ドラマチックに運命理論88『別れ』
『彼』に呼んでもらえた日。
心はもうすっかり『彼』と会う場所なのに。
知らせが来たのです。
父の死。
え・・・どうしよう・・・
もう会場へ向かっていた私は途中下車して
友達に連絡を取り、
私の分のチケット代は後で払うからね、と伝えて、
一緒に入る予定だった友人や会う予定だった人達に連絡しながら、
そのまま実家へ向かった。
新幹線で6時間もかかるその場所へ。
実は私は年末に職探しをしてて、
年明けからダブルワークをしていたので、
2つの職場への連絡もあったし、
身内が亡くなるっていうのは大変なんだなとつくづく思いました。
家族間、親族間にトラブルなどは無くても
これだけの手続きが必要だというのは、
初めて知りました。
3ヶ月経っても、まだ処理できてないものがあるんだから。
母は全く泣かなかった。
最後の方は入院してたから、
家にいると、父がまだ病院に居るような気がするみたい。
母は私と同じように
『彼』のグループのファン。
担当は違うけど、一緒にライブとかも行ってる。
父は、母にずっと聴かされてきた曲達の中で
特に好きな曲があって、
「俺の葬式にはこれを流してほしい」
と言っていたという。
Kis-My-Ft2の『Good-Bye, Thank you』
母が頼んで葬儀の時に流してもらった。
号泣した。
もしこの声届くなら
いまこそちゃんと伝えたい
サヨナラよりアリガトウ 心から言えるよ
夢でいい君と逢いたい
もういちどたけでいいから
いつでもずっときみのこと 大切に想ってた
なによ、お父さん。
キスマイ好きだったのに私には会わせないようにしてさ。
でも
私はあなたの娘に産まれて幸せだったよ。
『彼』に会えなかったことも残念だったけど
最大の喪失感で
私はしばらく「無」の毎日を過ごす。
それは心が「無」だったわけだけど
実際の毎日はもう鬼のような忙しさだったわけで。
ただただ1日をを淡々とこなしている。
そんな日々が続いた。
というか、今もなんなら続いてる。