豊かな色味の光と影〜水曜日が消えた〜
中村倫也主演「水曜日が消えた」を見ました。
前に聞いていたように、1週間のそれぞれの日で中村倫也の人格が変わり、性格の全く違う7人を中村倫也が演じ分けます。
映画の雰囲気作り
中村倫也の演技力もさることながら、映画ならではの要素も1週間それぞれの日に特徴をつけていました。
朝や夕方に街に流れる音楽が毎日違っていたり、朝のテレビ番組の内容が微妙に違っていたり、主人公たちの日用品や趣味も色味溢れていたりと、1日1日が豊かに表現されていました。
これと各人格が対応して、キャラクターへの愛着が湧いてくるような感覚になりました。
ストーリー
全体として起承転結がしっかりしていました。目指す謎が初めから小出しにされるような構成になっていたので、程よくドキドキしながら見れました。
エンドロールまで、楽しく見れるような映画になってます。
印象的なシーン
微ネタバレ注意!
個人的に一番印象に残ったシーンは、「火曜日」が図書館のお姉さん(名前は瑞野だそう)に告白された後に会いに行ったシーンです。
火曜日は図書館が休館なため、ずっと図書館に行けなかった「火曜日」ですが、水曜日が消えたことで図書館に行けるようになりました。「火曜日」はそこで出会った瑞野に恋をします。
その後、なんとか行ったデートで瑞野から告白されてしまいました。
自分が一方的に好きだと思っていた相手からの告白。それは自分ではなく、消えてしまった「水曜日」へのものです。
先程あげたシーンは、それを受け止める「火曜日」のやるせない気持ちを中村倫也が演じあげていたシーンになります。
「自分の中の他の人格との三角関係」という構図は初めて見たので、面白いなと感じました。
まとめ
中村倫也がかっこいい映画です。
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