【アークザラッドR】ノル徹底解説&考察&戦闘動画&関連情報まとめ(キャラ紹介/2021年6月版)
ノルは、2018年9月にプレイアブルキャラとして、『アークザラッド R』に実装されました。
古の七勇者の一人であるノルは、これまでの『アークザラッド』シリーズにたびたび名前や姿を見せていました。ですがR初登場時の姿は過去作と大幅に異なっており、プレイヤーの間でも話題になったと言えるでしょう。
後に本来の姿のノルが『命の声を聴く少女 ノル』として“別キャラ”で実装されたこと、ノルの姿が異なる背景について触れるシナリオ『二人のノル』が公開されたこと等で、謎はかなり明らかになったのではないでしょうか。
今回はノル(通常衣装)の戦闘動画や関連情報をまとめつつ、スキルやキャラ性能などを徹底的に解説する他、ノルに関する考察も進めていきます!
なお『七勇者』に関しては改めて別記事で情報をまとめる予定です。
【関連記事】
ノルのキャラクター紹介(概要)
【キャラ名】ノル
【CV】水瀬いのりさん
【所属】ー
【シリーズ初登場】『アークザラッドII』 ※“名前”と“姿”は個別に登場
【アークR登場話】メインシナリオ、『二人のノル』、他
【キャラシリーズ】通常/フェス限定キャラ
【キャラ実装】2018/9/27『フェスガチャ』
【衣装】★3/★4/★5/覚醒/[衣装]ノルアニバ服
【ロール】アタッカー
【攻撃種】魔法攻撃
【育成上限】LV70、覚醒
【性別】女性
【相性】精霊
【タイプ】古の七勇者/魔術師/マイペース
【別verキャラ】『命の声を聴く少女 ノル』
【関連装備】エンヴィーロッド(限定ミッション報酬)/イノセントドレス(魂装備)/レイゼンスレイヤーW(限定ミッション報酬で製作書入手)/黒炎の魔杖(魂装備)
【スキル(通常衣装 ★3~★5)】グラビトンバースト/シャドウスフィア
【スキル(通常衣装 覚醒)】ゼロバースト/ダークスフィア
■ノルの入手方法について
ノルは対象ガチャだけでなく、交換でも入手が可能なキャラです。
<ノルの交換方法>
ショップ内『凶敵コイン交換所』にて、凶敵の初回討伐で入手可能なアイテム『凶敵コイン』と『★3 ノル』を交換可能。
■ノル別verキャラ、ノル専用衣装について
ノルには通常衣装(★3/★4/★5/覚醒)の他に、『ノルアニバ服』という専用衣装が存在します。また別バージョンキャラとして『命の声を聴く少女 ノル』も実装されており、基本は通常ノルと同時編成できない仕様です。
どちらも通常衣装ノルとスキルやステータスが大きく異なるため、それぞれ別記事で性能面を解説しました。
ノルのシリーズ初登場は『アークザラッドII(以下アーク2)』ですが、物語の本筋にほぼ関係しないこともあり、この時点では詳細不明な存在でした。
その後、『アークザラッドIII(以下アーク3)』や『アークザラッドジェネレーション(以下ジェネレーション)』にてノルの名を冠したアイテムが登場するなど、複数のシリーズ作品でその存在が描写されています。
アークRのノルは序盤からメインシナリオに登場したのですが、その黒いドレス姿は過去作とは大きく異なるものでした。後にノルのキャラクエストやシナリオイベント『二人のノル』にて、姿が異なる背景が描かれています。
プレイアブルキャラとしてのノルは、2018年9月27日から開催されたフェスガチャにて、初のフェス限定キャラとして登場しました。ただし「ガチャの抽選確率があまりに低すぎた点」や「レア度★5のみ排出であった点」などはプレイヤーの間に波紋を呼び、その後のフェスガチャの仕様について運営から声明が発表されることとなりました。
ノル通常衣装の2021年6月時点の性能は、攻撃に特化したアタッカーです。
2018年の初登場時は「群を抜いて強力な攻撃役」で、ランキングイベントの常連キャラでした。スキル1の「敵だけでなく味方も攻撃する」という特徴が難点にも利点にも働く、オンリーワンなクセ強め性能だったと言えます。
ですがその後、より強力な攻撃スキルや有用なオートスキルを持つ攻撃役が多数登場。攻撃スキルが使いづらく、かつオートスキルを持たないノルを編成する強みはどんどん薄れていきました。
さらに2021年2月19日に「スキル1の攻撃対象が敵のみ」と無難な形に変更されたことで、2021年6月時点の通常ノルの性能は「シンプルなスキル構成の無難なアタッカー」に変わりました。ただし強化内容は程々であったため、他の強力な攻撃役キャラと比較すると性能面で特筆すべき点はありません。
あえて強みを挙げるとすれば、「フェス限定キャラの中で唯一、常設コンテンツでも入手可能(凶敵コインで交換可能)」「移動力が素で5と高め」という点でしょうか。
なお2021年2月に実装された専用衣装『ノルアニバ服』を着用すると、性能が変化し、サポート特化のバッファーとして立ち回ることができます。
※詳しくは、シリーズにおけるノル/キャラ性能(↓)などで解説。
ノルの戦闘動画
ノルが実際に戦う姿や、スキルムービーなどを含む動画です。
■ノル戦闘動画(全レア度/全アクティブスキル+通常攻撃使用)
【公開日】2021/12/05 【長さ】4分
【内容】アークR『ノル ★3/★4/★5/覚醒/ノルアニバ服』戦闘動画です。全レアリティの全アクティブスキル/通常攻撃/反撃を発動。スキルムービーあり。
■ノル(CV:水瀬いのりさん)ボイス集を作ってみた【★3~5&覚醒ボイス】
【公開日】2019/05/26 【長さ】22分
【内容】アークR『ノル (CV:水瀬いのりさん)』のボイスをひたすら集め、最終的にボイス集の作成を目指します。
■ノル衣装「アニバ服」&ノル上方修正紹介動画
【公開日】2021/02/22 【長さ】13分
【内容】衣装「ノルアニバ服」着用時ノルのスキルやステータスをご紹介。2022年2月19日に上方修正された通常衣装の覚醒時スキルも見ていきます!
