りすにんぐファーム・ワーク別「こころへの効用」あくまで私の主観です。
2022年11月、りすにんぐファームという、zoomを使ったオンラインでのオープンダイアローグに沿ったワークを提供する場に、出会いました。
くしくも、その日は私の誕生日で、今では天からのプレゼントだったのかなと思っています。
「りすにんぐファーム」
https://listening-firm.com/
そのりすにんぐファームで、今年の6月より、技術サポートやファシリテーターの役割を、させてもらっています。
今回この記事では、私が参加させてもらっているワークを、できる限りわかりやすく、どんなとき、どんなワークが役立ちそうか、私の主観からの感想として書いていきます。あくまで、私の感じ方でしかないのですが、少しでも参考になれば幸いです。
オープンダイアローグと言われても、聞きなれないし、なんのことやらという人に、読んでもらえたらと書いてみます。
<簡単に、オープンダイアローグってどんな感じ?>
オープンダイアローグに沿ったワークといっても、まずはオープンダイアローグがよくわからない人も多いでしょう。
オープンダイアローグでは、実際どんなことをするかというと、
・聴くことと、話すことを分ける
・相手の話を解釈せずによく聴く
・応答は「リフレクティング」という独自の方法でする
<リフレクティングって何?>
「リフレクティング」とは、聞いた話に対して、直接相手に向かって応答するのではなくて、話を聞いた者同士でその話題について、話し合うというもの。
それぞれが、話を聞いて感じたことを、「お盆にのせるような」押し付けにならない言い方で、応答しあいます。
話し手の方には、それを、見聞きしてもらう。
つまり、直接のやり取りではなくて、「私たちはあなたの話を聞いて、こんな風に感じました」というのを間接的に伝えるイメージです。
そしてまた、そのリフレクティングを聞いてどう感じたかを、改めて話してもらう。
そんな風に進行していきます。
<オープンダイアローグや、りすにんぐファームで大切にされていること>
オープンダイアローグでは、大切にされている考え方がいくつかあります。
りすにんぐファームでもみんなで、大切に守っています。
そのなかでも、とくに意識して気を付けているのは、以下のことです。
・みなが対等であることを意識し、その場では、誰もが尊ばれるようにする
誰かがその場をコントロールし、意見や価値観を押し付ける場にならないように。
たとえ話が下手でも、長い沈黙があっても、それもまた、ひとつの在り方として尊ばれるように。
自分の言葉は、他の誰の言葉とも、同じように、平等に扱われます。
どの考えが正しいという決めつけをせず、みんなでひとつの答えを出すようなこともしません。
誰もが、安心、安全を感じながら、自分が心から思っていることを、自由に話せるように。
それを、大事にします。
※以上は、あくまで私の感じ方、主観で、要点と感じていることのみ書きました。
オープンダイアローグについてはたくさんの本があり、その成り立ちや、考え方など、非常に深い考察がされているので、興味があればぜひ、そちらを参考にしてください。
<りすにんぐファームメンバーズの四種類のワーク>
りすにんぐファームには、「りすにんぐファームメンバーズ」という、一回500円で参加できるグループワークがあります。(※二回までは参加無料)
参加できるグループワークは、四種類あります。
「リスニング・ワーク」
「伝え返しと質問のワーク」
「リフレクティング・ワーク」
「コーチング・ワーク」
りすにんぐファームのHPに詳しい説明や、デモンストレーションの動画があります。ご興味があれば、ぜひ、そちらを参考にしてください。
https://listening-firm.com/free/members
この記事では、私が参加してみての主観的な感想から、どんなとき、どんなワークが役立ちそうかをご紹介していきます。
あくまで私の感想であること、感じ方は人それぞれであることを、ご了承ください。
<りすにんぐファームメンバーズ・ワークの詳細>
メンバーズのワークは、オープンダイアローグの在り方に沿って、その学びをわかりやすいようにと四つにわけて、はじめての人でもオープンダイアローグの良さを体験できる仕組みになっています。
そのひとつひとつのワークが、どんなものなのか、私解釈でご紹介していきます。
どのワークも、基本的には三人一組のグループで、ひとりずつ役割をもって行います。
(集まった人数によっては、二人や四人で行うときもあります)
はじめての人は、やり方がわからなくて緊張するかもしれませんが、ファシリテーターやメンバーズのワークに慣れた方々が手助けしてくれるので、心配しないでも大丈夫です。
前もって、参加するワークについて書いてあるりすにんぐファームのページを読んでおくと、気持ちが楽かもしれません。
「伝え返しと質問のワーク」「コーチングワーク」では、ワーク内で使う質問がまとめてあるものがあるので、先に印刷して出しておくと困りません。
また、ストップウォッチやスマホのタイマーなど、時間を計ることのできる道具が手元にあると、自分で時間管理ができるので、用意しておくことをおすすめします。
「リスニング・ワーク」
https://listening-firm.com/free/just-listen
このワークは、聴くことと、話すこと、どちらの練習にもなると感じています。
最大の特徴は、
最初に5分ずつ三人で順番に話す。
次に10分ずつ三人で順番に話す。
ひとり合計、15分もの話す時間が与えられるということ。
日常生活でそんなに長く、自分の話をする、自分の話を聴いてもらう、という体験はあまりないかもしれません。
