弁当箱偏愛帖 後編
弁当箱偏愛、前編の続きです。
▼浮菊模様竹籠
前編でも述べたようにお弁当箱集めが趣味なのですが 、ここ最近で買った弁当箱の中でもため息もののかわいさが岡悠さんのお弁当箱。京都の展示会での受注生産のタイミングで申し込みができて、オーダーから1年待って手に入れました。
端の処理まで本当に丁寧な仕事でうっとり。普段使いの工芸品という感じ…
時々無性に食べたくなる京都風のふわふわ卵サンド。
栗にいちじくに秋のお弁当。
▼倉敷意匠計画室 琺瑯弁当箱
倉敷意匠計画室と野田琺瑯のコラボ弁当箱。ミニマムなデザイン。
オムライスは冷蔵庫に何もない時、やる気のないときにサクッとできる優秀メニュー。スプーンは坂野友紀さん。
西利の漬物寿司のまねっこ。
琺瑯は火にかけれるからグラタンやドリアなんかも作れるのでオススメ。
▼網代編み 竹籠
網代編みのお弁当箱は実家にあったもので、私が小さい頃父が使っていた。
いい味が出てるし、竹の仕事もすごくいい仕事でずっと大事に使っていきたい弁当箱。こごみや手作り蒟蒻にワラビ。メニューを見ると季節を思い出す春のお弁当。
和な雰囲気だけど意外とサンドイッチなども合う。これは夏野菜とゆで卵のオープンサンド。
穴子と錦糸卵のお弁当はお弁当の中でも上位の好きなメニュー。
このお弁当箱は縦と横で詰めやすさや印象が変わるのが楽しいところ。
これは稲荷寿司と蒟蒻寿司。高知の蒟蒻寿司が気になっている。
▼曲わっぱ はんごう弁当箱
カマボコ型の二段重のわっぱ。もともとは蓋も底も無垢の状態だったけど、学生の頃に蓋をアスファルトにとばしてしまって蓋が傷だらけになったので、蓋と底に麻布を貼って赤い漆を塗った。
お豆みたいな形が可愛いのだけど、微妙に面積が広くて詰めにくいのが難点。
元々はこれ!在りし日の姿懐かしい。
▼チープなわっぱ
これは学生の頃から使っているわっぱ。
どこか旅行先で1000円くらいで買ったもの。
割と気に入ってはいるものの、底が深くて広くてこれも少し詰めにくいので大振りなもの入れる時に活躍してる。
ベーグルサンドにはまっていた時のお弁当。
ピタパンサンド
▼THERMOS 三段重
これは唯一のプラスチック製品。
ちょうど保温ジャーを探していたので、ネットで見てこれだ!!!と思って買ったら保温性は皆無だった。THERMOSだから全部保温保冷ってわけじゃないのね。
タイカレーとかアジア料理の時に出番。
同じ色はもう売ってなかったなあ。
▼津田清和さん コラム二段重
これは奈良のガラス作家さん、津田清和さんの作品。
yamahonのお店で注文してから1年半以上待ってようやく届いた。連絡が来た時は嬉しかったな。
いんげんのトマト煮とクスクス、ビーツ。これはガラスの器としても重宝してる。
▼自作曲げわっぱ
これはわっぱ作りワークショップに参加させてもらった時に作ったもの。
このわっぱすごく詰めやすいかたちと容量!
ずっと使い続けるであろうお弁当箱の一つ。
夏のお弁当。
春のお弁当。楕円の幅が広すぎるとおかず同士が寄りかかりにくいんだけど、これはそういうのに悩まないフォルム。いい。
秋のお弁当。
お弁当作りを楽しめるようになったのは赤・黄・緑の彩どりおかずを入れるという呪縛から逃れられたからだなあとしみじみ。
▼漆ジップロック
そしてこれは自作の漆ジップロック。
ジップロックに直接塗っているのではなく、ジップロックを原型にして型取りしています。麻布を原型に漆で貼り付けて脱型する脱乾漆技法という、奈良時代からある仏像を作るのに使われていた技法。
詳しくはこのツイートのスレッドを読んで。
なんでこれを作ったかというと、旧型(今は形が変わっている)のジップロックのフォルムの理にかなっている形と美しさ、使いやすさに惚れ込んでいたから。
でも素材がプラスチックなのはやっぱり残念だから、ならば漆で作ってみよう、と思ったのがきっかけ。
公に販売はしていないけど、漆でこんなもの作ってるよ、と人に見せる時に活躍してくれる。今までに漆ジップロックが繋いでくれた縁はほんとたくさん。
漆の黒はご飯を引き立てる。
こっちは溜塗。赤い漆の上に透漆(茶色の透明な漆)をかけています。
透漆が溜まるところは色が濃く、透漆が薄いところは下の赤色がよく見える、という技法。丸い形は溜塗りが合う。
ご飯の上に焼いた秋刀魚と梅とカイワレを散らしたもの。
あとはほとんど使えていないお弁当箱がまだあと少し、と実家に置き去りにしているお弁当箱もまだ少し。骨董市などで古漆器や重箱などをコツコツ集めているので、重箱も割と数があったり、、、弁当箱だけはまだまだ買い集めてしまいそう。
古い漆のお弁当箱を塗り直したり、蒔絵して絵付けをしたり古いものをアップサイクルして作りたいなあと目論んでいるところです。やるぞ。
お弁当はinstagramによく載せてるので、興味のある人はこちらもぜひ。
ここまで読んでくれてありがとうございました。ではでは、またー!