■メインシナリオ2章のプレイ動画(ノルは2章4幕11話から登場)
【公開日】2021/05/04 【長さ】62分
【内容】編成するのは登場キャラのみ。アークR本編であるメインクエスト(メインシナリオ)2章をひたすら駆け抜けます。
■キャラクエスト プレイ動画Part3(ノルのキャラクエは44分14秒~)
【公開日】2021/05/05 【長さ】51分
【内容】編成するのは登場キャラのみ。キャラ固有のストーリーである『キャラクエスト』をプレイします。
■シナリオイベント「二人のノル」プレイ動画
【公開日】2021/08/15 【長さ】15分
【内容】イベント「二人のノル」トリビュート版をプレイします。
ノルの衣装と関連装備
2021年6月現在、ノルの衣装は『★3』『★4』『★5』『覚醒』『[衣装]ノルアニバ服』の5種類です。
■★3衣装
★3衣装は、ノルのキャラクエスト『古の少女』、イベント『二人のノル』などに登場しました。現代にてノルが目覚めた際の姿となっていて、基本は浮いて移動します。
本来の姿である「3000年前の茶髪&オレンジ色の服」の面影は欠片も残っておらず、名前以外はほぼ別人のように見える気がします。
ヒール高めのハイヒールに、シンプルな黒系ニーハイソックス。服は黒と紫がベースのゴシック系ドレスです。スカート丈こそ長いものの、背中は大きく開いており、紫のリボンやバラなどさまざまな装飾が施されています。
青い髪は2つに結び、猫耳のようなカチューシャに、同じく猫っぽいモチーフが付いた傘。攻撃時は傘の先から魔術的なエネルギー弾が発射されます。
■★4衣装
★4衣装は物語に未登場。デザインとしては★3と★5の中間でしょうか。
ドレスのスカート丈が長くなり布量が増えたぶん、裾のはためき・膨らみも大きくなりました。ヘッドドレスや肩当てとして立体的な巨大パーツがついたり、各所に金ベースの装飾が増えたり等、華やかさが増しています。
足はヒールの高さそのままに、ソックスが無くなり、ひざ丈ブーツに変わりました。
武器は傘から変更されましたが、攻撃アクションはほぼ共通です。見た目は槍っぽいものの、ノルは専用装備・関連装備が基本的に『杖』のため、もしかしたら杖かもしれません。
■★5衣装
★5衣装は、アークR本編開始後のノルの姿です。
ドレスは★4に比べスカートの一部や胸元などが切り取られたようなデザインになっています。裾のはためき感は残しつつ、一気に露出が増えました。
武器・ヘッドドレス・肩当て・スカート等のパーツデザインがさらに変更されました。部分的には★4よりもパーツボリュームが増したり、逆に金色の装飾が減ったりしたことで、全体のバランスも変わっています。
装飾の違いは後ろ姿も顕著です。特に目を引くのは、布量が多いスカートやリボン、シルエットのアクセントである頭や肩のパーツでしょうか。
それぞれのレア度でデザインがしっかり変わっているあたり、衣装としてはなかなかに凝っている気がします。
■覚醒衣装
覚醒衣装は★5の色違いであり、物語には未登場です。黒ベースだった★5から一転して白ベースになり、髪の色や目の色も変化しています。
■[衣装]ノルアニバ服
ノルアニバ服は2021年2月にアークR2.5周年記念として登場した衣装です。キャラ図鑑によれば「アニバーサリーを祝して正装に着替えた姿」とのこと。2021年6月現在、ストーリー未登場となっています。
※[衣装]ノルアニバ服の外見等について、詳しくは↓で解説
外見(衣装) | ノルアニバ服[衣装]徹底解説
■ノルの関連装備
※キャラ図鑑に掲載された関連装備は『エンヴィーロッド』『イノセントドレス』『黒炎の魔杖』『レイゼンスレイヤーW』のみ
【装備名称】エンヴィーロッド
【レア度】★★★★
【分類】武器、杖
【装備可能キャラ】ノル、命の声を聴く少女 ノル
【入手】ミッション装備/期間限定ミッション(『ノルの魂』を250個入手)で入手可能
【装備効果】ノル専用装備。自身の攻撃力を5%上昇する。部隊の人数が少なくなるほど効果が上昇する。
ノル登場時に開催された期間限定ミッションで入手できた武器で、ノル専用装備となっています。「パーティの人数が少なくなるほど効果が上昇する」という効果は、ノルのアクティブスキルとある意味で噛み合ってはいるものの、なかなか活用が難しいのではないでしょうか。
【装備名称】デッドリーリング
【レア度】★★★
【分類】アクセサリ
【装備可能キャラ】全員
【入手】ミッション装備/期間限定ミッション(『ノルの魂』を50個入手)で入手可能
【装備効果】《古の七勇者》が装備すると攻撃力が5%上昇し、物防魔防が5上昇する。
ノル登場時に開催された期間限定ミッションで入手できたアクセサリです。《古の七勇者》限定の発動効果は実装当時こそ珍しかったものの、現在わざわざデッドリーリングを選ぶメリットは無く、ほぼコレクターズアイテムだと言える気がします。
【装備名称】イノセントドレス
【レア度】★★★★★
【分類】防具、服
【装備可能キャラ】ノル、命の声を聴く少女 ノル
【入手】魂装備/ショップで『ノルの魂』300個と交換、交換回数1回
【装備効果】ノル専用装備。攻撃力が10%上昇する。HPが80%以上の時、自身のクリティカル率が20%上昇する。
貴重なクリティカル率大幅アップ防具であり、HPや攻撃力も強化することができます。2020年10月の『魂装備強化〜第四弾〜』で性能強化されました。
ノル専用装備のため輝く場面は限られるものの、同じく2020年10月に最強格アタッカーの1人でクリティカル率UPと相性が良い『命の声を聴く少女 ノル』が実装されたことで、評価が見直された装備だと言えるでしょう。
【装備名称】黒炎の魔杖
【レア度】★★★★★
【分類】武器、杖
【装備可能キャラ】全員
【入手】魂装備/ショップで『ノルの魂』500個と交換、交換回数2回
【装備効果】攻撃力が5%上昇する。《魔術師》が装備すると、さらに攻撃力が15%上昇する。
初期MPを+12できるだけでなく、攻撃力を大幅上昇できることから、登場時から非常に強力な武器でした。アークRには《魔術師》タイプのキャラが多いことも汎用性を高めていたのではないでしょうか。
2019年12月に装備改造機能が実装されたことで、さらに攻撃力を強化可能に。加えて2020年3月の『魂装備強化〜第一弾〜』で性能強化されました。+5まで改造すれば攻撃力をトップクラスに上昇できる、2021年6月時点最強武器の1つです。
【装備名称】レイゼンスレイヤーW
【レア度】★★★★
【分類】武器、杖
【装備可能キャラ】ノル、命の声を聴く少女 ノル
【入手】作成装備/期間限定ミッションで製作書を入手可能
【装備効果】ノル専用装備。『“強奪の権化”レイゼン 襲来』にて攻撃力が75%上昇し、バトル開始時、味方のMPを5回復する。
作成必要素材は「幻想の魔素10個/洗練された魔素15個/荒々しい魔素50個」で、これまで使い道がなかった幻想シリーズ素材の数少ない利用先の1つです。しかし凶敵自体は他装備で倒すことも十分に可能な環境ということもあり、スレイヤーシリーズ装備自体あまり日の目を見ていません。
【装備名称】ゴシックドレス
【レア度】★★★★★
【分類】防具、服
【装備可能キャラ】全員
【入手】総選挙装備/期間限定で入手可能な『総選挙装備引換券』と交換
【装備効果】攻撃力が10%上昇する。さらに『ノル』が装備すると攻撃力が10%上昇する。
初期MPに加え攻撃力を上昇できる防具ということで、同時配布の総選挙装備の中では飛びぬけて活用機会が期待できるアイテムです。装備が揃うと埋もれますが、配布防具としても割と高性能な部類だと思います。
ノル専用装備のイノセントドレスとは異なり、全員が装備可能というのも大きいです。
【装備名称】エンミティロッド
【レア度】★★★★★
【分類】武器、杖
【装備可能キャラ】全員
【入手】期間限定イベントのポイント報酬で入手可能
【装備効果】クリティカル率が10%上昇する。《魔術師》が装備すると攻撃力が8%上昇する。
期間限定イベント「二人のノル」のポイント報酬で初登場。初心者でもポイントさえ溜めれば6本入手が難しくなかったため、比較的簡単に+5まで強化することができました。
MAXまで鍛えると攻撃力が915と比較的高めな上、貴重なクリティカル率アップ効果まで持っており、入手難度の割にはなかなか強力な武器と言えるでしょう。
【装備名称】友愛の聖槍
【レア度】★★★★★
【分類】武器、槍
【装備可能キャラ】全員
【入手】作成装備/期間限定イベントポイントショップで製作書を入手可能
【装備効果】戦闘開始から3ターンの間、味方に状態変化『HP自動回復』を付与する。この装備の特殊効果は重複しない。
期間限定イベント「二人のノル」のイベントポイントショップにて製作書が初登場。初心者でもポイントさえ溜めれば製作書入手は難しくありませんでした。ただし必要素材は「★4装備『スティンガー』1個、麗しき魔素30個、聖なる布3個、神鉄10個、真銀35個」と多めなため、製作にはそれなりにクエスト周回する必要があります。