話を聞いた感想や、リフレクティングはないので、ひたすら話し、ひたすら聴いてもらったという感覚が残ります。
まれに5分話したあとに、お互いに話したいことが重なったりなどして、次に話す順番が回ってきたときに対話が生まれるときもあります。
~あーやの主観的、こころへの効用~
感想はいらないから、とにかく話を聞いて欲しい!という方がいたら、ぜひおすすめしたいです。
話した、話せた、という感覚が、最も強く出るワークです。
人に対して話すことで、もやもやしていたものが言語化され、整頓され、ワークが終わった後、すっきりします。
もちろん人の話をじっくり聴くという、練習にもなります。
リフレクティングや応答の必要がないので、雑念なく傾聴に取り組めます。
意外な効用としては、他の人の生きた経験を話を聞くことで、孤独が軽減し、見識が広がります。
「伝え返しと質問のワーク」
https://listening-firm.com/free/question-practice
このワークでは、伝え返しと、質問の練習をします。
オープンダイアローグでは、話し手が使った言葉を言い換えせずに、そのまま引用して伝え返すということが大事にされています。
話す人の、独自の文脈、言葉の使い方、それらに伴う意味に対して、敬意を払い、大切にするイメージです。
話をした本人にとっては、自分の使った言葉や言い回しが、そのまま伝え返されることで、自分の大切にしている気持ちを、改めて自分で把握しなおせます。
また、話をしっかり聞いてもらっているという、安心感にもつながります。
伝え返しと共に、話し手の話を、多角的に、より深く理解するための質問も組み合わせます。
質問する役の人は、用意された様々な質問の中から、その場に合ったものを選ぶことができます。
私は、このワークを受けると、対話は、話し手と聴き手の共同作業であるという、感覚を得ます。
どのタイミングで伝え返すか、質問するかは、制限時間内ではありますが、ほぼ話し手と質問する役に委ねられています。
対話の呼吸を感じられる、貴重なワークです。
~あーやの主観的、こころへの効用~
このワークでは、話をよく聞いたうえで、多角的な質問を投げかけてもらえるので、話し手をすることにより、自分だけでは煮詰まっている問題が、ふと、軽くなることがあります。
伝え返しや、質問をする役は、慣れるまでは難しいと感じるかもしれませんが、非常に対話の勉強になります。
というのも、話し手の呼吸、仕草などをよく見て、感じて、どのタイミングでどんな風に伝え返すべきか、質問すべきかが、自分なりにわかってきたら、実際のオープンダイアローグに近い、ロールプレイというサービスで得られる感覚に近いものを得られるからです(ものすごい私の主観です)
自由度が高い分、実際の対話の勉強になるワークです。
このワークで得た感覚は、日常にも反映しやすいです。
「リフレクティング・ワーク」
https://listening-firm.com/free/study-dialogue-meeting
安全な場で心地よく話せて、対話の理念に沿ったリフレクティングがもらえる、人気の高いワークです。
リフレクティングについては先にも書きましたが、オープンダイアローグの醍醐味ともいえる話法だと私は感じています。
話し手は、二人からリフレクティングを受けることができます。
また、リフレクティングをするほうの役割もまわってきますので、リフレクティングの練習にもなります。
①話す時間5分 ②リフレクティング4分 ③話す時間5分 ④リフレクティング4分 ⑤振り返りの感想3分 (合計21分)
(※2023年11月より、時間配分が変わりました。)
という時間の使い方で、三人が順番に行います。
話せるし、話を聞いて感じたことを返してもらえるので、私は受ける度に、対話っていいなという思いになるワークです。
~あーやの主観的、こころへの効用~
リフレクティングは、言葉が直接自分に向かってこないので、安心して、自分の投げかけた話しについて他の人の反応を知ることができます。
話し手と聴き手が直接向かい合って、アドバイスをしたりもらったり、意見を出し合う普通の会話に比べて、より客観的に自分の状態を眺め、率直な意見を押し付けられることなく、聞くことができます。
たとえ、ファシリテーターをさせてもらっていて自分は対話に参加していなくても、なんともなく心が温かくなり、穏やかになれるという、不思議なワークです。
「コーチング・ワーク」
https://listening-firm.com/free/coaching
たくさんの用意された質問から、適切だと思われるものを選んで話し手に投げかける、質問の練習になるワークです。
話し手をすると、思いもよらなかった面白い質問をしてもらえて、自分がその話題に関して、どうしていきたいのかが、より明確に、多角的に考えられるようになります。
「問題(課題、悩み、原因)に焦点をあてるのではなく、解決するにはどうしたらいいかに焦点を当てるのが特徴だと思います」
と、りすにんぐファームに書いてあるように、このワークを受けると、自分の中の、解決能力を上手に引き出してもらえる感じがします。
~あーやの主観的、こころへの効用~
もやもや、心配、不安な物事を、はっきりさせて、すっきりできるワークだと私は感じています。
質問をしてもらうたび、物事と、自分の意外な側面に気が付いていけます。
質問をする側も、質問をする練習になり、話し手が意外な答えを自身の内側から引き出せたときに嬉しそうだったりして、やりがいを感じられます。
読んでくださって、ありがとうございました。
少しでも興味があればぜひ、りすにんぐファームにいらしてください!
ワークへの参加、お待ちしております。
「りすにんぐファーム」
https://listening-firm.com/