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無力なくせに
大切なものが増えることは
とてもしあわせなことなのに、
大切なものが増えるたびに
失った時のことを考えてしまう。
毎朝起きて最初にするのは、のびたの生存確認。
足元で眠っているのびたにそっと触れて
呼吸をしているか確かめる。
生きていることが確認できて、
さらに具合が悪そうじゃないことを確認したら、
隣にピタリとくっついてもう一度横になる。
時間の制限がない朝は
気付いたら1時間くらい経ってしまうことも。
だけど、そんな朝もいつかは終わる。
日常を奪われてしまった人のことを
小さなしあわせを壊されてしまった人のことを
どうにか言葉にするたびに
涙が溢れそうになるのを堪える。
どうしてこんなにもぎゅうっとなるのか。
それはきっと、大切になってしまったからだ。
力がない。
本当に、情けないほど、力がない。
こんなあたしに守れるものなんてあるんだろうか。