[NJ2019]ポエミング#ふれるしずく
という訳で、ポエむぜ
サワレナ
心に触れられればどんなに良い近道だろうか
辿り着こうとして気付けばパラレルラインにいる
剥がれた真皮から滲出しつづけるのは単純な涙
ぶつかり、落ちて、転げ廻って、はじめて輪郭を知るものなの?
ハートの形をしているかどうかもわからないから
切開されなければ自分の心臓にすら触れないから
monolith
荘厳な空間にいた
岩肌にふれて平熱が遷移していく
手触りではじめての刻印を見つけた
あたりまえのことが書かれていた
「きみは何かと隣接している」
「それは死しても止まぬ事実だ」
寒くなってきた
あたたかいね
冷えた油脂の固まり
溶かして料理にでも使おうと思う
ガスの火と、恵みが合わさる食卓
「あたたかいね」
二の腕に隣り合ったフリースと炬燵布団が擦れ合う
いただきます、そして満たされて眠る
はじまりはこの一冊から