【高校化学】主要な工業的化学反応まとめメモ

※編集中です。

①ハーバー・ボッシュ法

N₂ + 3H₂ → 2NH₃ (触媒 : 四酸化三鉄 Fe₃O₄) (高温高圧下)

アンモニアの工業的製法です。

☆高温下で行う理由

 温度が上がると反応速度も上昇し、平衡状態に達するまでの時間が短くなるためアンモニアの回収効率が上昇します。
しかし、この反応は発熱反応(+92kJ)であるため、高温下で反応させるとルシャトリエの原理により平衡が左側に移動してしまいます。
これら2点を鑑みて、400~600℃程度で反応させるのが最も効率がよくなるようです。

☆高圧下で行う理由

 この反応は可逆反応であるため、ルシャトリエの原理に従って平衡が移動します。気体分子数を左右で比較すると左側の方が多いため、圧力を上げると平衡が右側に移動しNH₃の回収効率が良くなるわけです。

②オストワルト法

❶4NH₃ + 5O₂ → 4NO + 6H₂O (触媒:Pt) (約800℃)
❷2NO + O₂ → 2NO₂
❸3NO₂ + H₂O → 2HNO₃ + NO (H₂Oは温水) (NOは❷に再利用)
まとめて NH₃ + 2O₂ → HNO₃ + H₂O

ハーバーボッシュ法で作られるNH₃を原料に、HNO₃を工業的に作る方法をオストワルト法といいます。

その1:アンモニアを酸化させてNOを作ります
その2:NOを酸化させてNO₂を作ります。
その3:NO₂に温水を加えると目的のHNO₃が生成されます

また、❸でHNO₃と一緒に生じたNOは❷に再利用できるため、非常に効率のよい化学反応となっています。
❸の化学反応式の係数決定は非常に面倒なため、そのまま暗記した方がよいです。3,1,2,1なのでミニーとかでいいんじゃないですかね、知らんけど。

ちなみに…
実験室では硝酸は濃硫酸の不揮発性を利用して生成します。
(NO₃⁻ を含む塩) + (濃硫酸) → (HNO₃) + (HSO₄⁻ を含む塩)

③接触法

❶S + O₂ → SO₂
❷2SO₂ + O₂ → 2SO₃ (触媒:酸化バナジウム(V) V₂O₅)
❸SO₃ + H₂O → H₂SO₄

接触法は濃硫酸の工業的製法です。

その1:石油を精製する際に得られるSを酸化しSO₂を得ます。
その2:SO₂を酸化バナジウム(V)を触媒とし、空気中の酸素で酸化させてSO₃を得ます。
その3:SO₃を濃硫酸の水と反応させて発煙硫酸を得て、それを希硫酸でうすめて濃硫酸を得ます。

※発煙硫酸とは… SO₃の蒸気を発生し白煙を上げている濃硫酸のことです。

④アンモニアソーダ法(ソルベー法)

いいなと思ったら応援しよう!