過去について語られるって言ってた気がするし、そちらも楽しみ。

アントマン

今回のMVP。時間の体感的には一番僕等の目線に近い人。5年で大体のヒーローの目が死んでる中でほのぼのムードでタイムスリップを提案する。

その1にも書いたけど本当は娘と同じ時間を過ごしてここまでの成長を見たかったんだろうなぁと思わせる表情を一瞬して、それでも無事で良かったと「大きくなったな」って言いながら抱きしめる顔が素晴らしいよね、、、

初対面の他のメンバーからやたら舐められがちなのもアントマンらしくて面白い。ロケットに犬扱いされんの可哀想。

あとブラックドワーフを一踏みで殺してるし、ジャイアントマン状態強過ぎて笑った。

ウォーマシン

正直この5年何をやってたかあんまり説明ないしよく分からないけど、世界各地でホークアイが何処の犯罪組織を壊滅させてるのか把握してたし世界中の治安維持活動をしていた感じかな。

最終決戦バージョンのスーツが青色ベースになっていて、アイアンマン3の時の雰囲気がして好き。

政府の機能が戻ってきたら彼がどういうポジションの軍人になるんだろか。
あとトニーが亡くなってしまったし今後ウォーマシンが壊れたら誰が直すのかも気になる所だ。個人的にはシュリとかのワカンダ組がトニー亡き世界で科学班として活躍しそうな気がする。

ホークアイ

今回の映画は彼の目線から始まる。スコットと同じく常に監視を受けた状態だけど、家庭円満なので逆にずっと一緒に入れてとても幸せそうだ。まあ観てるこちらは、どのタイミングであれが起こって何人消えてしまうのかヒヤヒヤなんだけど、結局全員消えるという最悪の結果になる、、、 。

日本描写は結構アレなのでノイズは多いけどワンカットで忍者の様に敵を殺していくシーンはアクションとしてかなり見応えあったし僕はそんな嫌いじゃない。
まあせっかく真田広之呼んだんなら、もういっそインテリヤクザ設定にして全部英語のセリフにして普通に字幕入れてくれよ、とは思った。 吹き替えはそのままだったので違和感無いし2回目以降観るなら吹き替えもおススメ。

ここでの迎えにきたナターシャに返す「やめろ、希望なんて、、、」という言葉が重い。家族が帰らない現実を受け止めているからこそ、本来死ぬべきだった悪人達を殺すだけの人生を選んでいる。しかしそれが本人も八つ当たりだと分かっているし例え家族が戻ってきても自分の居場所はないとすら思ってそうだ。
そんな彼を救うナターシャが迎える結末を考えるとこのシークエンスからきつい。

今回追加になった要素として刀アクションが入ってるのもカッコ良かった。

ブラックウィドウ

そういえば予告の時使われてた射撃訓練シーンとかサンドバッグ打ち込んでるシーンとか本編に無かったな、、、

5年後の宇宙組との連絡してるシーン、バートンの家族を亡くした痛みをこれ以上なく理解してるのが分かる疲れ切った泣き顔でこちらももらい泣きしてしまうスカヨハの演技力にただただ脱帽。

興味深いのがローディの前では涙を隠そうとするのに、キャップの前では涙を見せながら軽くジョークを返す。この辺でナターシャとの親密度がバートンやキャップは別格だとよく分かる。

キャップからしてもペギーの葬式位しか涙を流さなかった人だし、彼女が犠牲になりはっきり涙を流し悲しんでいるシーンが入るのはそれ位大事な存在だったんだと分かる。

彼女がタイム泥棒計画が始まりイキイキし出すのが、ヒーローとして何か役に立てる事に誇りを持っているのが伝わってきて2回目以降はここも泣けてしょうがない。
これまで繰り返されてきたバートンとのどつき合いが最終的にああいう形で決着するのも胸が締め付けられる。

単体作品も作られるみたいだけど前日譚っぽいし切ないなぁ、、、。

ハルク

5年で一番変わった人(笑)精神的にも肉体的にも完全体になっていて、今回のアベンジャーズで一番大人かも知れない。

ラグナロクからの繋がりでロケットと一緒にソーを誘いに行くシーンは泣いた。「僕を救ってくれたのは君だ」ってこの言葉に嘘は無いんだよな。AoUで失ったヒーローとしての自我を取り戻したのってラグナロクのソーとの旅だった訳でそこにちゃんと恩義を感じてロケット同様ソーを見捨てない。

ガントレットで指を鳴らす重要な役割を担うのが人生を狂わされてきたガンマ線に向き合う意味も含めかなり燃える。このダメージで瓦礫から這い出る事も困難に。今後のシリーズに登場しても、もう戦闘員としては活躍せずサポート係に落ち着きそう。