「初期MP」「最大MP」をアップできる他、貴重な状態変化『HP自動回復』付与効果持ちの武器のため、編成によってはピンポイントで刺さります。ただし上昇できる攻撃力は+5でも控えめのため、汎用性は高くありません。
ノルのステータスとスキル(Lv70/覚醒)
ノルLv70/覚醒時のステータス(通常衣装/装備無し)と、通常攻撃範囲。
ノルは初期に実装されたキャラということもあり、他の限定アタッカーと比べると「攻撃力」「HP」「初期MP」が控えめです。「移動力」は5と高め。
通常攻撃は『魔法攻撃』で、攻撃範囲は1マス先の敵1体へ攻撃する形。
相性は『精霊』。タイプは《古の七勇者》《魔術師》《マイペース》です。
【ノルのオートスキル(覚醒)】
ノルは2021年6月現在、オートスキルを持っていません。
【ノルのアクティブスキル(覚醒)】
ノルは2021年6月現在、アクティブスキルとして、効果の異なる2種類の攻撃スキルを持っています。
■アクティブスキル『ゼロバースト』(覚醒)
アクティブスキル『ゼロバースト』は、
消費MP40で、
・範囲内の敵に、攻撃力の300%のダメージを与える
という効果の攻撃スキルです。
■アクティブスキル『ダークスフィア』(覚醒)
アクティブスキル『ダークスフィア』は、
消費MP30で、
・範囲内のランダム対象に、攻撃力の140%のダメージを3~5回与える
という効果の攻撃スキルです。
ノルの上方修正(性能強化)詳細
ノルの通常衣装は、サービス中に性能強化が2回行われています。
■ノルの上方修正1/LV上限70解放
2018年12月12日、それまで50だったノルのLV上限が、70まで解放されました。LV上限解放でノルの攻撃力の上限が大きくアップしたことにより、与えられるダメージも大きく上昇しました。
■ノルの上方修正2/スキル強化
2020年2月19日、ノルのアクティブスキル『ゼロバースト/グラビトンバースト』と『ダークスフィア』のスキル効果が変更されました。
『ゼロバースト』『グラビトンバースト』はスキル倍率が195%から300%にアップ。攻撃対象が範囲内の敵味方関係なくとなっていたのが、範囲内の敵のみに変更されました。
『ダークスフィア』は攻撃力105%のダメージを3回~5回与えていたのが、攻撃力の140%のダメージを3回~5回与える形に修正されました。攻撃対象は、変わらず範囲内のランダム対象となっています。
ノルのキャラ性能(詳細解説)
スキル強化前(~2020年2月19日)
通常衣装ノルは、R配信開始から約1ヶ月と初期に実装された「アークRで初のフェス限定キャラ」であり、当初は最強アタッカーでした。
ですがより強力なスキルを持つキャラが後で登場し、性能面のインフレが進んだ結果、相対的に強キャラ扱いではなくなっていきました。
ノルは元々「攻撃が強力な代わりに、クセが強めなアタッカー」でした。
それが初期キャラということもあり、後に登場した強キャラに比べるとステータスやスキルがどうしても物足りなく感じる場面が徐々に増えました。
オートスキルが無いため、オートスキルによる相乗効果が期待できない
他の限定アタッカーと比べ、攻撃力や初期MPが低め
他の限定アタッカーと比べ、攻撃スキルの倍率や範囲が物足りない
『シャドウスフィア/ダークスフィア』がランダム対象への攻撃のため、複数の敵を同時撃破できるかどうかは運次第
『グラビトンバースト/ゼロバースト』は敵味方関係なく攻撃するため、オートで放置すると味方がやられて全滅する可能性がある
『グラビトンバースト/ゼロバースト』発動時に味方から反撃を食らい、ノルが戦闘不能になることも珍しくない
上記3点が理由で、オート周回に組み込みづらい
2020年10月には『命の声を聴く少女 ノル』が登場しました。
命ノルは、通常ノルの別バージョンキャラであり、アークRの仕様上“同じキャラ”として扱われるキャラは同時編成できません。
この命ノルは強力な2種類の攻撃スキルを持っており、しかもクエスト周回から高難度クエストまであまりにも万能過ぎたこともあり、ただでさえ減っていた通常衣装ノルの出番がより減ったような気がします。
さらに2020年11月には『ミリル』が登場。ノルや命ノルと同じく「相性:精霊/タイプ:魔術師」で、汎用性も期待ダメージも破格な2種類の攻撃スキルを持つ強アタッカーです。
命ノルとミリルは輝く場面が少し異なるために棲み分けできていましたが、通常ノルはそうもいきません。
この時期には他にも強力な攻撃役はたくさんいましたし、さらに同じ相性やタイプの強い攻撃役が増えたことで、性能面において「わざわざ通常ノルを編成するメリット」はだいぶ無くなっていました。
もちろん、“ノルならではのオンリーワンな強み”も存在しました。
「1」「2」は、特に始めたばかりでキャラや装備が揃っていない方にとって非常に心強い可能性があります。
「3」は、特にやり込みまくっているプレイヤーの中に評価する方が多い印象です。アークRは残りHP・残りキャラの数に依存する要素が割と多いゲームのため、『ゼロバースト』であえて味方にダメージを与えたり、戦闘不能にしたりして戦うピーキー構築において、通常衣装ノルはオンリーワンに近い活躍を見せていました。
アークRの仕様は発表されている部分が狭く、プレイヤーさん達の検証による解明のおかげでようやく分かった部分が多いと思います。その上で、敵味方関係なく攻撃できた『グラビトンバースト/ゼロバースト』は、他スキルでは無しえない様々な検証の実現にとても便利なスキルでした。
またノル上方修正前は「闘技場で100連勝ミッションに挑む場合、ボーナスキャラに『ノル』がいる週を選ぶと勝ちやすい」という話もありました。
スキル強化後(2020年2月19日~)
2020年2月19日のスキル強化により、通常衣装のノルはユニットとして攻撃の安定感が出たと思います。
スキルダメージ倍率の増加はこの時期の強キャラと比べると物足りなさはあるものの、『グラビトンバースト/ゼロバースト』の攻撃対象が敵のみへ変わったことでオート戦闘へも編成しやすくなりました。
ただし味方へ攻撃できなくなり、無難でシンプルなスキル構成へと変わったのは、“ノルならでは”の強みが無くなったということでもあります。以前のようなオンリーワン構築などができなくなってしまったのは、個人的にはなかなか寂しかったです……!
アークザラッドシリーズにおけるノル
ここからは、シリーズ作品におけるノルについてまとめます。
■『アークザラッドII』でのノル
ノルがシリーズに初登場したのは、1996年発売のアーク2です。ただしアーク2内ではあくまで“ノルという存在”を何となく知れるだけであり、本人が直接登場したわけではありません。
アーク2内で確認できるノル関連の描写はおそらく3ヶ所です。
『ラークの紋章』鑑定文に「七勇者の一人、魔術師ノル」との記述
「ホルンの村に伝わる秘宝」であるアイテム『ノルの水晶』が存在
空中城でゴーゲンが対峙する七勇者の一人として登場(※偽物)
しかもこの段階では、複数存在する“七勇者”に関する記述を総合すると何故か9つの名前が見つかる上、記述によってはノルが省かれていました。
また空中城でゴーゲンが対峙する偽物から、七勇者のビジュアルを知ることができます。ですが全員の名前が表示されるわけではなく、作中では姿と名前を結びつけるのが難しい状況です。
ノルのみならず、七勇者自体が謎に包まれていたのです。
■『アークザラッドIII』でのノル
1999年発売のアーク3では、大地の傷跡という場所にて、“ノル”と名乗る少女に出会うことができます。白いモヤに包まれて宙に浮くその姿は普通の人間と明らかに異なり、何らかの特別な存在であることが伺えます。
ノルと出会えるギルド仕事はこちらの2つ。アーク3にて彼女は「ノル」と名乗るだけであり、七勇者のノルかどうかは明言されません。ですがアーク2空中城イベントに同じ姿の少女がいたこと、モンスター関連の言動が『ノルの水晶』関連を連想させることから、同一人物と考えてよさそうでした。
ギルド仕事No.007『カード好きの男の子を連れ帰って!』(大地の傷跡にて、ノルがテオにカーディストの力を授けるイベントが発生)
ギルド仕事No.086『久遠の大樹を入手せよ!』(大地の傷跡にて、久遠の大樹を探すアレク達に、ノルがアドバイスするイベントが発生、他)
他に武器『ノルのヤリ』というノルの名を確認できるアイテムがあります。こちらはカーディッシュでモンスターをカード化する確率を上昇できる槍で、「すべての生き物を思う心のやさしさがこめられている」とのこと。
アクセサリー『ラークの紋章』は存在しますが、アーク3のアイテム図鑑説明文はアーク2のアイテム鑑定文とは異なっており、説明中にノルの名は出てきません。
なお『ラークの紋章』は、この後のシリーズタイトル『機神復活』『精霊の黄昏』『ジェネレーション(※当作ではカード扱い)』にも登場しますが、こちらもアイテム説明にノル関連記述は確認できません。
■ファンクラブ会誌『Arc The Land』でのノル
