ドラマチックに運命理論60『感受』
もう60個目の記事なのか。
投稿頻度にムラがありすぎるのに60まで・・・
これも『彼』と『あの子』のおかげです。
『彼』はともかく、
『あの子』に関しては気をつけて書かないといけないことがあって、それを避けて通れないし、
ファンの立場からちゃんと書きたかったので、
ここまでぼんやりと一通り書いてきましたが、
ここからは、作品名もちゃんと書いていこうかなと思います。
2人の名前は記事の内容によってハッシュタグにて。
ではまず。
『オートリバース』について書きます。
『あの子』が出演したラジオドラマ。
(こちらは某ブログで私が書きなぐってた感想をまとめたものになっています)
本を読んでた時から、実は、
私の中では『あの子』は
チョクではなくて高階のイメージだった。
原作者の高崎さんは逆のイメージを持っていて
でもセリフを言わせたら違ったと言っていたけど、
実際、一般のイメージ的な部分ではそうなのかもしれない。
ドラマを聴くと、いきなりチョクの優しい声で始まるので、ハッとして胸が高鳴る。
彼は歌う時も声が高いし、
少しこもった声をしているから、
思い出しながら話すようなナレーションには合ってる気がする。
心根が優しいことを知ってるファンなら尚更。
遅刻してきた転校生として後から入ってくる高階は、ちょっと『あの子』っぽい。
「お前も転校生?じゃよろしくな」
「この学校、クソみたいなやつしかいねーな」
ちょっと早口で滑舌も微妙な、ちょっと軽い感じ。
『あの子』が演じている、と感じる。
でも、高階の気持ちが昂ぶるにつれて、
声が変わっていく。
低くて強い声。
でもいつもそれじゃなくて、
力を得ていくと低くて静かな声になる。
それが、怖い。
聴いてる私の心が冷えていくのを感じる。
きっと高階のチョクに対する気持ちは変わってないのだろうけど、
チョクがいつも持っている、高階に対する淡い憧れみたいなものが高階との距離を作っていて、
それがうまく表現されてると思う。
セリフだけじゃなくて、演技でも。
そして、高階には自分はもう必要ないと感じたチョクの恋。
海でのシーンがとっても好き。
本で読んでいた時の自分の頭に浮かべていたものよりも、ずっとずっと良かった。
実写化して欲しいと私も思ってたけど、
このシーンはラジオがいいな。
配信の9話から、高階の声は少し弱くなります。
入院してしまって。
ただ、高階のチョクに対する話し方はあまり変わってないと思う。
それが、高階からのチョクとの距離がずっと同じだったことを思わせる。
チョクはカワニシに言われたみたいに、
高階が自分の所に戻ってきたような感覚があったかもしれないけど。
出てくるエピソードが、
実話を元にしていることもすごい。
親衛隊の存在意義、
卵をぶつけられた事件、
ヒメの存在、
高階のように志半ばで消えた命。
小泉今日子さんがこの本を読んで
「彼(高階)に会わせてくれてありがとう」
と言ったそうです。
それだけでも泣けてしまうじゃないですか。
最終話。
私が大好きな、
高階とコイズミのラストシーン。
高階の死に間に合わなかった小泉今日子と
あの世に旅立ったはずの高階との会話。
本を読んでいた時から大好きで。
どうしてこういう描き方をしたんだろう?
高崎さん天才じゃない?
「頬が冷たくてごめんね」・・・(T_T)
ファンから握手を求められた『あの子』が
「手が冷たくてごめんなさい」
と言ったエピソードが思い出されます。
高崎さん知ってたんじゃない?
時系列知らないけど。
(高崎さんって、仕事柄『あの子』達を知ってたと言ってるけど、娘さんいるから、娘さんがファンなんじゃないかって、私は疑っています。)
ドラマ全体を通して、何度も「ごめん」と言ってきたチョク。
このコイズミとの会話では高階が何度も「ごめん」って言う。
『ドラゴンフライ』
オニヤンマの目がエメラルドグリーンで、
高階の目が同じ色だという描写が1話にある。
入院中の高階に、チョクがオニヤンマを持って行くの。
このシーンはラジオドラマには無かったけれど。
オートリバースは、40年近くも前の話ですが
人の根本は変わっていないので
気持ちの部分では共感が沢山できる。
現実の生活の中の、
心の拠り所としてのアイドル。
アイドルに対しては、ただ好きだと言える清々しさ。
その好きだという沢山の想いを、
ひたすら受け止めてくれるアイドル。
勝手に好きになってるのに、ありがたいよな。
高階が「(コイズミを)応援してきて良かった」って言うのが、すごくわかる。
ラストシーン3パターンの覚書的文字起こし↓
A
高階「何?チョク泣いてんの?」
直 「泣くかよ」
高階「ならいいけど」
直 「高階」
高階「なんだよ」
直 「ありがとな。いろいろと」
高階「なんだよ」
直 「またな」
B
高階「オレたち親友だよな?」
直 「何だよ突然」
高階「親友に親友って思われてないと最悪じゃん」
直 「…親友だよ」
C
高階「オレ死んじゃったけどさ」
直 「うん」
高階「いつでもこうしてまた会えるから別にいいよな」
直 「うん」
高階「さみしくなったらいつでも思い出せよ」
直 「(笑)…おまえもな」
これは1時間バージョンでしか聴けないんですけど、何とか3パターン聴いた。
どれも、高階がチョクを励ましているようで、
実は逆な感じがした。
不安だったのかな、高階。
ラジオだったから録音して何度も聴いてる。
『あの子』、イケボだしさ。
それに、高階とはキャラが違うのに見事に演じてることに、ギャップ萌えしてしまうし。
宝物のような作品。
円盤化してるわけでもないし、
また配信されるのを待つしかないけど、
本当におすすめしたい作品。
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