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糸島ショローのお出かけ日記・佐賀市編
道の駅 大和「そよかぜ館」
定期的に「佐賀牛コロッケ」を買いに行く「シャクナゲの里」から車で十数分のところに、その日、食いしん坊倶楽部九州支部会長サカグチと合流場所の「そよかぜ館」があった。
駐車場が広々していて、目の前を川が流れているという豪華な道の駅だ。
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ブロッコリー、ミカンなどの他、サカグチお勧めの海苔を買い込む。
「お腹すいたわ~、軽くなにか食べよう」
と選んだのは、丸々としたおはぎ。
川を見下ろすベンチで、ひとり1個ずつペロリと平らげる。
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「さてと、ではそばを食べに行こう」
「ちょうど開店時間に着きそうです」
車中はずっと美味しい話である。
「ここのうどんは有名ですよ」
「ちょっと寄ってこか」
そこは「神埼のめん 神の白糸」で有名な井上製麺だった。
ひとつずついろんな種類を買い込む。
「あ、なんか野菜、売ってる、車止めて~」
「うわ、シイタケ、安ッ!」
こうした個人の店に、想定外のお宝がある。
工場が近くという福岡銘菓の餡入りバームクーヘン切り落としをゲット。
「なんでも切り落としが最高に美味しいですよね~」
「そうそう、太巻きの切り落としとか、ベーコンとか。あとさ、うどんの曲がったとこもうまいよね」
こうして車にどんどん、食料品が積み込まれていくのであった。
神埼市「そば遊山」
新蕎麦の季節、うまい蕎麦を食べたい。
サカグチ提案の3つからセレクトしたのがこちらのお店。
「ほとんど三瀬やね~」
こんなところに、ホントに店があるのか?と思うほどの山の奥。
実際そこまで人を引き付ける実力派蕎麦屋であった。
外観も、店内も「これはできる」と思わせる雰囲氣がある。
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それぞれに栗ご飯が付いて、お得な氣分になる。
器はすべて唐津焼だそう。
趣のある店内、誠実な味とよく合う。
栗ごはん、どことなく懐かしさを感じさせる素朴で力強い味で、つくづく秋……。
お出汁は九州にしては辛口、一滴残さず飲み干した。
そばは太めでしっかりして、食べ応えのある麺、好みである。
大満足の「そば遊山」、開店と同時に行って正解、続々お客が来店していた。
海苔直売所「まえうみ」
「ここが毎年1番摘みの海苔を買いに来る店です。その日は行列ですごい人出なんですよ」
そうか、あの海苔はここで買ったのか。
佐賀有明の海苔、ほぼ毎日欠かすことなく食べている。
でも今年は海苔が不作だったそうで、「いつももっと、もっと美味しいんです」と。
ここでも直売所の特典「焼きもみのり」をゲットできた。
「コレ、超お得ですよ。正規品は1袋700円、こっちは100gも入って400円。味は同じ~」
「買います、買います!」
さらに、佐賀ならではの「おさかなドーナツ」も購入、ワクワク。
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またしても車の後部座席に海苔製品どっちゃりこん。
夫婦モンのサカグチより、なぜかショロー一人暮らしのワタシのほうが量が多い。オノレもうすうす氣づいてはいたが、ワタシって食料燃費が悪いのかも?
ま、今更考えたところで体質は変わらんし、九州は安くて美味しいものばかりなのでへっちゃらだ~。
干潟よか公園のシチメンソウ
「コレを見せたかったんです」
「ほっほー、これは壮観。なんつか、なんにもない佐賀平野と有明の干潟風景、悪くないねぇ」
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先日、旅立った夏子の話をしながら、秋空の下をゆっくり、ゆっくり歩いた。
「なっちゃんが逝った日は大潮で、アメリカでは金環日食の日だったし、なんかすごい日でしたね」
「そう、なっちゃんはまさに宇宙のリズムで逝ったのよ。逝き方のお手本を見せてもらった。ワタシもあんなふうに逝きたいわ」
大和町「ビストロチムニー」
「月曜日お休みのお店が多くて、もう1食、どうしましょ?」
我々のお出かけはなんとしても2食食べないことには氣が済まないのだった。時間は3時半、ランチが終わって夜の部が始まるにはちと早いという中途半端な時間帯である。
ふたりとも、これ以上の真剣さはないという熱情でグーグル先生と首っ引きとなる。
さんざん探しあぐねて、今回はもう諦めようかと思ったそのとき、ワタシの火事場のバカ力がさく裂。
「営業中でしょうか? はい、ではこれから2名で向かいます」
ラッキーチャチャチャ、片方の車を停めている場所近くである。
その店、ビストロチムニーの終了時間17時。
ランチメニューの大半は品切れだったが、カレーとハンバーグステーキがあった。
築36年の堂々たるログハウス、木に包まれた店内は入った瞬間、居心地の良さを感じさせた。
「ちょっと、ココ、当たりかもよ」
「ですね、ですね」
ふたりの食いしん坊アンテナがピクピク反応する。
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カレーは無論のこと、野菜の素揚げがめっちゃ美味しかった。
「次回は絶対、ここのサラダを食べましょう」
「だね、だね」
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スタッフの応対も親切で、ホンモノの笑顔だった。
「いやん、また来なきゃ」
「いいお店、見つけちゃったねぇ」
ときどき自分でも、オノレの食いしん坊アンテナ感度に驚く。
とことんワタシは食いしん坊~。
無事この日の2食を済ませ、それぞれの車に食料品を積み、右と左に分かれて帰路に着いた。
オレンジ色の夕陽のなか糸島に向かう。
あぁ、今日も美味しかった~。
次は何を食べようか。
続く