ゲームではありませんが、2001年発行の『Arc The Land(アークザランド) Vol.006』表紙には、「ノルをはじめ等身大の七勇者の集合イラスト」が掲載されています。
Vol.6はファンクラブ会誌の最終号です。この号の誌面内では「アーク3のノルとチョンガラの関係」についても触れられているなど、七勇者関連の初出情報をいくつか確認できます。
■『アークザラッドジェネレーション』でのノル
2004年発売のジェネレーションには、ノルの名を冠したアイテムが2つ登場します。ただしノル本人は登場しません。
パーツカード『ノルのシャフト』が存在。「古の勇者を示したという紋様を施したシャフト」で、テオ専用装備とのこと。
パーツカード『ノルの紋章』が存在。「七勇者ノルの紋章が刻印されたお守り」とのこと。
参考までに、ジェネレーションには『オンラインモード』と『オフラインモード』が存在します。ですがオンラインサービスは2005年に終了済のため、2021年現在はソフトを入手してもオフラインモードしか遊べません。
オフラインで『ノルの紋章』を入手するにはキラーウルフからのドロップを狙う形になるのですが、これがなかなかドロップしないようです(攻略本情報だとドロップ率2%)。さらに『ノルのシャフト』の合成材料には『ノルの紋章』が必要で、他の入手ルートは無さそうです。現環境でジェネを始めた場合、ノル関連アイテムの入手を狙うのは難度が高いといえます。
余談ですが、ジェネレーションのアビリティカードに『ダークスフィア』とそのパワーアップ版である『ダークスフィア2』という魔法が存在します。公式からの言及は確認できておらず、アークRのノルのスキルと関係があるかは不明です。以下は、ジェネにおける両スキルの効果となります。
『ダークスフィア』は、闇黒球が放つオーラが敵を蝕む魔法。
『ダークスフィア2』は、闇黒球が放つ2本のオーラが敵を蝕む魔法。
■『アークザラッド R』でのノル
ノルがアークRの物語に初登場したのは、2018年公開のメインシナリオ2章4幕11話でした。この段階では“ノル”という名前とその姿のみ明らかにされ、「彼女が“古の七勇者ノル”と同一人物かどうか」は明言されていません。
2018年9月27日、プレイアブルキャラとしてノルが登場。
キャラ実装とあわせ公開されたノルのキャラクエスト(キャラをガチャで迎えると解放されるストーリー)では、彼女へ向けて「古の勇者ノル」と呼びかける描写を確認することができました。
キャラ詳細の「タイプ:古の七勇者」との記載もふまえると、この実装を持って七勇者ノル本人であることが確定したといえるのではないでしょうか。
なお登場時の告知(プレスリリース等)にも『古の七勇者「ノル」』と明記されていました。
当告知では「古の七勇者とは」とのタイトルで七勇者の背景となる物語が、「精霊の加護深きノルとは」とのタイトルでノルの背景となる物語が公開されていることもあり、3000年前や七勇者を考える上で見逃せないお知らせではないでしょうか。
ただしノル初登場時のガチャの「抽選確率」や「レア度★5のみ排出であった点」などはプレイヤーの間に波紋を呼び、その後フェスガチャの仕様が見直されることとなりました。運営事務局からは2018年11月20日に「今後のフェス運営と『ノル』に関するお知らせ」との文章が発表されています。
このような事情もあり、2018年12月14日から、ノルの入手手段に「凶敵コイン交換所での交換」が追加。これにより「常設コンテンツで★3を入手可能」と限定キャラの中でも唯一の特殊な扱いをされることになりました。
交換所登場直前の2018年12月12日には、それまで最大50だったLV上限が70に開放されるという「LV上限解放」が行われたことで、ノルの攻撃力上限が大幅に上昇。アタッカーとしての能力が大きく強化されました。
この強化は「ノルを含むフェスキャラを、恒常キャラと差別化」という方向性をより強くするものであったと思います。ただし完全なる上位互換というわけではなく、以下のような特徴がありました。
<2018年12月時点 フェス限アタッカーの傾向>
・はまれば強く、期待できる最大ダメージは高い
・スキルのクセが強く扱いづらい(味方も攻撃してしまうノル、0撃でダメージを与えられない可能性がある月光、など)
<2018年12月時点 恒常アタッカーの傾向>
・期待できる最大ダメージはそこそこだが、編成次第でそれなりに戦える
・扱いやすく汎用性の高いスキルが多い(キャラによっては例外あり)
※あくまでこの時期のみに見られた傾向。後にさまざまなキャラが追加されたことで、傾向は大きく変わることとなりました。
2019年3月15日、"ハーフアニバーサリー"記念で開催された「第1回キャラクター総選挙」の最終結果が発表されました。
投票対象としては任意のキャラを選ぶことが可能。プレイアブルキャラだけでなく、自由票項目でさまざまなキャラを対象できる中で、ノルは第9位を獲得しました。シリーズ人気キャラ・R初登場キャラなど多数のキャラが対象だったことをふまえると、とても上位だったといえるでしょう。
Rの黒ドレス姿ノルは「過去と姿が異なること」に加え、実装ガチャを巡る諸々もあってか、ファンの賛否が大きく分かれるキャラでもありました。それまでTwitter等で否定的な意見を目にする機会ばかりでしたが、個人的には当人気投票で初めて「この姿のノルにもちゃんと人気がある」ということが視認化できたような気がします。
2020年5月19日、アークRにて謎のカウントダウンが始まりました。
最初は0辺りから始まり、徐々にマイナスへと減っていく数字。カウントダウンサイトには「(ノルはじめ)七勇者のドット絵」「(ロマリア文字の)3000 years ago」などが掲載されており、シリーズを知る方はニヤリとしたくなる仕様です。アークRで、おなじみの「オレンジ服姿のノル」が公開されたのは、このカウントダウン関連の告知が初めてではないでしょうか。
カウントが止まったのは2019年5月21日。明かされたのは3000年前を舞台とする新シリーズ「トキワタリノ方舟」始動予定の告知でした。こちらではノルをはじめとする古の七勇者の活躍も期待されました。
ただし2021年6月段階、トキワタリ登場の七勇者はソル・バルダ・ゴーゲン・グラナダ・ワイトの5名のみで、ノル・ハトは未登場です。(メイン6章を見る限り、当初の予定では確実にノルらも登場していたと思われます)
■参考:カウントが止まった瞬間の記録動画
2020年9月3日、『2周年記念!キャラクター総選挙』の結果が発表されました。投票対象は前回とは変わり、プレイアブルキャラのみ78名。その中で、ノルは第7位を獲得し、変わらぬ人気を確認することができました。
2020年10月19日には、Rノルがオレンジ服姿から様変わりした背景を補足するシナリオ『二人のノル』が公開。このストーリーで全てが判明したわけではないものの、「アーク世界における黒ドレス姿ノル」の背景が見えたことで、プレイヤーからノルに対する評価が変わる転機の1つとなったのではないでしょうか。
同時に「通常衣装ノルと別verのキャラ」としてオレンジ服姿の『命の声を聴く少女 ノル』が登場しました。こちらは姿のみならず、台詞・喋り方なども含めて「アーク2~3に登場したノル」を踏襲したキャラと思われます。
【関連記事】
2021年2月19日、ノルに新たな専用衣装『ノルアニバ服』が登場しました。白をベースにした華やかなデザインで、まさにアニバーサリーらしい特別なドレスだといえるでしょう。着替えることでスキルが大きく変化し、性能がサポート特化になります。
同日、通常ノルの性能強化も行われました。こちらはノル通常衣装時のスキルダメージが大きく上昇し、かつ攻撃対象が変わるというものです。「味方にも攻撃できる」という特性は無くなったものの、相対的には“上方修正”と呼べる内容だったと思われます。
【関連記事】
なおアークRでは2章のあとも、メインシナリオの要所でたびたびノルが登場しました。特に5章7幕~6章1幕は、ノルと他の七勇者の関係性を考える上で欠かせないのではないでしょうか。(詳しくは後述)
さらに2021年6月21日に公開されたメインシナリオ6章6幕のラストバトル(6章6幕10話)にも「2人のボスのうちの1人」として登場したことで、ノルは「実質的にアークRのラスボスの1人」となりました。
気になるノルの考察
過去のアークザラッドシリーズを通して、ノルに関する情報はごくわずかでした。その理由は「本来ならノルは3000年前の存在であるはず」というところにあるでしょう。作中にて明かされている部分が非常に少ないノルは謎に包まれていた存在だったと思います。
それがアークRにおいて多くのノル関連情報が公開されたことにより、見え方が大きく変わった気がします。ここからはソースを出せるものをメインにいくつか考察しましょう。
※七勇者に関する考察は、別記事で後日公開する予定です。
※ノルとハトとの関係については、↓に情報をまとめました。
考察1/ノルの出自や経歴は?
