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【ナニWAA!セッション第4回 in 奈良】 レポート

〇開催日時
2020年10月1日(木曜日)19:30~21:30
〇テーマ
ヒトの時代 副業から複業に、そして福業へ
〇登壇者
・小紫 雅史氏(生駒市市長)
・市橋 健氏(ロート製薬株式会社アグリ・ファーム事業部 兼 明日ニハCAO ゴールデンラビットビール代表)
〇モデレーター
・島田 由香氏(TeamWAA!主催者 ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長)

ナニWAA!セッション第4回のテーマは「ヒトの時代 ~副業から複業に、そして福業へ~」。
副業というテーマ、そして今回の舞台、奈良にふさわしいゲストをお迎えしました。

一人目は、神戸市に次いで行政で2番目に職員の副業を解禁した生駒市。生駒市のトップで市政において先進的に様々な取り組をされている小紫雅史さん。
そして二人目は初めて副業解禁を謳ったロート製薬から、奈良でクラフトビールの醸造に取り組まれている市橋健さん。
このお2人をゲストに迎えて、今年の7月に「WAAP、副業人材のパートナー募集」を開始されたユニリーバ・ジャパン人事部門のトップ・島田由香さんが「なぜ副業をするのか?」についてお2人の価値観と行動について深く掘り下げていただきました。

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【市橋健氏の自己紹介ストーリー】

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・会社でのお仕事
品質管理4年、製造管理8年、ずっと製造畑を歩いてきたが、現在アグリ・ファーム事業部という食と農の部門に在籍。農業をやって作物を育て、HACCPという食の認証制度の取得に向けて活動しております。

・社内ダブルジョブ「明日ニハ」プロジェクト
「ゼロから1に」を合言葉に2020年4月から新規事業創出のプロジェクト、社内でのダブルジョブ「明日ニハ」を立ち上げました。
これはロート製薬初の社内ベンチャー支援プロジェクトで、ロートが考える「コネクトwell-being」という考えに沿った事業提案を社として支援して育てていこうとするものです。
すでに第一期の募集が終わっており、実際に社内ベンチャーとして動き出している事業がいくつかあります。

・社外の副業「ゴールデンラビットビール」
そしてもう一つやっているのが社外でのチャレンジ制度を使って行っている副業、ゴールデンラビットビールというクラフトビールの醸造と販売です。
名前の由来は奈良県桜井市にある、大神神社の「撫でうさぎ」から取っています。
このうさぎは撫でると厄災が取れて幸せになるという言い伝えがあり、私どものビールを飲んで少しでも幸せになってほしいという願いから名づけました。
事業としての取り組みは、LOCAL×SOCIALをキーワードにして活動しており、LOCALでは、地元の農家さんと一緒に取り組みビールの原料である「二条大麦」を奈良で初めて栽培して使っています。その他の原材料も奈良で採れたものを中心に使い名前も「そらみつ」や「あをによし」などと奈良に因んだ名前を命名しています。
SOCIALでは日本子ども支援協会に寄付活動をして次の世代へのつなげていきたいという思いです。

・これからの更なる思い
サラリーマンの醸造家が現在ひとりしかいない。以前は何人か居られたのですが、皆さん独立して会社を辞められます。
本業を生かしながらサラリーマン醸造家が色んな地域で育ち、クラフトビールでその地域を盛り上げていきたいというのがこれからの私の思いです。


Q&A
島田氏:「市橋さんは、どうして次の世代につなげていきたいと思ったのですか?」
市橋氏:「自分自身にとっては小さな一歩ですが、多くの人のご縁に支えていただきました。その方々への恩返しと、次の世代にこの社会をいい状態にしてバトンを渡したいという思いです。」
島田氏:「そういう思いになるきっかけとはありましたか?」
市橋氏:「大学の入学4日前に親を亡くし、その後会社倒産という厳しい状態になった時に友達に助けてもらったことですね。農学部だったので友達が自分で育てた枝豆を持ってきてくれたりして、みんなに支えてもらいました。」


【小紫雅史氏の自己紹介ストーリー】

生駒市長 小紫雅史

・幼少期から高校卒業まで
兵庫県小野市というそろばんの街で生まれて、小さい頃はそろばんを頑張って、テレビに出たことがあります。その時に浪速のモーツァルトこと、キダタロー氏からサインしてもらいました。

