鉄道車両の荷物棚は小さすぎる
飛行機の荷物棚は年々大きくなる傾向がある。機内持ち込み荷物が荷物棚に入り切らないと出発が遅れるためである。だったら大きな荷物を持ち込まずに預ければ良さそうに見えるが、荷物を預けると日本国外ではロストバゲージや中身の盗難のリスクがある。
翻って鉄道車両の荷物棚は旧態依然としており、機内持ち込みサイズの35Lクラスのキャリーケースを縦向きに置くことができず横向きにせざるを得ないので、座席数に見合ったスペースが確保されていない。大きな荷物は車端部の荷物棚に置くよう促されるが、目の届かない場所に置くとなるとワイヤーロックをしないと不安なので煩雑である。それに、車端部に荷物棚を設置するとその分座席数が減少する。それなら荷物棚の奥行きをあと20cmほど広くしてより多くの荷物を乗せられるようにした方が乗客にとって便利なのではないだろうか。外国の鉄道のことはよく知らないが、アムトラックの荷物棚はかなり大きく、スーツケースを乗せられる大きさである。
通勤電車であっても混雑時には一部の立ち客が鞄を荷物棚に置くと飽和してしまい、荷物棚に空きがないとずっと鞄を持っていなければならない。ロングシート車で荷物棚の奥行きを深くすると立ち客にとって目障りなので仕方ないだろうが、せめて鞄を縦に置けるようもう少し深くすることはできないものだろうか。