ノルの出自や、アークRメインシナリオ(2章~)登場前の経歴に関する描写は、主にこちらとなります。
シリーズ過去作の七勇者関連の描写(特にアーク2)
アークR『ノル』実装時 プレスリリース
アークR『ノル』キャラ図鑑 紹介文
アークR『命の声を聴く少女 ノル』キャラ図鑑 紹介文
アークR『二人のノル』
アークR『キャラクエスト/ノル』
■ノルの出自について
どの公式情報でも、ノルの出自や素性については現状「不明」です。またあくまで私の主観ですが、ノルに関する描写に「この星のどこか特定の場所」を故郷に持つようなものは存在しない気がします。
彼女が“特別な力”を持つこともあり、“この星の一般的な人間”とは少し異なるルーツを持つ可能性は十分にあるといえるでしょう。
■ノルの経歴(『二人のノル』以前)について
ノルの経歴を考える上でも欠かせないのが、“特別な能力を持っている”ということです。ここでは七勇者関連の公式情報をふまえつつ、彼女の能力からも推測する形で、『二人のノル』以前のノルの経歴について考えます。
ノルの能力は「リーザはじめ、ホルンの女性に受け継がれる力」に近いです。下記のような理由から、おそらくホルン村はノルと何らかの関係があるのではないかと考えてよいでしょう。
ホルンには『ノルの水晶』という秘宝が伝わっており、しかも「使うものに愛情があれば、モンスターに気持ちをつたえることができる」という“ノルを思わせる効果”を持つアイテムである。
メイン3章4幕でコンラートが「神の手の一人が、ここで神獣を目覚めさせたとの報告も受けてますからね」「神の手がリーザと同系統の力を所持しているのであれば納得できる話です」と発言。彼の情報収集力と分析力をふまえても「ノルとリーザの能力は同系統」説の信憑性は高いと考える。
『命の声を聴く少女 ノル』のホームボイスで「リーザとパンディットはほんと仲良しね。獣使いの力を継いだのが彼女でよかったわ」というような台詞あり。(本編で描かれるノルとリーザの能力をふまえると「ノルの能力がリーザにも受け継がれた」ことを暗に示すともとれる)
『二人のノル』で描かれた3000年前の兵士の言動が、『アーク2』『Rのリーザ記憶編』などで描かれた現代のホルンに対するラムールの人々らの言動に非常に近い気がする。(※あくまで私の主観)
上記および他の七勇者関連記述をふまえると、おそらく『二人のノル』以前のノルの大まかな動向は、以下のようになるかと思います。
出自は不明。
世界を放浪中に精霊国ミナルディアを訪れ、守護獣ハトと仲良くなる。
客人として居付き、その縁で不可解な事件の調査する使節団に加わる。
新興国イガルトスの襲撃を受け、7人だけ(後の七勇者)が生き残る。
生き残った7人は行軍を続け、人類を滅亡の危機から救う。
(推測)[2]~[5]のどこかで、ノルは大魔導師ゴーゲンに弟子入り。Rのメイン6章では、ノルがゴーゲンを「お師匠」と呼ぶ描写も確認可能。
人々がこの星に生きる全ての動物や獣と共存し発展できる世界を目指し、復興に尽力した。
(推測)復興の過程で、“ホルン”および“獣使いの力の継承”に何らかの形で携わる。
となるとノルは、いったいどこで「ホルン村」に関わり、そして獣使いの力の継承を行ったのでしょうか。
3000年前を描く物語の中で、気になっているのが「西の村」です。ヤンの住む村であり、台詞の中にしか登場しません。
ですがノルとヤンの距離感(ヤンは「ノルさま」と呼び、ノルもヤンの言葉に首をかしげることはない)を見る限り、『二人のノル』開始前に、ノルが西の村を訪れたことがありそうです。私はこの「西の村」こそ、後のホルン村である可能性が存在すると考えます。
ホルンについて考える上で押さえておきたいのが、こちらの世界のスイスあたりです。地理はじめホルン周囲の状況もふまえると、非常に近いものがあると思われます。
(もちろん世界が違うので同一視できませんが)ホルン村の状況を考える上で、こちらの世界のスイスの山あたりの状況を多少加味することができるでしょう。
アーク2やRの『手作りのお守り~記憶編~』で確認できるホルン村の風景で印象的なのが「風車」ではないでしょうか。現代でこそ、風車は風力発電に多く使われていますが、昔のヨーロッパ圏では「風車といえば穀物(小麦など)を砕き粉にする」のが最大の用途でした。
ホルン村の風車がオランダ型に近いこともふまえ、あの風車の本来の用途も地球と同じく穀物の粉砕である可能性は十分にあります。つまり「風車がある→穀物を粉砕する必要がある→近くに畑が存在する可能性あり」とも考えられます。
ヤンの「今朝、家の畑の手伝いしてた」との言葉、ヤンが遠出した様子も無いこと等から、「西の村に畑がある」ことは確定してよいでしょう。
さらに地球での話になりますが、「ヤン」という名前は、中国はじめ東アジア系(Yang)と、ヨーロッパ系(Janなど)でよく付けられるのだそうです。(互いに語源は無関係との説が有力)
ここで注目したいのがヨーロッパ系のヤン。「ポーランド語・オランダ語などにおけるヨハネの変化形」としても知られる名前で、軽く検索しただけでも現代のスイスにも「ヤンさん」は多くいるらしいことがわかります。
もちろんアーク世界に畑がある地域は多いでしょうし、「ヤン」が地球以上にメジャーな名前の可能性も考えられることもあり、これだけで決めつけることはできません。しかし状況証拠として、「西の村」と「ホルンの村」をほんの少しは関連付けられると思います。
または「ヤン」が東アジア系の名前に近い由来を持つ可能性もあります。仮にそうなら、西の村にはグレイシーヌやラマダとの関連性を考えられることになるでしょう。
ラマダといえばやはりヘモジー。あの地にヘモジーが居付いた理由は、確か作中では明かされていないはずです。もしかしたらノルとなんらかの関係がある可能性も否めませんし、“野生”と“養殖”の由来もわかっていません。
案外「西の村のヤンがヘモジーを養殖し始めた」なんて物語につながるかもしれません……そういえばアーク1でヘモジーを仲間にできるのはラマダ寺でしたね。
『二人のノル』の1話~2話の舞台は現状、地域固有の情報も少なく、背景を読み取りにくいです。兵士やヤンの服装を見るだけではいまいち国籍が分かりません。
そしてノルの旅にヘモジーが同行していないのは元から?それとも何か理由があって一時的に別れた?……色んな可能性が考えられるからこそ、考察しがいがある気がします。
■アーク3のノルについて
Rはあくまで「(物語の中で)自称・根源の神(=改ざん者)により書き換えられた時空」であり、アーク3と時空が異なっています。また『二人のノル』前半で描かれた描写(魔物達を追手から逃がすため、自身と共に異空間へ封印した)は、あくまでR時空での出来事と解釈できます。
よって『二人のノル』はアーク3とは切り離して考えるのが無難ですが、必ずしも全てを切り離す必要はないでしょう。
アーク3では白くモヤがかかったような姿のノルを確認可能。アークやククルの状況もふまえると「ノルも(何らかの要因で)精神体のような形で存在している」と考えられます。ですが「ノルがどうしてそのような状態になったのか」について、ほぼ触れられていないのが現状です。
むしろ「3に繋がる時空においても、3000年前に『二人のノル』1~2話に近い出来事があった」(例:ノルが3000年前に自身を封印していた、など)としたら。何らかのきっかけで封印がほころび、精神体だけが具現化したとしても矛盾はない気がします。
もともとアークシリーズでは、ゴーゲンが自らを封印する形で3000年の時を超えていました。『二人のノル』でノルが使った封印も、おそらく同じ術でしょう。ノルはゴーゲンの弟子でもあるとのことなので「ゴーゲンと同じ封印魔法」を使える可能性は十分にあります。
なおノルキャラクエストで黒衣の聖母が「(ノルが逆らうと)再び、永遠の眠りにつくことになるでしょう」と発言していました。『二人のノル/ノルの目覚め』でも、横たわっていたノルが、ひさびさに目覚めたような場面を見ることができます。ノルは魔法を使うことで、異空間で眠り続けていたと思われます。
もともとノルは七勇者の中でも、ゴーゲンとはまた違う形でシリーズ露出が多めな人物でした。実際に活躍していた3000年前だけでなく、現代(アーク3等)に登場したり、1000年後(ジェネレーション)にはアイテムに直接名前が残っていたり。他にもチョンガラ・召喚獣・モンスターらの描写を中心に、間接的にノルを思わせる描写は多くあります。
にもかかわらず「ノルが何者で、どんな人物なのか?」という点は、これまでほぼ謎に包まれていました。それがアークRの物語が徐々に公開されていくにつれ、ノルの経歴や人物像が明らかになってきたのです。
R時空は「(作中で)改変された世界」であり、完結もしていないことから全てが“事実”かどうかは不明です。そのためあくまで個人的な解釈ですが、『トキワタリノ方舟』や『メイン6章』の描写をふまえると、以下のように考えています。
派手な改ざんが始まったのはつい最近で、それまでは控えめ(バレにくく、目に見えて分かりづらい部分だけ改ざん)だった気がする。
現段階のRにおける3000年前の描写は、改ざん前とは多少異なるものの、(R本編開始後に比べ)本来の歴史とそこまで大きく変わらないのでは?
