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タコスとわたし

私はタコスが大好きだ。好きすぎてトウモロコシ粉からトルティーヤを作ってしまうし、好きすぎてお腹を壊すまで食べてしまう時もある。

私はずっと変な夢を大切にしたいという思いがあった。真面目なキャリアの夢とキャリアとは関係ないちょっと変な夢。
それが『タコス屋さんを開く』だった。


言うのはただ。とにかくSNSや会う人にタコス屋やりたいんだとただ伝えるだけ伝えていた。
そんなタコス好きな私がこの度はじめて誰かにタコスを振る舞うことになった。

フリーランス仲間のはっちさんに拾っていただき、念願のタコス屋さんをやることに。夢が叶うのだ!!!!
ちなみに私は料理はど素人、普段はただの会社員兼フリーランスだ。
そんな私がどう間借りタコスにチャレンジしていくのか開催日までちょっとしたコラム連載にしていきたいと思う。

第一弾はタコスとわたしのお話。タコスへのラブレターだ。



1.タコスとの出会い


タコスとの出会いは学生時代。当時留学していたペルーのルームメイトのメキシコ人からメキシコについてとにかく熱いプレゼンを受けていた。
そのときに特に熱量高く話していたのがメキシコ料理。
カラフルなメキシコ料理の写真に心を奪われたのは今でも覚えている。

実はメキシコ料理は、和食と同じくユネスコの無形世界遺産にも登録されている。メキシコ料理は、先住民族の料理とスペインから持ち込まれた料理の文化が融合してできたもの。
中でもタコスはメキシコの国民食。みんなに愛されている料理だ。

実際にメキシコに訪れたときにタコスを初めて食べた。
最初に食べたのは友人の家でのタコス。

昼ごはんにトルティーヤに家にある食材をまいて食べただけだがめちゃくちゃ美味しかった。

メキシコではトルティーヤ屋さんが近所に一つはあってそこにみんな買いに行く。私たちでいうお米。主食だ。

屋台では熱々の鉄板で素手でタコスを作る店員さん。


カラフルなソース。お肉や野菜に辛いサルサ(ソース)をかけて頬張る。シンプルな料理が美味しすぎて滞在中ほぼ毎日食べていた。

2.なぜタコスが好きなのか


タコスが好きすぎる私は当時勉強していたSHElikesのライターコースの課題で、タコスについてエッセイを書くくらい好きなのだが、なぜ好きか改めて考えてみた。

①多種多様な文化を受け入れる懐の大きさ
歴史からいろんな文化が混ざっているメキシコ。メキシコ人は怖いイメージを持たれがちだが、人情深い人が多い。いろんな文化を混ぜてできた料理の代表例がタコスだ。
例えばアラブ文化からヒントを得たタコスや、日本文化と融合したテンプラのタコスもある。タコスにはたくさんの種類があるが、基本的にトルティーヤで巻けばなんでもタコスと言ってしまう。
そんな懐の大きさが好きだなあと思う。


②包んで手で頬張る、シンプルな料理
普段箸を使って私たちは料理を食べているがタコスは手を使って食べる。
衛生面などで苦手に思う人がいるかもしれないが、手で食べる体験というのは不思議なものだ。
もちろん油やソースで汚れることもある。だけど手で触ることでトルティーヤの温かさや具材の感覚など五感で食を楽しむことができる。
私たちの先祖も昔は手で食べていたはず。手で食べてほおばるという食体験はどこか野生的で懐かしい感じがする。
マヤ文明・アステカ文明から食べられてるトルティーヤ。そう思うと不思議な感じがする。

③とにかくおいしい
シンプルな料理なんだけど、具材の味付けにいろんな種類の唐辛子を使ったりサルサにも各家庭、お店でこだわりがあり同じものはない。
サルサと具材とレモン(日本でいうライム)が合わさったとき、もうめちゃくちゃ美味しいのだ。本当にみんな本場のタコスを食べて欲しい。

3.なぜ間借りタコスをやりたいのか


理由は二つ。本場のタコスを知って欲しいこと、そして食への愛を感じてほしいこと

可能であればみんなにメキシコに行って食べてほしい。
だけどなかなか難しいと思う。

日本ではまだまだタコスの認知度が低い。
日本で売っているタコスはほぼTEX-MEX。トルティーヤもとうもろこし粉ではなく、小麦粉のトルティーヤだ。ハードシェルタコス、ブリトー。
実はこれらはアメリカがアレンジして生まれたもの。

タコスはなんでもありの文化だ。だけど私としては本場のタコスを知ってほしいと思ってしまう。日本人が海外でカリフォルニアロールを見て少し複雑な気分になるのと似ている。
かと言って私が作るタコスが本場というと違う。ほど遠い。
だけど少なくとも本場をリスペクトして作っている。
タコスを知ることから。まずは広めたいし、願わくはたまに家で作るくらいになってくれたらとても嬉しい。


あとは食への愛を感じてほしい。
タコスって本当に愛。
それぞれの家庭の味があるし、みんな地元のお気に入りのタコス屋さんと共に育っていく。メキシコ人は本当に美味しそうに食べるし、タコスへの愛の言葉がすらすら出てくる。めちゃくちゃみんなタコスを愛している。
何かの食をこれだけ愛せるって素晴らしいし、羨ましい。

興味ある人はこの番組を見てほしいんだけど本当にタコス愛が溢れている。
予告見るとドキュメンタリー様に盛っているのはと思うかもしれないが、盛ってないありのままのタコス愛が編集されている。

私はメキシコの友人たちからタコスへの偏愛精神を受け継いでしまったので、永遠にタコスを好きだと言っている。
タコスでなくてもいいけど、何かの食をここまで誇りに思い愛することができるということを知ってもらえたら嬉しいなと思っている。
そうすると毎日が楽しくなる。食べるは生きること。エネルギーももらえる。

タコスは美味しいがお察しの通り高カロリーなので毎日は食べれない。
けどたまに食べれたら、幸せになるはず。

だから自分が食べるだけでなく、たまに間借りをしてタコスをみんなにも食べてほしいと思っている。

次回は今回の間借りタコスのコラボである夏日牛について書いていこうと思う。