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最近の記事

株式会社が障害者のグループホームを運営することの是非

障害者のグループホームで、利用者から食材費を過大に徴収していることが発覚したニュースが報じられました 「障害者から食材費を過大徴収 120施設運営会社を監査 愛知」 以前に記事で精神障害者のグループホームの件について書きました https://note.com/nankai4go/n/na63de1fbaf87 そこで以下のように書きました ③株式会社系のグループホーム 新規参入で株式会社が運営するグループホームが増えている。 精神障害者のグループホームと言えば、精神保

    • 精神科の強制入院、どうしたらいいか

      1か月以上前ですが、毎日新聞に以下のような記事がでました 「患者数13万人 精神科の強制入院、批判強いのになぜ維持されるのか」 まず記事の内容について 20代女性が強制入院についての不服を訴えています 入院するまでのプロセスでどのような説得があったかわかりませんが、もしかしたら説明が不足していたかもしれず、説得により強制ではなく任意入院でできたのかもしれません 記事を読む限り、入院時は保護室で隔離になっていたのでしょう 隔離が必要な病状という事は、それなりに状態が重いという

      • 東京新聞の精神科病院協会・山崎学会長インタビュー記事について

        話題になっています 山崎会長の傲慢な発言内容や、そういう発言をさせるようにした東京新聞記者のインタビューの仕方に問題があるのではないかなど、場外乱闘の様相も呈していますが、順を追って私なりの感想をのべてみたいと思います 太字が山崎会長の発言です 「精神科病院より一般医療での拘束の方がはるかに多い。知らない? 厚労省の班研究で施設内拘束って6万件あるんだぜ。そっちの拘束をなんで騒がないの?」 →一般科の拘束が多いことは問題、だからと言って精神科の拘束が行われることについて肯

        • 障害福祉気になるニュース

          「障害者に立ちはだかる「65歳の壁」 73歳が勝ち取った逆転判決」 障害福祉から介護保険に切り替わるときに起きる問題はなんとか整備してもらえないものでしょうか 以下の記事も同様の問題があると思います 「公立小中のスクールソーシャルワーカー(SSW)増員を 大学教授らが文科省に要望へ」 学生が通院・入院していて、学校となんらかの連絡を取り合いたい場合に、学校の先生は忙しく、なかなかカンファレンスなどにも出席してくれないこともあるので、常勤のスクールソーシャルワーカーがいる

          滝山病院の問題で、市職員が告訴されたことについて②

          八王子にある滝山病院で、家族がいるにもかかわらず、家族の同意を得ず、精神科に市長同意による医療保護入院とさせた件について、所沢市役所職員が刑事告訴されました 朝日新聞の記事によると「告訴状によると、男性には市内に住む姉がおり、連絡が取れる状態だったという。同市が作った資料には姉について「音信不通」と記されており、男性は虚偽の文書を作成した疑いでも市職員らを告発した。」とあります。 音信不通とは、連絡先が不明であったり、手紙などを送っても返事がないなどの場合です。 連絡が取れ

          滝山病院の問題で、市職員が告訴されたことについて②

          福祉事業所立ち上げ広告について思う事

          最近SNSのTLに、福祉事業所を立ち上げましょうという広告がしょっちゅう流れてきます 私がそういう職業についているということもあるかとは思いますが、以前よりも格段に増えている印象があります 例えば、就労支援系では 個人福祉ビジネス徹底解説WEBセミナー (Amazonで書籍を探してみたのですが、書籍名も著者名もひっかかりませんでした・・) 株式会社フォープラン A型事業所は「どのような業種の方でも参入可能!」だそうです 株式会社船井総合研究所で福祉で検索すると 以下のよ

          福祉事業所立ち上げ広告について思う事

          滝山病院の問題で、市職員が告訴されたことについて

          八王子市の精神科・滝山病院で、職員が患者に対して暴行を働いていた事件などのなかで、患者が不法に入院させられていたとして、滝山病院や入院に許可を出した所沢市の職員が刑事告訴されました 精神科病院に医療保護入院という強制入院が必要とされた患者がいる場合、家族等の同意があれば、本人の同意なく入院とすることができます 家族等がいない(音信不通、重度認知症などで同意できる状態にない)場合には、患者の住所を管轄する市区町村長が同意者となり医療保護入院とすることができます 市区町村長が同

          滝山病院の問題で、市職員が告訴されたことについて

          精神科病院で虐待が起きる構造

          東京八王子にある精神科病院・滝山病院で、職員による虐待が報じられました 滝山病院の前には、兵庫県の神出病院、静岡県のふれいあい南伊豆ホスピタルやふれあい沼津ホスピタル、少し前には千葉県の石郷岡病院で、病院スタッフによる患者への暴力・虐待が報じられています https://toyokeizai.net/articles/-/422240 https://www.at-s.com/news/shittoko/1171859.html https://www.chibani