・社会人としての一歩は環境省
その後高校までは兵庫県在住、大学進学とともに東京に出て、卒業後1997年に環境省に入省しました。わたしの今の土台を作っているのはこの環境省の経験が大きいと思います。
環境省は霞が関の中でも新しく小さい役所だったので守るものやしがらみが無く、新しい政策をどんどん作っていこう、チャレンジしていこうという気風がある職場だったので、とても楽しく仕事をすることが出来ました。
具体的にはハイブリッド車への税制優遇措置というのを通産省の人たちと一緒に取り組んだり、環境問題に対して先進的に取り組まれている企業のトップと大臣を合わせて協定を結び、業界への横展開をしてもらう働きかけをしたりしました。

・役所の中を変える取り組み
「霞が関を変える若手の会」というのを立ち上げて官庁の「働き方」を良くするような活動をしていました。働き方や生き方についてはその当時からずっと取り組んできました。
ところが、霞が関では縦割り意識が強く、横展開でやらなければ出来ないことがたくさんあるのだけど足の引っ張り合いをしている。色々とほかにもやりたいことがあったがなかなか進まなくてしんどかった。

・なぜ生駒市に?
そこで地方自治体に興味を持ち、2011年に生駒市の副市長公募に手を挙げて採用され、2015年に市長に選出されました。
現場に近い、市民と近い、基礎自治体であることが自分に合っていると思って生駒に来た。
商店街のおっちゃんなど市民の方と一緒になって街づくりができる。
サイズ的にもスピードを持って出来ること。先進的に動き成功事例を作り、横展開すれば日本全体も変えることが出来るのではないかと思いました。
大変なことも当然多いが生駒に来てよかったと思っています。また、市町村の職員と言うのはとても面白い仕事だとすべての人にお伝えしたいです。

・生駒の魅力
近畿のど真ん中で災害に強いと言われ、大阪の副都心的な位置づけ。大阪まで20分なので大阪のベッドタウンと言われている。教育熱心な地域で、山中伸弥先生がIPS細胞を発見するきっかけを作った奈良先端科学技術大学院大学があり、観光資源は、生駒山からの夜景。外国人にもクールと評判です。伝統工芸では茶筅が日本の90%を占める産地。生駒山のケーブルカーは日本で初めてのケーブルカーである。

・生駒の課題
人口減少、急速な高齢化、地域消費の低さ、女性就業率の低さ、出生率の低さなどがあげられる。日本のどこも同じ課題を抱えているが、生駒はそれらが特徴的に進んでいます。
地域消費の低さに関しては、大阪のベッドタウンであることに起因していて、単なる「寝に帰る場所」からの脱却をしていかなければならない。
また、世帯収入が比較的高いので女性の就業率が低くなっていると思われる。出生率が低いのは生駒の教育関連費支出が比較的高く2人目も同じように教育費をかけられないためと思われ、もっと柔軟な働き方、多様な働き方が進めば、地元で働き消費して収入が上がり子供への教育関連費も2人目以降も出来るようになるのではないかと考えている。そうすればほとんどの課題解消につながるのではないかと思っています。

・生駒市のビジョン・ミッション・バリュー
「自分らしく輝けるステージ・生駒」というビジョン。
自分たちが、こうあったらいいな!と思う街を自分たちで創る。そんな当事者意識を持って街づくりをする人が多く出てくるようになればいいと思っています。
「このまちで暮らす価値を、ともにつくる」というミッション。
そのビジョンを実現するために生駒市役所は「この街で暮らす価値」を市民の方だけに限らず関係人口の方たちと一緒に作っていくという意識をもって動くことがミッションである。


・自治体3.0という概念
多様化、複雑化、専門化した社会において、予算が限られている中で行政だけが頑張ってもいいものは出来ない。市民とともに創っていく協創の方がいいものが出来る。
市民に汗をかいてもらった方が、皆さんの満足度も高くなるのではないかと思います。自分たちが作り関わった街づくりということで愛着が湧き、長く住みたいと思っていただけるのではないかと考えています。
そして、それに共感してくださる方がどんどん移住して来てくれて、その方たちはまさに街づくりの即戦力となっていただけるのではないかと期待している。

