引退間際の185系湘南新宿ライナーに乗ってみた(過去の記録)
東海道貨物線の武蔵小杉鶴見東戸塚間に乗るためには湘南新宿ライナーに乗る必要があり、185系引退間近ということもあり、185系の乗り納めも兼ねて湘南新宿ライナーに乗って東海道貨物線を通ることにした。湘南ライナーに乗るとしたら朝の上りか夜の下りだが、どうせ乗るなら景色が見える方がよいので、小田原で前泊して朝の湘南新宿ライナーに乗車した。かつてはスーパービュー踊り子の251系も湘南新宿ライナーに充当されていたことがあったが、その時期には乗らなかったので、結局251系には乗れなかった。
国府津から回送で185系10両編成が小田原に来た。駅ごとに乗車できる号車が指定されているので、小田原から乗れる号車に乗車した。さすがに小田原からの乗客は少ない。小田原から乗るなら新幹線もあり、こちらの方が乗車時間が短いためである。
発車するとモーター音のうるささが気になった。国鉄の特急型電車は遮音がきちんとしていて同じMT54モーターであっても車内は比較的静かなのだが、185系はもともと近郊型のギア比なので、モーター回転数が高めで、183系はおろか165系とも音が異なり、115系のような音がする。もしかして車体の遮音も115系並なのだろうか。
座席は当初の転換クロスシートから回転クロスシートに交換されているが、JR初期のR55型というリクライニングシートで、国鉄特急型車両の座席更新で採用されたタイプである。いまどきの座席に比べると古い。また、シートピッチは910mmのままなのでこれもいまどきの特急車に比べると狭い。座席そのものはE231系、E233系、E235系といったいまどきの普通列車グリーン車の方がよくできている。
小田原から貨物線経由の列車なので、途中茅ヶ崎と藤沢にしか停車しない。貨物線走行時に並行する旅客線を走行する列車を多数追い抜いた。茅ヶ崎に停車すると一気に大量の乗車があった。藤沢でも大量の乗車があり、貨物線でこの2駅にだけホームが設置された理由がよくわかる。よくわからないのがホーム有効長が10両分しかないことで、そのためこの列車も10両編成である。かつては10両編成の215系が貨物線経由の列車に充当されていた。どうして15両分のホームにしなかったのだろう。
東戸塚を過ぎると、他の旅客列車が通らない貨物線を走る。といっても大半の区間はトンネルで、横浜羽沢駅付近で地上に出ただけである。横浜羽沢駅から先は埼京線の相鉄直通列車も走るルートである。鶴見を過ぎて武蔵小杉の手前で横須賀線に合流する。新宿行なので西大井を過ぎたら平面交差で山手貨物線への連絡線を通り、大崎から山手貨物線を通って新宿方面に行く。
185系に乗り納めた感想としては、いく定期券と乗車整理券だけで乗れる列車とはいえ、さすがにもう性能も設備も陳腐化しているので、そろそろ引退させてあげなければだめだろうと思った。ましてや特急踊り子に使うような車両ではない。停車駅が少ないので普通列車よりも早いが、最高速度が110km/hなのでE231系よりも足が遅い。E257系の特急湘南になってからは最高速度が120km/hに向上して速くなった。E257系なので座席が良くなり、シートピッチも広くなった。