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今日の夏子さん 2023.10.14.


庭の夏子

昨日の午後、庭で秋風に吹かれて目を細めている夏子さんの姿が見れた。
さすがにもう道路まで出ていく体力はないのだろう。
寂しくもあり、安心でもある。

からだから発散されるオーラが雄々しい。
土の上にうずくまるなんて、絶対ありえなかった

土のあたたかさ、土からのパワーを吸収しているのか?
たんに力尽きたともいえるが。
福ちゃんも最後の日々、毎日猫楠の敷地を歩いていたなぁ。
つきそいのばぁやは草むしりなぞしながら過ごすので、庭はすっかりきれいになった。

前のビニールハウス解体工事は遅々として進まず。
それでも風通しは良くなった。

なぜか脱衣所

家に戻ると、寝室ではなく猫たちのトイレが並んでいる脱衣所で休憩。
静かで落ち着くのか?
夏子のおかげで、家じゅうの床磨きができている。

骨ばって丸くならない寝姿

夜中に息を確かめる

昨夜もワタシの腕の中に入って寝てくれたが、夜中に寝場所を転々としていた様子。
起きるたびに夏子の姿を探す。
いない!
と思って、ガバッと飛び起き、スタンドを付けたら、ちゃんと枕元にいた。
薄くて見えなかったのだ。
体温も低くなっていて、触ると冷たく硬い感じがする。
生きてる?
息をしている?
覚悟はしていても、ちょっとドキドキする。

ヌクヌクしているようでホッとする

おはよう、なちゅこ

ワタシの寝ている間にトイレでおしっこをしている夏子。
猫たちを看取るたびにいつも感心するのは、最期までトイレに行こうとするところ。
どこでおしっこしてもいいんだよ。
そう言っても、みんな文字通り死力を尽くしてトイレに行く。
切ない……。
と同時にありがたくて涙が盛り上がって来る。

お耳がとんがって見える
それでもこんなに可愛い。

今朝は短い距離しか歩けなくなったように思う。
はぁ、と立ち止まってうずくまる、そのまま寝る。
こちら側とあちら側の境を行ったり来たりしているようだ。
おそらく、からだじゅうのエネルギーを使い切ったとき、あちらに渡るのだ。
意識は朦朧としているにもかかわらず、ルーティンワークで動く部分、そして、これまでやらなかったことへの挑戦。

甘えることのなかったネネが、死の直前、しきりにワタシを呼んでなんでもさせてくれたことがある。なでなで、コーミング、イチャイチャ……。
一生分の甘えを最後に使い切ろうとするように見えた。
こうして、最後の最後に起死回生の満塁ホームランを放つ。

猫たちは生まれてきたミッションを全うさせて逝く。
たいしたものだ。
すでにMVPを何度もとっている夏子のラストはどうだろう?
もう十二分に夏子からのギフトは受け取っている。
苦しまずに、スッとあちらに渡れますように。

夏子が暮らした猫楠舎、一刻も早く新しい住人が決まり、東西南北に風が行き渡りますように。

続く

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