また自治体3.0と並んで、ワーク・ライフ・コミュニティの融合という考え方を推進しています。ワークライフバランスという言葉が流行っていますが、仕事と家庭だけではないと思っています。地域社会と家庭がつながり、仕事ともつながることによってワークとライフとコミュニティが融合していく、そんな社会にしていきたいと考えています。
具体的な事例としては、以前に本日のゲスト市橋さんにイベントで登壇いただいた「本棚のWA」という図書館とまちづくりのワークショップから生まれた事業などがあります。
夜の図書館でお酒を飲むという背徳感満載のイベントでした。こういうことを市民の皆さんが自分たちで作っていくと大変盛り上がる。特に一回目のゲストが市橋さんということで大いに盛り上がりました。お陰様でずっと続いていて10回以上を数えます。
普段図書館に来ない人も来ていただけるし、ビールに関する本などにも興味を持っていただける。そしてたまたま横に座った人たちとの会話が盛り上がり、生駒にも楽しい人がたくさん居るんだという気づきもあって街に対する愛着が生まれてくる。

・副業によって得られるもの
副業解禁は、公務員は地域へ飛び出すべきだという考え方から出て来たものです。地域へ飛び出して様々な背景の方や価値観の人と出会い一緒に何かをすることによって色んな視点が生まれて本業にも生かせるだろうと考えています。
今後は地方公務員も自分たちで考え、新しいことを生み出すことが求められるだろう。この新しいことを生み出す力、0→1を生み出す力を始動力(しどうりょく)と呼んでいます。その力をつけるためには、地域の中でのネットワークを生かし、リーダーシップを発揮していかなければならいだろうと考えています。
そのために地域へ飛び出すことが有益だし、その中でお金をいただいてもいいだろうという発想で副業を解禁しています。
具体的にはまちづくりのNPOや、地域情報化アドバイザー、スポーツのコーチや、大学等での救命講習の講師などをやっている方が15人くらい居られます。

もう一つはプロフェッショナル人材の採用というのをやっています。
これは全国の自治体の中でも少しユニークな取り組みだと言うことで様々なところで取り上げていただきました。この背景としては自治体を取り巻く環境が変化してきて、ミッションが多様化、複雑化、専門化してきているという中でプロパー職員だけでは対応できない事案が増えて来たからです。
そのために普段自治体で働くということに関心を持たないプロ人材に目を向けていただくように、限りなく柔軟な働き方、仕事のユニークさ、そしてご自身のキャリアにもプラスになるということをしっかり広報するためにエン・ジャパンさんと連携したり、ビジネス系の雑誌等にコラムを書いたりして働きかけました。
携わっていただく仕事の選定に関しては、現場と色々とハレーションはありました。そんな中、皆さん頑張っていただいて、副業兼業でも構わない、テレワークでも全く問題ないという柔軟な対応をしていただけることになりました。アメリカ在住の生駒市職員が居てもいいと思っています(笑)。
生駒市では以前から採用改革を行っており、一定の成果はあげていて、応募人数は日本でもトップレベルになってきました。しかしなかなかイノベーティブな人財を育てるのは難しいと感じており、今回外部の人材から登用させていただいたということです。
2025名のご応募に対して12名採用させていただきました。非常勤の方が多いです。

・これからの公務員について
公務員でも終身雇用などないと思っている。これをベースに公務員を辞めても食べていけるための色んな機会を提供していきたいと考えておりますし、その中で様々な経験をしていただく必要があると考えています。
市民の方もまちづくりに参加することでとっても豊かな街になるし、豊かな人生になるということを知っていただきたい。そうすれば、職員も市民もとっても豊かになると思っています。

パネルディスカッション
島田氏:
「小紫市長がやられていることは、いままでの市長とは毛色や方針が違ったりしたのですか?」

小紫氏:
「前の市長も副市長を公募するなど先進的な考え方をされていました。副市長の時に最初に手掛けて頑張ったのは採用改革でしたから当時から改革は進めていました。」

島田氏:
「採用のポスターはすごい話題になりましたよね。バズるって大事。そういう革新的な面白いことやっている首長はいままで通りの人ではないと感じていました。また、お話を聞いていて色々経験されていて楽しい人生だなと勝手ながら思いました。兵庫から東京へ出てそこから国家公務員になられて、また生駒に戻って地方自治体の長をやってらっしゃる。その都度様々な判断をされたと思います。その判断って勇気が要ると思うのですが、その時に小紫市長を後押しした思いは何だったのですか?」

