アクアマン(ネタバレあり)
イオンシネマ京都桂川で鑑賞。
ファーストマンと同日公開だったり、未だに大ヒット中のボヘミアンラプソディがあったりで、京都はどこのシネコンも各映画館で2番目に大きいスクリーンでアクアマンをやってる感じ。
しょうがないけどこんなに大画面向けの映画なのに勿体ないなぁ、、、
結論から言うと観てる間中、本当に楽しくて思わず笑みがこぼれてしまう大傑作だった!最高!
まあ思い返すと気になる所も多くて、潜水艦にオームとドルフが襲われるシーンって説明なかったけど結局オームの策略という事でいいの?(僕が見逃しただけかもしれない)とか、オームがバルコの裏切りに気づくタイミングも謎だったり、せっかく超大作にドルフが出てるのに役柄が娘と娘の許嫁の言う事に振り回され過ぎな人で全然貫禄出てないとか、色々言いたい事もある。
でもカラフルで楽しい背景の美しさや、見やすいアクションシーン、それと笑ってしまうタイミングで入る爆発に次ぐ爆発シーンの数々など、次々と流れてくる圧倒的な絵の強さに観てるだけで子供も大人も口ポカーンで最後まで飽きることなく楽しめる事間違いなし。
↑これが最後に超大規模になって戦争を止めにくる展開は鳥肌立った。子供の頃の能力の目覚めとラストの英雄としての目覚めが絵的にもう一度重なるこういうの大好き。泣いた。
●ジェームズ・ワンの職人監督としての腕
DC映画というよりこれだけの多額の製作費がかかった娯楽超大作でジェームズ・ワンがどんな楽しい映画にしてくれるかに興味があったのでその点で超満足だった。いつものジェームズ・ワン映画でありながらも新しい事にも挑戦している姿勢に感服。
前半で海を舞台に出来る見せ場をたっぷり見せ、後半からはインディ・ジョーンズ的な謎解きアドベンチャーモノになってブラックマンタの登場で特撮モノ、半魚人に襲われる所はレトロなホラーモノ、ラストの戦場はスターウォーズ的な宇宙戦争モノ、最終的にまさかの怪獣映画!
色んなジャンルの娯楽要素をこれでもかと、ぶち込んで手際よくまとめたジョーンズ・ワンの職人監督としての手腕が凄すぎた、、、
毎度お馴染みのカメラグルグルのアクションシーンも今回は水中なので上下左右と縦横無尽でいつもより余計に回してて楽しい。
●キャラクターの魅力
なんといってもジャスティス・リーグから引き続きアクアマンを演じたジェイソン・モモアが最高。
本人の陽気で楽しい熊さんみたいな性格が見事にハマっているし、今回のアクアマン一番の能力であるどんな種族とも仲良くなれるからヒーロー!という所にバッチリ合ってた。最初のチンピラと一緒にセルフィー撮ってるシーンとかまんまジェイソン・モモア。
あと個人的に今後作品が続くなら、楽しみな敵としてはブラックマンタ。
最初の海賊チームの悪い事はしてるが親密に繋がってるタフなファミリーって、めちゃくちゃワイルドスピードのチームっぽい。
なのでアクアマンにボコボコにされる所はちょっと複雑な気持ちに(笑)
ただ結局そのシーンもアクアマン側からすれば自分の傲慢さによって復讐にのみ生きる事を決めた男を生み出してしまい、大切な人を巻き込むという痛い代償を払う展開に繋がってるしその辺お話的に上手い。だからこそアクアマンが争いは良くないので戦争を止めなくてはならないという気持ちを後押ししてる訳だし。
続編が作られるならブラックマンタが再び強敵として出てきて、彼の父親を助けなかった事が一生アクアマンにとってのトラウマになっていくんだろうなと思うと辛い。
この2人の対決がどう決着していくのか気になる所。
●最高の子供向け映画
あと僕は真っ当に子供向けの映画として作られてる気がしてそこがとても好ましいと思った。
キャラクターがその時、表情一つで何を考えているか分かるし、会話で結構説明してるのは誰が観ても分かる様にしっかり作ろうとしているということだと思う。
それでいてアクションも見やすいだけじゃなく必要以上に派手でなんというか少年心に引っかかるケレン味を大切にしてる感じがする。
子供向けというのは子供騙しという意味ではなくて、子供達が今観る事によって後々の人生でふと思い出したり、人によってはハマり過ぎて人生を狂わされる位パワーを持っている映画という意味。
というのも最近のMCU作品とかいくらなんでも大人向け過ぎるんじゃないかと観てて思う事が多くてインフィニティ・ウォーとか話として重過ぎて小学生とか受け止めきれないんじゃないかなぁ、、、(人によって後々まで引きずるトラウマにはなると思うけど)
だから今このタイミングでDCからこういう底抜けに明るい映画が出てきたのは嬉しい。僕が小学生の時観てたら間違いなく次の日に友達に布教しまくっていると思う。
再来月公開のシャザムも死霊館シリーズのデヴィッド・F・サンドバーグが監督でかなり明るいトーンの作品みたいだし、次も楽しみ。