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上越市高田への旅
新潟県西部に位置する上越市の高田と直江津。1971年の合併前までは内陸の高田市、沿岸の直江津市として地域に名をはせていたのだと思います。
直江津はかつての国鉄/JRの信越本線と北陸本線の接続駅で、鉄道の要所というイメージがあります。また、直江津港は国内・国際航路の北陸の拠点港の一つでLNG受け入れ基地などもあり、まさに陸上・海上交通の要衝としての歴史を感じます。
一方高田は上杉謙信の城としても有名な春日山城をいただく歴史ある城下町で、かつての高田藩の藩校の歴史を引き継ぐ高田高校の出身者が私の周りに多かったこともあり、なんとなく新潟市、長岡市と並ぶ新潟県西部の文教の中心地、そして北陸・関西の影響もうけた新潟県の中では独特の文化圏というイメージがあります。
そんな上越市の高田でこの週末用事があり、各駅停車を乗り継いで行ってきました。
上越新幹線も北陸新幹線も早くて便利ではありますが、トンネルが多くて外の景色を楽しむ雰囲気ではありません。とくに太平洋側から日本海側の気候に移り変わっていく旅情をゆっくりと楽しみたいと思い、出発を早めて各駅停車で行くことにしたのです。
大宮駅から高崎線で高崎駅まで、そこから上越線で水上駅、電車を乗り換えて上越線の越後湯沢駅へ。そこで北越急行ほくほく線の直江津行きに乗り換え直江津駅へ。さらにそこからえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインに乗り換え高田駅へ。約6時間の旅でした。
上越国境を越えると天気がみごとなまでにがらりと変わり、それまでからっと晴天だったのが、水上では雨、そして越後湯沢ではみぞれがちらついていました。途中の沼田や水上付近では低く垂れこめた雲間から利根川の両岸を彩る紅葉が見えました。
北越急行ほくほく線は魚沼丘陵を通り、十日町の山間部をトンネルで超えて上越市に入ります。結局山間部はトンネルで抜けていくのですが、ときどきトンネルの合間から見える山間部の集落が、新幹線と違って目で追えてしっかり見えて、新潟の初冬の寂しさと郷愁をしっかりと味わうことが出来ました。
高田に一泊して、帰りは高田駅からかつての信越本線の一部であるえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインで上越妙高駅に出て、そこから北陸新幹線で大宮駅に戻りました。新幹線は駅弁を買って乗り込んでゆっくり食事を楽しむ間にいつのまにか関東平野のまぶしい日差しの中を走っていて、前日の各駅停車の旅とのギャップで距離感がおかしくなりそうでした。
新幹線がトンネルや高架で通過していく山間の町や村にも、人々の生活があるのだなと思いつつ、新幹線が沿線の人々にどのような影響を与えて来たのだろうと考えていました。