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宇宙の真ん中
雨が世界をキレイにして、
久し振りにくっきりとした一番星が見えた。
東の空に浮かぶあの子は木星かな。
少し寒いけど窓を開けたら、
どこからかお線香の匂いがした。
やさしくてあたたかな匂い。
この匂いを好きになったのは
大人になってからだったっけ。
なんて、他愛もないことを考える。
秋は夜が長いから好き。
昔より太陽を好きになれてはいるけれど、
それでもやっぱり夜が好きだ。
あたしはよく空を飛ぶ夢を見るんだけど、
飛んでいるのはほとんどが夜の空。
グライダーのような乗り物で
もっと高く、もっと高く、と昇っていくうちに
降りられないくらいに高いところまで来てしまう。
大抵はそのあたりで目が覚める。
起きてからもしばらく目を閉じて、
さっきまで見ていた景色を思い出す。
上には星の海。下には光る街。
宇宙の真ん中にいるみたいなキレイな夢。
そういえば最近見てないな。
ああ、今日はなんだかまとまらない。
散らかったまんまの言葉に埋もれて、
夜の夢でも見るとします。