ソー

IW時は最強の戦力だったけど、精神的に崩壊し5年間ずっと酒に逃げ身体をボロボロにしてしまい今回あんまり役に立たない。まぁ「IW」の最後の状態だと強過ぎるしバランス取ったんだろな。

大事な所で「ダメだ、パニック発作だ」とかコミカルにも描いているので、かなり笑ってしまうんだけど(ロケットがブラッドリー・クーパーの声なのもあり「ハングオーバー」のザック・ガリフィアナキスを連想する)、同時に彼のラグナロク辺りからの受難を考えるとそれもしょうがなくて2回目は泣いてしまった。
あとクリス・ヘムズワースの役者としての成長の凄さを改めて実感する。
ソー1作目の時と顔つきが全然違ってて、途中「ゴーストバスターズ」で完全にコメディ俳優としての才能を花咲かせMCU製作陣もそれならとソー3で大きく方向転換しコメディに振り切っていたんだけど、今回もふざけたシーンの連続で終始笑わせるのと、それも悲しみ故だと分かる絶妙なバランスで「ソー」というキャラクターにここまで深みを持たせられるって凄まじい演技力だと思う。
タイムトラベルしてからのアスガルドでの母親のカウンセリングシーンの手腕も見事(あの声を裏返しての泣き演技の凄まじさ、、、)。「ソー/ダークワールド」の作品の出来的に忘れてたけど、あのお母さんも遡りで「こんな魅力的なキャラクターだったのか」と見直した。

アイアンマン

冒頭のティム・バートンみたいなガリガリの姿が衝撃だった。キャップを責めるのだけどバッキーを庇った事とかはどうでも良くなってて、「AoU」でウルトロン計画を批判して「団結だ!」とかカッコいい事言った割にいざという時に側に居なかった事を怒っている感じ。「IW」の敗因はそれだったと。

タイムトラベルでの父親との再会で厳格だと思っていた父もまたこれから出来る子供との向き合い方に悩んでいる事を知る。トニーも娘が出来たので彼に共感しているし、逆にアドバイスするシーンが味わい深い。
ここで結局父親と同じく人々を守る為に命を落とす事も何気に示唆している。シビルウォーの時ホログラムで両親とのやり直したかった別れを再現していたけど、あのシーンで彼が抱えていた虚しさがこういう形で回収されるのが本当優しい。

最終決戦で最早神になってしまったサノスの「私は絶対なのだ」のアンサーとして、どこまでも人間臭く悩み続けた彼のヒーローとしてのアイデンティティを表す決めゼリフとして使われていた「私はアイアンマンだ」で反撃するのがこれ以上ない位熱くて泣けるし、確かにこれしかない決着の仕方。見事としか言い様が無い。

そういやストレンジがトニーが命を捧げるのが唯一の勝機だと分かっていてIWの時サノスに石を渡したのなら確かに「君やあの坊やを見捨てるぞ」って行きの船の言葉通りの行動を取っていたのだなぁ、、、

あと葬式シーンでアイアンマン3のあの子が出席してるのが分かった瞬間、ずっと泣いてたけど更に泣いたなぁ。

キャプテンアメリカ

個人的には「キャプテンアメリカFA」が初めて劇場で観たMCU作品で、ずっとキャップの目線でMCUについてきた感覚があるので今回は「FA」の時のテーマ曲がかすかにかかったりする演出だけで涙が出てきた。

ヒドラキャップネタが入ってきたのは笑ったなぁ。しかしアイツら耳元で囁く確認方法改めて見ると馬鹿すぎるな、、、。

僕はMCUの中で「キャプテンアメリカWS」でキャップがする演説シーンが一番好きだ。

ヒドラと戦う直前に
「ヘリキャリアが打ち上げられたらヒドラは邪魔者を自由自在に殺せる力を得る。
僕らで止めるんだ。簡単ではないだろう。
自由の代償は高い。常にそうだった。だが払う価値はある。僕1人でも立ち向かうが、1人ではないと信じる。」
というスピーチをするのだけど、完全にこの言葉をなぞる様にこれまで10年間MCU映画が積み上げてきた全てがアッセンブルされるラストの展開は目がもげそうになる位に泣いた。

ラストカットにヒーローではなく普通の男として彼が一番夢見ていた瞬間を選んだルッソ兄弟に感謝。
ここまで大規模な宇宙規模のスケールの戦争を描いてきたのにこんな何でもない街角の小さな家のささやかな幸せなカットで静かに終わっていく。(ここでのペギーの表情がまた、、、)大号泣。

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