向日葵とワンピース
電車の中で見掛けた
涼しげなワンピースに向日葵の花を抱えた
外国人の女の子がとてもキレイだった。
花束とかではなく、
水を入れたプラカップに向日葵を挿して、
それをスーパーの袋に雑な感じで入れて。
だけど、大切そうにしっかりと抱えていて、
背筋を伸ばした向日葵の向こう、
薄いブルーのワンピースが青空のようにも見えた。
その背景にどんなドラマがあるのかな、
と想像したけれど、
多分あたしが思い付くどんなエピソードよりも
現実の方がステキなんだろう。
事実は小説よりも奇なり。
よく言う「ドラマみたい」なシチュエーションって
結局は使い古されたものばかりだ。
予測できない出来事こそ本当の意味でのドラマチック。
あたしの想像の範囲なんてたかが知れている。
だけど、そんな小さな世界で夢を見ることをやめない。
愚かでしょう、人間って。
そして、それがたまらなく愛おしかったりもするのです。
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