もちろん公式から追加の物語が公開でもされない限り、実際のところはわかりません。ですが『二人のノル』1~2話が、“本来の歴史でも起こった出来事”だった可能性を完全に否定できる材料があるわけでもありません。
アーク3のノルは、テオと話しながら「かつて動物や人間が共存する世界を目指して尽力していた日々のこと」「あの時のヤンとの会話」なども思い出していたかもしれない……と妄想すると、また違った形でアーク3を楽しめるような気がします。召喚獣やモンスター(特にヘモジー)関連もまだまだ色々広がりそうです!
【関連記事】
考察2/ノルの能力
ここではノルの持つ“特別な力”について考えます。
本人の能力以外にも、『ノルの水晶』など“名を冠したアイテム”の効果にも注目したいところ。アーク3やRでのノルの描写もふまえると、これらのアイテムの効果は「本来のノルの能力を思わせるもの」だと思われます。
以下は、作中や公式テキストにおける描写です。
【関連記事】
ノルの描写には“博愛精神”に関する内容が多く、対象は人間に留まらず、モンスターなど人外の生き物も含まれます。『二人のノル』では、ノルが実際にモンスターと共に行動する様子を見ることもできます。
そんなノルの能力は、心を通わせた生き物の力を借りたり、仲間との絆が強ければ強いほど高い力を発揮できたりするものばかり。さらにアーク3では、テオに「モンスターと共に戦う能力(カーディストの力)」を授ける場面もありました。
またアークザラッド世界では、力を使う方法の1つに「精霊の力を借りる」というものがあり、中でもノルはじめ『精霊の加護』を持つ者は、精霊の力をより引き出せる存在です。
シリーズにおける精霊の言動をふまえると、精霊の力を引き出すカギが
・自然や生き物を思うやさしさ
・精霊と心を通わせること
等であることは明らかです。その条件を満たしたノルは、“精霊の加護を持つ者”の中でもとりわけ特別な存在なのでしょう。
ノル自身の描写は多くありません。しかし他の人物が精霊の力を扱ったり、精霊とやり取りしたり、精霊の加護を受けたりする描写などを参考にすることで、ノルの能力についてさらに深く考えることは十分に可能なはずです。
アークRの5章1幕にて『精霊は「星の力の管理者」として、人間はじめ星の生命は「星の力を効率よく運用する者」として生み出された』というような内容が明らかになりました。
※この辺りの詳細は(→)で考察:アークR ネタバレ考察&あらすじ紹介
出自が不明なノルは「この星の生命か?」も不明です。仮にこの星の生命でない場合(=星の外の存在)、他の七勇者や英雄(=この星の生命)とは異なり、星の力の運用に特化して生み出された存在ではないわけです。
となると、この星の多くの生命(=星の力の運用者として生み出された者)よりも“強い力”を扱えるノルは、元々この星の力と相性が良い存在だったことになります。もしノルが星の外から来た存在だった場合、この星の何か(力?)に惹かれて、引き寄せられるように訪れたのかもしれません。
また神(創造者と改ざん者)は、共に「星の外から来た存在」と確定しています。詳細が不明な以上、彼らの出身がノルと同じ星である可能性も否定できません。
考察3/“二人”に分かれたノル
ノルがアークRに初登場した際、これまでのシリーズ作品とは姿も言動も大きく異なっていました。物語が進み、『二人のノル』が公開されたことで、その理由が明らかになりつつあると言えるでしょう。
ここではアークRにおける“二人のノル”を考えていきます。
ノルの初登場は2章。従来のノルとは大きく違う姿であり、この時点では「名前が同じだけの別人」という可能性もありました。
しかしプレイアブルキャラとしての実装時に『古の七勇者』と確定が入ったほか、キャラクエストにて「ノルが“根源の神”に力を貸した過程の一部」が明らかに。さらに後日公開された『二人のノル』では、本来のノル(オレンジ服)から分裂する形で、黒ドレスのノルが生まれたことが判明しました。
いったいノル(黒ドレス)は、どんな存在なのでしょうか?
本来のノルとの違いとしては、
・髪&瞳の色・服装が大きく異なる
・地面を歩くことなく、ふわふわ浮いて移動する
・人間はじめ世界を全部壊し、理想の世界を新しく作ろうとしている
・言葉遣いや態度が攻撃的
などがあります。
描写を見る限り、本来のノル(オレンジ服)は穏やかで、誰に対してもやさしく接する少女のようです。対して黒ドレスのノルは基本攻撃的で、色んな相手にキレまくっている姿が見られます。
6章で同じく七勇者のソルに再会した際「誰かと思えば……ノルか? 珍妙な格好をしているせいで、気づかなかったぞ」と言われるあたり、知人から見ればかろうじて同一人物と分かるものの、本来の姿からはかけ離れた印象を受ける状態と思われます。
ですが黒ドレスのノルのキャラクエスト等での言動を見る限り
・「動物や人間たちが幸せに暮らせる」ことを願っている
・かつて「世界を救った」経験がある
など本来のノルとの共通点は数多くあります。
またRでは、どちらのノルを演じる声優も同じ方(水瀬いのり さん)です。
『二人のノル』では、黒ドレスノルが人間を攻撃しようとした際、オレンジノルが制止するシーンがあります。このやり取りも「ノルが敵になってしまった理由」につながるものでしょう。
キャラクエの「黒衣の聖母」とのやり取りから、人間や動物たちの共存を願っていたノルは、人間たちの“横暴”を許すことができず。だからこそ黒衣の聖母の提案にのり、彼らに力を貸すことにしたようです。
6章1幕でイーガは、ソルへ「今の彼女はあなた様の知っているノル殿ではないでしょう」と言いました。イーガは少し前に七勇者バルダと手合わせし、「彼の心の中に闇を感じた」とのこと。それをふまえ「(ノルも)おそらく普通の状態ではない」と語りました。
『二人のノル』でノルが分裂した際、「瘴気のようなもの」に包まれていました。各所での描写をふまえると、瘴気は「改ざん者の力」「闇」「負の感情」と深く関係することがわかっています。ノル分裂直後に黒衣の聖母が現れたこともふまえ、ノルを分裂させたのは改ざん者、もしくは改ざん者の手の者だと確定してよいでしょう。
黒ドレスのノルがやたら攻撃的だったのは、「ノルが人間に絶望した」ということが根底にあるでしょう。『二人のノル』やアーク3で、本来のオレンジノルもモンスターに対する人間の行いに複雑な思いを抱いているととれる台詞があり、その一端を伺えます。
しかしそれ以上におそらく「瘴気による負の感情の増幅」のほうが要因として非常に大きいと思われます。『二人のノル』において、本来のノルは、それでも人間を信じようとし、話し合いで解決を図ろうとする描写がありました。何らかの外的要因(瘴気)で強制されるなど、よっぽどの理由でもない限り、あのノルがここまで攻撃的になるはずがないのです。
そして6章5幕4話の改ざん者とノルのやり取りを見てから、改めてキャラクエストを見ると、「黒衣の聖母が“肝心なところ”(そうすれば、精霊も友達も帰ってくるのね?)で返事をしていない」ことに気付きます。黒衣の聖母および、彼女を操る改ざん者は、元からノルの願いを叶えるつもりなどなかったのです。
改ざん者の目的は“星の浄化”ではなく、“世界を破壊した後の支配”でした。ノルがどんなに彼らに協力しようが、その先にノルの望む世界はありません。6章5幕4話のノルは、改ざん者の言い分に納得していない様子です。
果たしてこの先、ノルはこのまま“神の手”の一員として、改ざん者とともに行動し続けるのでしょうか。それとも何らかのきっかけで、変わることがあるのでしょうか。
もし変わるとしたら、その理由は、彼女の中にも眠る“本来のノル”としての人格や、ハトをはじめとする友達や仲間、彼女が愛したこの星の生命にあるのではないかと思います。
■『エンミティロッド』と『友愛の聖槍』
ノルが主役の期間限定イベント『二人のノル』では、周回してポイントを貯めることで、イベント限定装備や製作書を入手可能。それこそ『エンミティロッド』と『友愛の聖槍』です。
公式で明言されてはいませんが、この2つはおそらくそれぞれ“二人のノル”を分かりやすく反映した武器と考えてよいでしょう。
