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ロマンチックに運命理論97『草野翔吾監督✕首藤凜監督対談イベント(後半)』

では、後半いきます。

ここからは客席からの質問コーナーです。

◎山田さんにまかせてみたい作品は?
草野監督「リアルに考えてるから内緒です。」
首藤監督「『ひらいて』ではずっと怒らせてたから、自制心を持たせて複雑な役をやらせてみたいです。」

◎両作品に泣くシーンが無いのはなぜ?
草野監督「自分の作品では、泣くのを我慢させたりする方が多い。」
首藤監督「泣くよりも、表現を変えてくことが多いかも。」

◎お互いの作品の一番好きなシーンは?
首藤監督「最後の『好き』って言うシーン。」
草野監督「学校に忍び込むシーン。インスリン打たせてって言う直前の愛の微笑み。橋の上で『愛ちゃん怖い』って言われるシーン。」

◎映画に使われてる音楽について
草野監督「Queenの曲が原作にはたくさん出てくるけど、使おうとするとお金がすごくかかるので、BGMにして、テーマ曲は作らなかった。」
首藤監督「キャラクターが普段聴いている曲とかを、設定上考えてしまうので、カラオケのシーンでは、あいみょんとジュディマリだなって思って歌わせた。」
ここで草野監督が「たとえ君は普段どんな曲聴いてるの?」とナイスな質問を。
首藤監督「たとえは川の音とか聴いてそう」

◎フライヤーのデザインについて
草野監督「このシーンは観覧車でのシーンだけど、実際にはこういうシーン(横並びで座る)は無くて、斜めになっていることで、対等ではないという表現をしている。」
首藤監督「愛は正面を見ていて、他の二人は違う方を見ているところは気に入っている。」
草野監督「たとえのカットバックがあったのすごくいいと思ったよ。」
首藤監督「あのシーンは二人が初めて目を合わせるというシーンなので、たとえのカットバックを入れました。」

◎他の出演者について
草野監督「前田くんが一番早くキャスティングが決まった。三浦くんはオーディションです。」
首藤監督「美雪だけオーディションです。」

◎原作があるものから脚本を作る時のこだわりなど
草野監督「映像向けにセリフは変えます。」
首藤監督「手紙だけはそのまま使いました。最終稿手前で綿矢りささんに見せてOKもらいました。」
草野監督「僕もメールだけはそのまま使ってます。」

◎親が片親なことは何か意味がある?
草野監督「純にとっては、だからこそ母親が大事になってる。」
首藤監督「原作通りです。」

◎教室の位置関係
首藤監督「愛ちゃんがたとえを一方的にガンガン見られる位置ということで席を決めた。」
草野監督「撮るのは純の見えてるものだけでいい、ということで、後ろから紗枝を見る構図にした。」
ついでに、一般的に教室のシーンなどで窓際の後ろに主人公を置くのは、エキストラが少なくていいからなんだそうです。

◎ロケ地の決め方 
首藤監督「渡り廊下のある学校を探していて足利になった。」
草野監督「飛び降りるシーンが出来る学校で、且つ、廃校ではなくまだ動いている学校で撮りたくて、あの学校になった。」

◎山田杏奈さんの長所ではなく、短所はありますか?
首藤監督「自転車に乗るのが下手でした。乗ってくうちに上手になった。」
草野監督「今のエピソード以上に面白いものはないです。」

◎映画の中に出てくる象徴について
首藤監督「折り鶴の桜は、自分の感情のぐちゃぐちゃさと、きれいに咲く花を対比させたかった。」
草野監督「原作のイメージは、水にまつわることが多かった。水とか、透明とか。映画ではペンギンを入れてみた。最後の海に行くシーンは大切にしたかったので、映画では描かなかった。」


最後に、二人が言った言葉。
映画を踏まえて未来への展望について。

首藤監督「多様性は素晴らしいことだけど、表現する側からすると配慮が必要になる。」
草野監督「好きなものを好きって、言いにくくない世界になるといいなと思う。」


今、何でも個性だとか人それぞれだとかって認められるようになってきた世の中で、
それはとてもいいことだと思うけど、
全ての人が満足することなんて皆無だから
やっぱり少しずつの配慮っていうのは必要なのだろうと思う。
嫌だとか違うと思うことも認めてもらえないと、と思うし。



イベントの最後にお写真撮らせていただけて。

ミヤザキタケルさん・草野翔吾監督・首藤凜監督

当初は30分の予定が、1時間を超えてしまったトークイベント。
とっても楽しい時間でした。
二人の言葉を聴いていて、日本の未来も捨てたもんじゃないかも、って思ったり。
素敵な作品をまた世に生み出してほしいなと思いました。
そこに『彼』や『あの子』がいてくれたら最高なんだけど。
というのは私の勝手な想いです。



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