辛い過去を打ち明けるということ
今日は学校で人権学習があった。
講演をしてくれたのは自らを在日コリアンと紹介する方だった。
熱気の籠った体育館に 二学年全員が集められたそこは暑くてしかたなかった。講演中も紙や下敷き、ノートやらで自分を扇ぐものが多かった。
そんな中彼の講演は続いた。家族の紹介や自らの今までの経験、そして自分がいったい何人だとか、ナニモノなのかについて。どれも私には考えたことの無いような彼の話を聞いた。
聞いていく中でやはり悲しい過去もあって、彼が感じた複雑な気持ちが、私でも感じたことのある気持ちでもあると気づいた。しかし彼は私よりも多くの経験、行動からその気持ちを良いものにしようとした。そんな力は、きっと私にはない。
辛い経験や過去、私は思い出すだけで心の奥底から冷静さを消し去ってしまうような黒い感情で溢れかえってしまう。そんなものを、今日 彼は初めましての私たちに話してくれた。それは彼が慣れた人であってもエネルギーの使うことだと私は思う。
それに話している相手の中には居眠りをするものもただどこかを見つめているだけの人もいるのだから。
せめて自分はそういう話は取りこぼしてはいけないと今日強く感じた。彼のそれはとても勇気のいることで、それを知った私はそれに応えなければなれないからだ。
あなたは誰かに辛い過去を打ち明けたことはある?