『エンミティロッド』を直訳すれば「憎しみの杖」とでも言いましょうか。+5まで強化すれば攻撃力915の上、貴重なクリティカル率上昇効果を持ち、タイプ《魔術師》が装備すればさらに攻撃力上昇と、配布武器の割に高性能な攻撃特化武器。タイプ《魔術師》を持ち、「可愛さ余って憎さ百倍」とでも言わんばかりに人間へと憎悪を向け、スキル『ダークスフィア/シャドウスフィア』を扱う黒ドレスノルを思わせる杖です。
『友愛の聖槍』は、+5まで強化した際の攻撃力こそ692と控えめではあるものの、味方に状態変化『HP自動回復』を付与するという珍しい効果を持ち、自分のMP面を底上げできる武器です。「聖」という字が入ることもあり、精霊・動物・人間など種族を問わず皆を愛して守り、タイプ《槍闘士》を持ち、スキル『シャインスフィア』を扱うオレンジ服ノルのイメージにぴったりな槍だと思います。
しかも状態変化を付与できる『友愛の聖槍』は、ハトのスキル『ブレッシングオブパワー』を底上げ可能。状態変化付与装備自体が少ないこともあり、「オレンジノルとハトの仲の良さ」を体現する武器でもあるといえます。
参考:ハトのスキル | ハト徹底解説&考察&戦闘動画&関連情報まとめ
なおオレンジ服ノルはタイプ《魔術師》も持っている上、スキル『ヘモジーラッシュ』がクリティカル率アップと相性が良い(攻撃回数が多いスキルのため、Rの仕様上クリティカルの恩恵が大きい)です。そのため性能面だけでいえば『エンミティロッド』とも凄く相性が良くなっています。
さらに『友愛の聖槍』は槍ですが、特定タイプへの恩恵がなく、誰が装備しても平等に恩恵を受けられる武器であり、もちろん黒ノルが装備時も同様です。攻撃特化性能の黒ノルの潜在能力活かす立ち回りは「スキル連発」が基本ですが、そのためにはMPを確保しなければなりません。MP面を底上げできる『友愛の聖槍』は黒ドレスノルとも相性が良い武器となっています。
『友愛の聖槍』と『エンミティロッド』は一見、“光”と“闇”という正反対な二人のノルをイメージした武器に見えます。それにも関わらず、実際はどちらの武器を装備しても、きちんと潜在能力を活かせる性能になっている。
案外、“光”と“闇”は思ったほど正反対というわけではなく、「オレンジ服のノルだって闇になりうるし、黒ドレスのノルだって光になりうる」と境目があやふやな状態、というのが実態なのかもしれません。
■黒ドレスのノルの能力からの考察
黒ドレスのノルは、本来のオレンジ服のノルとは能力が少し異なります。
モンスターに関する能力は一見共通に見えます。ですがオレンジノルが「相手と心を通わせる」ことで仲良くなるのに対し、キャラクエストを見る限り黒ドレスノルは「相手を強制的に従える」形で従属させているようにみえます。根本的に他の生命との関わり方が違うのです。
スキルのうち『シャドウスフィア』『ダークスフィア』は、本来のオレンジノルのスキル『シャインスフィア』の真反対の効果になっています。まさに「二人の対比を象徴するスキル」といえるでしょう。
『グラビトンバースト』『ゼロバースト』は、元々敵も味方も関係なく攻撃する技でした。感情のままに暴れるノルらしいスキルであり、見ようによっては近づく者全てを傷つけるハリネズミのようなスキルでもあります。
もしかしたらノルは、瘴気(闇・負の感情)によって増幅された力をうまく扱いきれていない可能性もあります。もしくは、ノルが元々他人を攻撃しなれていないからこそ「敵を選んで攻撃する」なんて難しいことが出来ないのかもしれません。
2020年2月19日のスキル強化(上方修正)で効果が変わり、共に与えられるダメージが大きくアップしただけでなく、ゼロバーストの対象が味方のみに変わりました。案外ノルが力を使うことになれたのか、それとも物語が進むことでノルへの瘴気の浸食が進んでしまったのか。
元々のノルのスキルが「彼女らしい効果」を持っていたからこそ、色々な経緯を考えることができる気がします。
■ノルアニバ服の能力からの考察
もう1つ見逃せないのが、ノルアニバ服のスキルです。
『グラビトンバースト』の効果は、倍率固定な通常衣装の同名技と異なり
・相手のHPが高いほどダメージアップする割合攻撃
・敵の移動面を弱体化する状態異常付与
どちらも敵が強いほど真価を発揮する効果です。
『みんな集合ー!』の効果はどれも貴重で、
・範囲内の味方を引き寄せる
・移動力上昇/攻撃力固定値上昇/クリティカル強化を付与
引き寄せ&移動力上昇はうまく使えば味方の自由度を上げられますし、攻撃力固定値上昇&クリティカル強化は付与ダメージ上限を大アップできます。他のユニットでは替えが効かない、非常にトリッキーで強力なスキルです。
自分と仲間のモンスターのMPを回復できる『みんないくわよ!』は、モンスターを特別に思っているノルらしいスキルといえるでしょう。
そして直訳すれば「友達の輪」になる『サークルオブフレンズ』は、なんとモンスターだけでなく、人間だろうが魔族だろうが、味方であれば強化可能なスキルです。
直接攻撃特化の通常衣装と異なり、味方サポートがメインなノルアニバ服。着用するのは“黒いノル”であるにも関わらず、仲間の皆を大切に思う“本来のオレンジノル”らしさがとても強いスキルばかりが並び、かろうじて『グラビトンバースト』だけが黒ノルっぽさを少し残している状態です。
案外アニバ服のノルは、黒いノルが「負の感情」「闇」「瘴気」などから解放され、“本来の心”を取り戻しかけている姿なのかもしれません。服の色も白っぽいですし。(そういえば覚醒ノルも白系ドレスですね)
改ざん者の手により、瘴気で無理やり二人に分裂させられてしまったノル。アークザラッドという作品のこれまでを思うと、きっといつかは彼女も“本来あるべき姿”に戻るような気がしています。
そもそもオレンジノル自身が本来は3000年前の人物であり、現代に存在できるかどうかも不明です。アーク3でも特殊な状態で存在していました。
全てが“あるべき状態”に戻った時、無理やり生み出されてしまった黒いノルはどうなるのでしょうか。本来のノルに融合され消えるのか、それとも別人として何らかの形で存在し続けるのか、はたまた全く違う道を歩むのか。
もしかしたらアニバ服ノルは、そんな「if」を実現したユニットなのかもしれません。アニバノルがスキル『みんな集合ー!』を使うことで、仲間たちが『サークルオブフレンズ』の範囲内に自然と集まります。戦闘中に「たくさんの友達に囲まれ、楽しそうにフィールドを飛び回るアニバノル」を眺めるだけでも、色んな想像が次から次へと膨らむ気がします。
【関連ページ】
考察4/ノルとチョンガラ・リーザ・テオ・ルッツ
現代においてノルと深く関わりのある人物といえば、やはり『チョンガラ』『リーザ』『テオ』の3名ではないかと思います。
なお「考察4におけるノル」は、黒ドレスのノルではなく、本来のノル(オレンジ服)のほうを指します。
リーザは現状、直接ノルと対面する描写は確認できません。(アーク3で精神体のノルがリーザを見ているらしい場面はあるが、リーザはノルを認識しているようには思えない)
ですがアーク2では、祖父ヨーゼフからホルンに伝わる秘宝『ノルの水晶』を受けとって、マザークレアの洞窟へ挑むイベントがあります。この『ノルの水晶』の効果は「使うものに愛情があれば、モンスターに気持ちをつたえることができる」ということで、まさにノルを体現するアイテムです。
『親愛なる人へ』で描かれた回想では、「負の感情を鎮め心を通わせる」というのがホルンの民の真の力であり、ホルンに伝わる能力『ラヴィッシュ』は「相手の心を理解する能力」とヨーゼフが語りました。これもノルの能力(様々な命の声を聴き、会話することができる)に通じるものがあります。
命の声を聴く少女ノルが、ホームボイスで「リーザとパンディットはほんと仲良しね。獣使いの力を継いだのが彼女でよかったわ」というように語ることから考えても、リーザに受け継がれた能力は、ノルに関係するものだと考えられます。
実際にモンスターと会話したり、愛を持って人々や動物らに接したりする場面が数多く見られるリーザは、ある意味で「ノルの意志」をまっすぐに継ぐ人物でもあるようです。