小紫氏:
「3つほど要素があって、1つ目は、もともと市町村の現場を経験していない人間が法律を書くというのがすごく抵抗感があった。早い時期から市町村への出向を希望していて叶えられなかったが、常にそういう思いがあった。2つ目はそれこそ働き方改革にも関係していて、地球温暖化担当の時に、一時期体調を崩した時期があって、同時に家庭のことでも問題が発覚し、このままでは自分も家庭も崩壊すると感じた。タイミングよくその時に生駒市副市長の話が出ました。3つ目は、自主運営していた会のセミナーに地方自治体の方や学生や主婦やNPO団体の人などが来てくださり、その方々の話を聞いて皆さんに色んなことを教えてもらった。国家公務員では絶対聞けない内容で、近い距離で聞く話がとてつもなく楽しかった。今日もここへ来る前に生駒でクラウドファンディングに挑戦してシェアキッチンを立ち上げた人の一周年記念に顔を出してきました。そういう方が地域にいくらでも居らっしゃって、たくさん出てくるところがとても面白いと感じています。」

島田氏:
「自治体3.0になっているところってもうあるのですか?」

小紫氏:
「自治体2.0はよくある。市民サービスを改革したりされている自治体などですよね。しかし市長が変われば元へ戻る可能性があるし職員や市民も行政を頼ってしまう。2.0から3.0がとても難しい。どうして俺たちは税金払っているのに、汗をかかないといけないのか!という反応から、それ面白い!という反応まで結構見事に分かれている。2.0から3.0へ移行するのが腕の見せ所だけど、まだできていない。」

島田氏:
「2.0から3.0へ移行するときのリーダーシップってどんなものなのか聞きたい。」

小紫氏:
「わたしがリーダーシップを取るのではなく、職員からこうしたいと言う提案が出てきて欲しい。どうすればそうなるのか、本当に難しいと実感している。」

島田氏:
「市橋さんも小紫市長もその背景、働き方にはwell-beingという考え方があると思うのですが、市橋さんはロート製薬ではコネクトwell-beingという観点があれば何やってもいいと仰いましたけど、なぜ社内と社外2つも副業をされるようになったのですか?山田会長がああいう素敵な方だから何でもOKですか?」

市橋氏:
「さすがになんでもOKというわけでは(笑)。わたしが最初にクラフトビールの醸造所を立ち上げた後に山田会長も店に来ていただき、賞を取ったときもしっかり見てくださっていた。そしてわたしが企業に対してなにが出来るかと考えた時に、0を1にすることって難しいけど、わたしの経験をもとに社内で展開してみたらどうだろうか?という思いを仲間に語っていたら、「それやろう!」となって、会長に時間談判しに行って5分で決まりました。」

島田氏:
「わたしも組織人として日頃感じているのですが、社員のニーズに制度や報酬で応えるよりも、じぶん事化する機会を得ていただくことで満足度が高くなると思っています。市橋さんが、会社に対してなにが出来るのかって言われましたが、これはある意味山田会長からしたら社員に汗をかいてもらうってことになると思うのですが、なぜ市橋さんはそう思えるようになったのですか?」

市橋氏:
「私自身がそうだったからというのもあるのかも知れませんが、副業でゴールデンラビットビールという会社をやらせてもらった中で、もしかすると社内にはやりたい人がもっとたくさんいるんじゃないかなと思った。」
島田氏:「小紫市長も市民の中にすごい人がいるって仰ってたし、市橋さんも同じことを言っていますよね。」

市橋氏:
「社外に目を向けることも大切だけど、社内にも絶対そういう人がいるって思ったし仲間である社内に目を向けないでどうするって思いがあった。」

小紫氏:
「市民の中で面白い人を探してはいるけど、実は職員の中にも面白いすごい人がいっぱいいる。だけど古の考え方では外に出るのははしたないと思う方もいるし、減点主義の考え方も根付いているのは事実です。ミドル、トップ、若い人という3層構造が出来ているのですが、ロート製薬はどうなのかな?」

市橋氏:
「ロート製薬でも同じようにそういう構造はあると思います。だけど、トップは暖かい。新人の子がプレゼンしている中で指摘は厳しく突っ込むが笑顔。これからの時代は年齢ではなく世代縦断的に色んな人が組んでいくのではないかと思います。」

島田氏:
「リーダーのあり方が組織の風土になるのかと思いました。市長は市役所の中の活性化ってやってらっしゃるのですか?」

小紫氏:
「クロスメンターなんかをやっています。外に飛び出している人にメンターしてもらったり、私自身も外で話していることを内部で話したりしています。若い人だけでなく中堅職員も終身雇用自体がなくなる可能性があるのだから、もっと考えていただかないといけない。40代くらいの人がそういう意識を持っていただくと組織は変わっていくと思います。時間はかかりますが。」

