今週いろいろ
強くて助かる
職場で、今後の法人経営における中長期計画の策定に携わるワーキングチームに所属している。今月に入り、直属の上司がテコ入れで加入したら、一気に事が進み出した。
今いる職員の高齢化は、未来にとれば大きな課題だが、今いる職員が働きやすい職場でなければ、今後も働く人など集まるわけはない。
現場の課題を上層部が真摯に受け止めて、改善に取り組むためにアンケートを取ることにしたが、その内容に対して事務局長は、またどうしようもないことを言い出した。
給与や勤務形態だけでみんな働いているわけじゃないだろう?福祉職のやりがいを聞いてみてよ。
は?ばかやろうか。
やりがい?お前のやりがいをまず言えよ。と私の中の私が悪態をついていた。
すみません、気性の荒いところが丸出し。
コロナウイルス感染症の蔓延以降、福祉の現場はものすごく閉鎖的で窮屈になった。
リスク管理という名のもとに、プライベートの規制もいまだにある。
君たちには、命を守る仕事をしている自覚を持ってもらいたい。などとそれっぽいことを言ってはどれだけの我慢をしいているか、少しは察してほしい。
お楽しみ会も外出も企画の前に釘を刺される。
もし感染症を持ち込んで流行ったらどうすんだ?責任取れるのか?
それはもはや、脅迫でしかなくみんなが沢山のことを諦めている。
息苦しい、それでも仕事を続けている現場の声をまずは聞いてくれ、と話している時に、上層部が喜ぶようなおべっかを使えというのか。
あんまり否定ばかりされるとさ、落ち込んじゃうよ。
は?本当にどうかしている。否定されたら3倍否定してみんなの口から言葉を奪っておいて、本当によくいうよ。
2回目のばかやろうである。
やりがい?そんな悠長な話をするのは課題の抽出の後でよい。
という、はらわたの煮えくりかえりまくりの私は手を挙げて、今回のアンケートではとにかく今、現場の率直で忌憚のない声を掬い上げるべきで、やりがいについてきくのは、論点をずらすことになるのでは?と意見した。
事務局長の顔は歪み、不機嫌この上なかったが、上司が、確かに目的を明確にすべきですと
助け舟をだしてくれて、やりがいやらは不採用になった。
自分達がしてきたことで、立ち行かなくなっているのに、自分達のこれまでに意見されるとあからさまに態度に表す。
いいよね、どうせもうすぐ定年だもんね。と思う。自分が降りる頃までは法人の体制は崩れないと踏んでいるとしか思えない。
いっぷくさんの意見の後、明らかに機嫌損ねてたね。と上司。
ですね、まあでも、私は言いたいことは言いますよ。黙ってられないし。
本当に強くて助かるわ。と上司。
強くて助かると言われたのははじめてだが、嫌いではない。
折り畳み傘の錆
久しぶりに、折り畳み傘を開いたら、内側の骨組みのところに錆が出て、傘に茶色いシミがついていた。
濡れるのは外側で、内に染みるというよりは、
きっと折り畳む時に、残った水滴が入り込んでしまい、骨組みのステンレスを痛めてしまうのだろう。
外側だけ見たら、錆は顕になってはいない。
人間と変わらないなあ。
雨のように言葉を浴びて、外側の顔や体は自分を守るためにしっかり防御して跳ね返したつもりでも、じんわりとした湿気はうちなる骨組みをゆっくり痛めつけて、やがてそこから錆がでる。
しっかり水は払ったのに。
きちんとしまったはずなのに。
なんとなくおざなりにして、残っていた一滴に侵食されていることは、あるかもな。と思った。
内側が錆びた折り畳み傘を、丁寧に折り畳み、また収納した。
捨てるにはまだ踏ん切りがつかない。
アンケートで輪廻
職場で、お客様満足度アンケートの集計をしている。
本当に何から何までお前がいて助かるという人が、
介護保険外のサービスの紹介をしてもらっていますか?という質問に
やや不満に丸をしていた。
あの手当の申請も、様々な書類作成も、NPOの紹介もなかったことにしたんだね。
と若干残念がっていた時に、事務局長の顔が浮かぶ。
あんまり否定ばかりされるとさ、落ち込んじゃうよ。
同じじゃねぇか、わたし!!!!
かぶりをふって、切り替える。
やや不満が、私にもたらすもの。
益々精進しますことよ。