エルク記憶浄化で七勇者ハトは「構わんさ。ゴーゲンとお前さんの頼みだからな」とリーザに語ります。時系列から考えると、リーザとハトが出会ってからそこまで長期間経過していないはず。それにも関わらず、七勇者ゴーゲンと並べられるほどハトとも特別に仲良くしているらしい描写が見られるあたりも、本来のノルを思わせる気がします。
『チョンガラ』は、アーク1でゴーゲンが「古の旅から定められた魂」と称した仲間の1人であり、おそらく「七勇者ノルの魂を継承する者」ではないかと思われます。能力面では、ヘモジーはじめ召喚獣関連をノルから受け継いでいるようです。
普段の言動や行動原理だけでいえば、ノルとチョンガラはずいぶん違うように思えます。命の声を聴く少女ノルも、ホームボイスで「チョンガラは……う~~ん、根はいい子なんだけど」のように語っているあたり、何かしら思うところはあるようです。見た目にもほとんど共通点はありません。強いて言うなら「帽子のシルエットが似ている」ぐらいでしょうか。
なお、アークRではチョンガラ少年期(ガラッハ)の姿を確認することが可能です。黙って立っている姿だけ見れば、ほんの少しノルに似て見えるほか、覚醒衣装のカラーリングはオレンジノルに近いです。
しかし戦闘時やホームボイスの動きや喋りで実際に確認できるガラッハは、宝に目がなく損得勘定で動くハングリーな内面が押し出されており、まさにチョンガラ少年期そのもので、ノルとは全く似ていないようです。ただしホームボイスの「人間よりもモンスターのほうがよっぽど素直だぜ」という言葉にノルの面影がほんの少し伺えるかもしれません。
そして忘れてはならないのがテオでしょう。アーク3では、試練を乗り越えた彼にノルが「カーディストの力」を授けます。
カーディストの力は、
・モンスターの力をカードに封じ込めるカーディッシュ
・それを戦いで役立てるアタックカードの術
で構成されており、ノルいわく「モンスターの力を借りる」ことなのだと。
ここで注目したいのがルッツです。ノルがテオに与えた試練は、あくまで彼の熱心さを見るため。テオの様子から「テオなら大丈夫」と思えたからこそ、力を授けることにしたようです。しかしルッツに対しては「貴方には絶対駄目!」と即答で、カーディストの力の授与を拒否しました。
テオは基本的に素直です。モンスターをカード化する力を求めたのも「お母さんのように、その力を世の中に役立てたい」との想いからとのこと。ストーリーが進むことでモンスターとも分け隔てなく接するやさしさを持っていることが垣間見え、ある意味ではリーザととても近い人柄にも思えます。
対してルッツは、頭の回転こそ速いものの、モンスターカードに興味がないのにカーディストの力を欲しがるなど、テオに比べれば貪欲です。悪い奴ではないですが……少なくともノルは「ルッツにモンスターの力を扱う資格は与えられない」と判断しました。
あくまで私の主観ですが、ルッツとチョンガラは少し似ている気がします。ルッツは「お宝ちょうだ~い!」という台詞も印象的でアイテム集めに余念がありません。そしてチョンガラは遺跡の宝を集めることにご執心で、アークRでは遺跡を観光名所にすべくお手製エレベーターを開発しました。根本的なハングリーさ、アイテムを目の前にした時のリアクションなど、どうにも他人と思えないのです。
なおアークRの6章では、ルッツとチョンガラが協力してピンチを乗り越えようとするシーンがありました。彼らが並んで「良い笑顔」を見せた瞬間、色んな意味でとても感慨深かったです。アーク3でのチョンガラが“あの状態”だったこともあり、Rだからこそ実現できたんだろうなぁと。
アーク1からの流れを見る限り、七勇者ノルの魂を直接継承したのは、間違いなくチョンガラでしょう。
しかしリーザ・テオ・ルッツに対するノルの反応を見る限り、ノルの意志を継承したのは、むしろリーザとテオのように思います。リーザはホルン村に受け継がれた能力を継承し、テオはノルから直接能力を継承しました。
さらにテオの装備に
・ノルのヤリ:アーク3に登場。すべての生き物を思う心のやさしさがこめられてるといわれるヤリ。カーディッシュのカード化率を大幅アップ。
・ノルのシャフト:ジェネレーションに登場。テオの専用装備で、合成材料にノルの紋章(七勇者ノルの紋章が刻印されたお守りのカード)が必要。
などがあることからも、ノルの意志や能力を受け継いだことが伺えます。
チョンガラだって「ノルの能力や意志」を継承してはいるはずなのですが、物語を見る限り、真の意味でそれを引き出せているとは思えません。魂を受け継いだと言っても、ノルとチョンガラはあくまで別人なのです。
その理由の1つが、チョンガラの育ちにある気がします。
少年期(ガラッハ)のホームボイスや戦闘中の台詞を見るだけでも
・「貧乏な暮らしなんかくそくらえだ」(貧乏で苦労した?)
・「こう見えても王族なんだぞ」等(プライド高め?)
・「親父の事なんてどうでもいいんだよ」(父に複雑な思い?)
・「この遺跡の宝は全部このガラッハ様のもんだ」(お宝に執着)
など複雑な家庭環境、既に苦労している様子が伺えます。自分が生きるだけで精一杯。ノルのように皆にやさしくする余裕などなかなかないでしょう。
とはいえ彼は根っからの悪人ではありません。どんなに大変でも悪に染まることなく、強くしぶとく生き抜いてきたと思います。召喚獣もなついていますし、きっとノルとの接点や共通点もどこかにあることでしょう。
もちろんチョンガラだって世界を救った1人です。それまで荒んでいた彼が変わるきっかけになったのが、アークの父ヨシュアとの出会いでした。紆余曲折あり、結果としてはアークと共に戦うことになります。これもひとえに、七勇者ノルから受け継いだ魂や意志あってこその運命でしょう。
ひとたび世界を救ったあとを描くアークRでは、なんと実際にアララトスの王様に就任。それまで自称“王様”だったチョンガラが本当の王様になったことで、国民の命を背負うこととなりました。街の人々からの人望を見る限り、チョンガラは良い王様なのだと思います。さらにはポコやリーザらアークスを支援することで、世界中の困った人々をも支援しているのです。
そしてRの物語が始まり、再び世界に危機が訪れてからは、引き続きアララトス統治やアークス支援を行うかたわら、敵国アルディアの情報収集はじめ後方支援のほとんどを一手に引き受けることで、チョンガラは数えきれないほどの人々を助けています。もちろんある程度の損得勘定は根底にあるでしょうが、それだけだとは思えません。
そして仮に「リーザ=ノルの意志の継承者の1人」という説が正しいなら、「リーザがアークスと共に活動し、人間のみならず世界の生き物全てを助けようと奔走すること=ノルの意志をふまえた活動」ということになります。しかもアークスを立ち上げたのは「ポコ=七勇者ハトの魂の継承者」と、これまたノルとは縁が深い人物です。
つまりRのチョンガラは、アークスの活動を支援することで間接的にはノルの意志を体現しているようにも思えるのです。
そんな今のチョンガラを見た時、ノルは何を思うのでしょうか。
ノルの公式関連情報まとめ
2018/9/26 ノルの登場が予告されたアークR公式Twitter
2018/9/29 声優色紙プレゼントキャンペーン「ノル役 水瀬いのりさん」
2020/3/13 魂装備強化〜第一弾〜 ノル:黒炎の魔杖、他
2020/8/22 アークR公式Twitterイラストにノルのドット絵も登場
2020/10/18 命の声を聴く少女ノルの登場予告 アークR公式Twitter
2020/10/19~ シナリオイベント『二人のノル』告知 アークR公式Twitter
2020/10/30 魂装備強化〜第四弾〜 ノルの魂:イノセントドレス、他
2020/11/10【総選挙装備紹介:7位】ノル:★5『ゴシックドレス』
2020/12/3 予告:メインシナリオ第6章1幕 後編
2021/2/18 [衣装]ノルアニバ服の登場予告 アークR公式Twitter
関係者の皆様のノルイラストまとめ
2020/12/3 株式会社マグマスタジオTwitter(絵:はやしひろし氏)
2020/8/25 『アークザラッド R』2周年記念、開発者特別座談会・後編
(命の声を聴く少女 ノル のラフ画が掲載されている記事)
2021/5/7 はやしひろし氏Twitter
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?