島田氏:
「地域に飛び出していくという表現は、副業という観点と近いと思うのですが、お2人にとって副業ってどういうものですか?」

市橋氏:
「もう一つの人生。サラリーマンという人生と起業家という人生を平行して生きているって感覚です。」

島田氏:
「どうして2つもするのでしょうか?」

市橋氏:
「楽しいからかな。」

島田氏:
「やりたいことって一つじゃない。いくつもあるってことですよね。」

小紫氏:
「自分で稼いだお金からは学ぶことが多いです。地域に飛び出すってことは自分と違う価値観の方から意見をもらえたりすることが大きな意義かなと思います。わたしも本を書いたりしていますが、市役所の中だけでは耐えられないかな。コロナでずっと外に行けなくて気がおかしくなりそうでした。」

島田氏:
「在宅だけだと失うものも多い気がしますね。ところで今日参加いただいている中に、千葉の流山から生駒市で副業している尾崎えり子さんが来ていたけど、声出せます?」

島田氏:
「副業って何がいいですか?」

尾崎氏:
「めちゃくちゃ幸せに働いています。自分のミッションやBeingを達成するための武器が一つ手に入った感じ。生駒に行っている一分一秒がもうめちゃくちゃ楽しいです。」

島田氏:
「市長、こういう方が関わっていただくことって、もう本業とか副業とか(形なんて)どうでもいいことだと思うんですよ。」

小紫氏:
「はい、形なんてどうでもよくて、尾崎さんのようにひとつの手段でしかないと思ってもらうことが大切。大枠はずれなければどんどんやりたいことをやってほしい。尾崎さんのような人が生駒で働いていることの意味や意義を職員ももっとかみしめて欲しい。そうなればとても面白い人生になると思う。」

島田氏:
「尾崎さんと職員の方の触れ合いの中でとても刺激をもらえるのではないですか?」

小紫氏:
「いま一緒にやっている生駒市の職員も優秀な方で、尾崎さんから学ぶことはめちゃめちゃあると思います。すごくありがたい。仕事を通じて職員研修してもらっている感じです。」

尾崎氏:
「私も学ぶことがとても多いです。いかに現場が大切かということを身をもって知りました。わたしにはイノベーションや変革のミッションがあるけど、それが出来るのは現場の力によって子供たちを守ってくださるという土台があるからこそできるものだという視野を得ましたね。」

小紫氏:
「職員はこういう尾崎さんのような民間の力が来ると委縮したりするんですけど、もっと胸を張っていいと思う。職員が台風の時など命を懸けて守るからこそだと思います。だからもっと自信を持ってほしい。パブリックのためにという一点だけでもすごいことです。」

島田氏:
「今日生駒市の職員の稲葉さんが聞いてくれてるけど、稲葉さん、声出せますか?稲葉さんは生駒市の職員として生駒市役所をどう見ていますか?」

稲葉氏:
「皆さん素晴らしい人ばかりです。わたしはそういう人たちと働くことが楽しくて仕方ないです。」

島田氏:
「なにが楽しいと思わせると思いますか?」

稲葉氏:
「皆さんを頼り、そしてわたしが頼られるところです。」

島田氏:
「ここに居らっしゃる方は前向きだけど、みんながそうではないじゃないですか?生駒市もロートもそうだと思うけど、みんながみんな前向きではないでしょう?」

稲葉氏:
「みんながみんな、ポジティブである必要はないかなと思います。」

島田氏:
「小紫市長になってから変わってきたこととかありますか?」

稲葉氏:
「採用改革が一番大きかったと思います。民間志望だった人が生駒市に入ってきて、今回のミドル層においてのプロ人材採用もそうですが、色んな価値観の人が混ざってきて更にそうなっていると思います。面白い人を増やすってことが大切で小紫市長になってからどんどんそうなっていると思います。」

島田氏:
「結局ヒトなんですよね。正とか副とかではなく、パッションのある人がどんどん関わっていく。こういう関係人口の作り方ってあるんだなぁと今日いろいろ聞いていて思いました。
最後に、これから先何をしたいかをお話いただいて締めたいと思います。」

市橋氏:
「クラフトビールは地域や観光、食や農とすごくコネクトしやすく、独立してやるには大変だけど、サラリーマンの副業だとやりやすいので日本に広めていきたい。」

小紫氏:
「100の複合型コミュニティづくりを通じて色んな働き方、住まい方、暮らし方が出来る場所にしていきたいと思っています。」

島田氏:
「街づくりと人づくりは同じだと改めて思いました。今度本棚のWAAにしてAを一つ増やしてください。」


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