          精神科病院で虐待が起きる構造

          欺瞞としての農福連携

          「障害者は喜んで農園で働いている」はずが…国会がNGを出した障害者雇用〝代行〟ビジネス  大手有名企業を含め800社が利用 農福連携って流行っているけど、どうなんだろうという記事をこれまで書いてきましたが、結論としては障害者雇用率を増やすための、企業側にとっては逃げ道のようなもので、ソーシャルインクルージョンとは程遠いということですね 47ニュースの記事の日本障害者協議会の藤井克徳さんの言う「柔らかな障害者排除」という言葉が印象的です とは言え、企業側にも、障害者を雇っ

          欺瞞としての農福連携

          障害者の自宅監禁

          「我邦十何万ノ精神病者ハ実ニ此病ヲ受ケタルノ不幸ノ外ニ,此邦ニ生レタルノ不幸ヲ重ヌルモノト云フベシ。精神病者ノ救済・保護ハ実ニ人道問題ニシテ,我邦目下ノ急務ト謂ハザルベカラズ」 これは、日本の精神精神障害者が私宅監置されている状況をみて、精神科医の呉秀三が発した言葉とされています 精神障害者の私宅監置は、明治33年に施行された精神病者監護法により親族が精神障害者を監護(「看護」ではない)することが義務付けられました。その後1950年に精神衛生法が施行され、私宅監置は禁止されま

          障害者の自宅監禁

          『人権後進国ニッポンを新たな訴訟で問う~子ども、障害、そして家族』 倉持麟太郎「このクソ素晴らしき世界」#76 presented by 8bitNews を見た感想

          倉持麟太郎弁護士が、精神科医療の問題点を指摘しているので、それをみた感想を書きます 『人権後進国ニッポンを新たな訴訟で問う~子ども、障害、そして家族』 倉持麟太郎「このクソ素晴らしき世界」#76 presented by 8bitNews 総じて、今回のことは児相と精神科病院が大いに問題があると思います それを踏まえたうえで、この動画を視聴して思ったことを以下に記載したいと思います 会見をした少年について、いくら一時保護所の待遇に反発を覚えたとはいえ、一時保護所を撮影をす

          『人権後進国ニッポンを新たな訴訟で問う~子ども、障害、そして家族』 倉持麟太郎「このクソ素晴らしき世界」#76 presented by 8bitNews を見た感想

          やっぱり怪しかった農福連携

          以前に「農福連携」が取りざたされているけど、どうなんだろうと言う内容を記事に書きました そうしたところ、やっぱり怪しかったようで 共同通信で以下のように報じられていました 『障害者雇用「代行」急増 法定率目的、800社利用』 第一次産業が地元の主産業のような地域であればよいのですが、おそらくそうではないのでしょう 法定雇用率とは別の話ですが、障害者グループホームでも、次々と株式会社系が参入してきているのにも同じことが言えるのではないでしょうか つまり、儲かったり、法律を

          やっぱり怪しかった農福連携

          知的障害者の結婚に不妊処置?

          江差町の社会福祉法人「あすなろ福祉会」が運営するグループホームで結婚や同棲(どう せい)を希望する知的障害者に不妊処置を求めていた問題が報じられました 出産後に子どもと一緒に入居を続けることは「(制度上)想定されていない」と

          ¥100

          知的障害者の結婚に不妊処置?

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          難病患者の介護サービスについて

          ALSになられた学習院大学の篠崎教授が、介護保険サービスに加えて、障害福祉サービスを利用しようとしたところ、区役所から拒否をされたというニュースが過去にありました 結果として、介護保険サービスも障害福祉サービスの重度訪問介護も使うことに問題はないということになったので、現在もそのように運営されているものだと思っていました しかし、以下の記事をみるとそうではないようです 介護保険のサービスだけでは補えないような支援や介護が必要な場合、障害福祉サービスも併用するということが認

          難病患者の介護サービスについて

          患者さんと宗教

          精神科で支援者として関わるようになり、患者さんがいろいろな宗教を信仰されていることを見聞きしました キリスト教や創価学会は当然ながら多いのですが、 他にもエホバの証人、天理教、霊波之光、大山ねずの命、立正佼成会などを信仰されている方がいました 精神科に関わらなければ、知らなかったかもしれない、新興宗教を知れたことは、大変興味深いです いま話題の統一教会や政党を立ち上げた幸福の科学については、私自身はあまり聞きません そして同じ宗教の信徒は良い意味でも悪い意味でもつながりが強

          患者さんと宗教

          障害福祉気になるニュース4     強度行動障害

          厚労省で、強度行動障害のあるかたの地域支援に関する検討会が行われています 強度行動障害とは何かについては以下のページが詳しいです 「強度行動障害とは、自分の体を叩いたり食べられないものを口に入れる、危険につながる飛び出しなど本人の健康を損ねる行動、他人を叩いたり物を壊す、大泣きが何時間も続くなど周囲の人のくらしに影響を及ぼす行動が、著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態のことを言います。適切で専門的な支援を行う必要があり、医療を含めた強度行

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