いつかは見たい埼玉県鶴ヶ島市の脚折雨乞 (すねおりあまごい)
私が育った埼玉県鶴ヶ島町 (現在の鶴ヶ島市) 脚折 (すねおり) には、近くに雷電池 (かんだちがいけ) といううっそうとした森に囲まれた池がありました。
雷電池のすぐそばには小さな祠があり、その前がちょっとだけ開けていて、私が子供の頃にはそこにブランコが2台置いてありました。その小さな空き地とブランコは私たちの絶好の遊び場となっていました。
ブランコを漕ぎながら靴を飛ばして飛距離を競う「靴飛ばし」。揺れるブランコから前方に自ら飛び降りて着地点の距離を競う「ブランコ飛び」などが定番の遊び方でした。
「靴飛ばし」は立ち漕ぎで靴を飛ばすやり方と、座って漕いで飛ばすやり方があり、座って飛ばす場合は靴を思いっきり地面に擦りながら最後に勢いよくけり出すと良く飛ぶので、靴のつま先がものすごく痛みます。
今考えると、危険であり靴もすぐダメにする親泣かせの遊びだったと思います。
雷電池は、当時はけっこう深い森に囲まれていたので、神秘的な雰囲気がありました。近所の年寄りからは、昔は大蛇が住んでいたとの言い伝えも聞いたことがあります。
この伝承をもとに、いつしか板倉から水を持ち帰る雨乞行事が始まり、これが「脚折雨乞」のルーツなのだそうです。大蛇を作って雨乞いをする「脚折雨乞」は、今では鶴ヶ島の代表的な行事の一つとなっていて、4年に一度、大勢の人たちが巨大な蛇の張りぼてを担いで鶴ヶ島の白髭神社から雷電池まで練り歩き、雷電池に入水させるそうです。
「そうです」というのは、実は私はまだ実際の「脚折雨乞」を見たことが無いのです。。。
脚折地区の農家が減ったこともあり、この雨乞い祭りは一時期途絶えました。私が鶴ヶ島町脚折に住んでいた期間はちょうどこの雨乞い祭りが途切れていた時期 (1964年にいったん途絶え1976年に復活しました) と重なってしまったのです。
当時、雨乞いの伝承については聞いたことがあったものの、実際の雨乞行事を見たことがないのです。
いつか日本に帰ったらこの目で見てみたいです。
そういえば、小学校低学年の頃、休日に雷電池近くの森に友達と二人で迷い込み、しばらく出られなくなったことがあります。とてもとてもあせりましたが、当時、毎日お昼に町役場がサイレンを鳴らしていて、その音を頼りになんとか脱出に成功して事なきを得ました。
懐かしい思い出です。
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