メモ

ちょっとした練習理論メモ。
中ブロのメニューを組むようになって分からないことばかり。
今は最後のマイルに向けたメニューだから簡単にできたけど、800mの冬季練習ってどんなことをしたらいいんだろう。
400mのスピードを鍛えるのが1番いいと思ってはいるけど、それが800mにつながるかが不安。
ただ、昨シーズンを振り返って、800mだろうが1500mだろうが短い距離からのアプローチのほうが僕はやりやすいって気づいた。

 中長距離の練習の定石は冬の間に長い距離を走りこんでシーズンに向けて少しずつスピードを上げていく、いわゆる長距離的なアプローチになる。この理論はまず長い距離を走りこむことによって土台を作るらしいがここがよくわからない。走り込みで鍛えられるのは遅筋繊維だが、実際のレースは速筋繊維が優位に働くはずであるから、いくら遅筋を鍛えたところでレースには直結しそうにない。
 ただ、リディアードが言うのは走りこむことでスピード練習に耐えやすくなるということである。スピード練習を多くやるために走りこむらしい。これは何となくわかる。実際に去年の冬にかなり走りこんでLTレベルは3分25秒程度まで上がり、セットを重ねるようなポイント練習で安定してイーブンで走れるようになった。確かにこれで練習全体の安定感は増したように思う。しかし、練習ができても試合で走れなきゃ意味がない。昨シーズンは練習はできるけど試合で走れないことが多かった。それの根本には圧倒的なスピード不足があったと思う。1分54秒で走る人と同じ練習をしてもタイムが出ないのはその同じ練習に対するスピード的な余裕が僕に少ないからであると思う。練習のための練習になっていた感じがある。ってことはやるべきは400m、もっと言えば200mや100mのスピードを鍛えることである。そんな結論に至ったはいいけど、じゃあどうやるのってところで悩んでいる。

 短距離の冬季練習に混ざればいいとかそんな単純な話でもない気がする。というのは、例えば200m×10という短距離の冬季練習の定番のようなメニューを例にとる。大体30秒~32秒くらいでやるとすると、短距離からすればかなり遅いペースである。彼らは試合で100mあたり11秒台で走る連中だから15秒のペースなんかかなり遅く感じるだろう。しかし、僕ら中長距離組からみたらそれはもうレースペースである。つまりほぼシーズン中のメニューと変わらないのである。短距離は速筋が働きやすいから10本でもかなりオールアウトできるが、中距離の人たちは持久力があるから10本程度ではつぶれないだろう。じゃあスピードをあげるか本数を増やすかになるが、そもそもこういった練習の意味って何だろうか。短距離からすれば遅いペースで多く走って速筋内のミトコンドリアを増やす目的があるだろう。しかし、中距離はもうすでにかなり開発されている可能性がある。だから短距離と同じ練習をしても僕らのほうが強い。ってなるとそういった練習をする必要はあるのだろうか。
 じゃあもっと遅いペースで長い距離を走ればいいのではないかという結論に至る。例えば600mや1000mのレペテーションのような練習である。だが、僕の目的はあくまで400mを鍛えるところにある。そうなると600mはまだしも1000mなんかはいらないのではという懐疑的なコメントも多々あり。

 そこで、短距離と中距離の違いを考えてみる。圧倒的に違うのは100mのスピード。中距離の人はどう頑張っても短い距離で勝てない。当たり前だけど。でも400mくらいになってくるといい勝負になってくる。特に100m専門の選手相手であればかなりの勝率を維持できる(10秒台相手とかだと話は別)。ってなるともう1つ違う点は速筋内のミトコンドリアの量や質であろう。質はおそらく短距離の人のほうが高い。しかし、量は中距離の人のほうが多い。じゃあ鍛えるべきは速筋内のミトコンドリアの質なのではと思うけどこれもなんかしっくりこない。僕らが100mの練習をしても800mのレースに直結する感じはしない。そこにもう1つ違う点が見えてくる。圧倒的な筋肉量の差である。イメージとしてはバケツ(ミトコンドリアの量)が水(ミトコンドリアの質)でいっぱいになっているが大きさは短距離のほうが大きい感じ。中距離はバケツが小さいからすぐいっぱいになってもうそれ以上伸びない。短距離は大きいから短い距離の練習ですぐ速くなる。ならばバケツを大きくする練習を増やせばいいことになる。それがウェイトとかサーキットとかになるんだろうけど走る練習では改善できないのだろうか。それでいうと長距離的な走り込みでこのバケツが大きくなることはない。だからそういう走り込みは正直いらない。

 というのを踏まえて練習を組むとすると冬季の間はとにかく筋肉量を増やすことが大切になる。そしてその筋肉内のミトコンドリアを増やす練習をたくさんする必要がある。ウェイトやサーキットと200m~600mくらいである程度速いスピードを出す練習を並行して行うのがベストかなって思う。11月と12月、1月あたりまではとにかくそういたところを意識しながら練習組んで短距離的なキャパを広げる。そして2月あたりから少しずつスピードを上げたりウェイトの重量を増やして広がったバケツに水をくむ練習をする。こうすることで短距離的な土台の上にスピードが乗ってくれる。そうすれば短い距離が速くなり結果的にレースに余裕が生まれる。その余裕を維持するためにもある程度息の上がるような練習を入れておくべきだとは思う。変化走やLT走、長めの距離のインターバルなんかもいいですよね。それでも距離走やペーランみたいな長い距離の練習はいらない気がする。1期間に鍛えられるのは1能力だけであるというのは昨シーズンの反省を踏まえた理論であるのでスタミナはあくまで維持するものとして扱う。

 あとはフォームの問題。むしろこれが冬季練習で1番大事かもしれない。去年の僕はここを疎かにしてしまっていた。なぜなら長距離はある程度フォームが悪くても走れてしまうから。短距離ではそうはいかない。ちゃんとしたフォームで走らないとスピードが出てくれない。でもここで思うのが、フォームが綺麗ってのと正しいってのは別ってこと。綺麗なら正しい可能性は高いけど、正しいために綺麗である必要はないと思う。もともと体に左右差あったり、骨盤が前と後ろどっちに傾いているのかとか。ただ、正しいフォームは共通してるはず。接地が出来るだけ真下で、その接地の時、腕がちょうど軌道の1番下にいて、腕を引いた時にそれに肩がついていきすぎない、みたいな。こういうのを身につけるためにドリルとか動き作りをやりたいんだけど、これがむずい。どこで誰に教わるんだって話にもなる。

 これらをまとめるととりあえず冬の間はウェイトと短い距離の走り込みを中心に行なって、週1回か2週3回くらいの頻度でちょっとした長距離的な練習を入れてスタミナを“維持“。そうやってまずはミトコンドリアを増やす練習を重ねる必要がある。そしてドリルや動き作りを通して最適なフォームを手に入れる。これが今のところ1番いいのかなって。

はい、ちょっとしたメモでした。
「ここはこうじゃない?」みたいなのあったら教えて欲しいです。

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